101話 鬼の14番はウザすぎる。
101話 鬼の14番はウザすぎる。
『……魔王使いのアバターラのせいで、魔王組が大幅に力を失った。そのことで、3つの組織のバランスが崩れ、抗争が起きようとしている。今は、人間同士で争っている場合ではない。というわけで、君には、その辺のあれこれを、ぜひ、どうにかしてもらいたい』
『あ、あれこれをどうにかしろ……とは? 具体的に?』
『その辺は君に全て任せるよ。とにかく、うまいことやってくれ』
『……む、むず。てか、鬼王一家は、セミディアベル閣下のものだと聞いているのですが……』
鬼王一家のトップ『鬼の14番』は、セミディアベル公爵の支配下にある……というのが一般的な認識だが、実は、水面下でバチバチの争いをしている。
この辺の争いは複雑すぎるので割愛。
『そんな組の顧問を、ボクなんかが務めていいんですか?』
『ぜひ、君に任せたい』
(……ヤクザの顧問ねぇ……)
いろいろと面倒そうだと思ったが、
しかし、『裏社会を表から支配できる立場になる』というのは、
将来的なことを考えると魅力的であるようにも思えたので、
『わかりました。謹んでお引き受けいたします』
『たのんだよ、猿の17番』
★
顧問になった17番は、さっそく、
ヤクザの中で最も『面倒』な男である、
『鬼の14番』の元へと挨拶に向かった。
14番のウワサは聞いていたので、
ただの挨拶でさえもこじれるだろうな……
と予想していたのだが、
……こじれるとか、そんなレベルではおさまらなかった。
――14番は、会ってそうそう、
『がはははは! 死ねぇ!!』
と大声で笑いながら、
17番の顔面を全力でブン殴ったのだ。
『いったぁあああ!! おいおいおい! マジパンチじゃないか! うわ、歯ぁ、折れたぁあああ! えぇええ!! あんた、なんで、ボクを、殴った?!』
『顔が気に入らん! 貴様は、悪人の顔をしとる! ワシは、悪人が大っ嫌いなんだ! がははははは!』
『なにわろてんねん……ボクは悪人じゃない。てか、貴族だぞ。子爵だぞ』
『子爵だろうが、公爵だろうが、害虫は殺す! それがワシの生きざま! がはははははは!!』
『いや、あんた自身が悪だろうが……ヤクザの親玉なんだから。あと、うるさいから、笑うのやめて。ボクの鼓膜が泣いてるじゃないか、かわいそうに』
『ワシは法に触れることは一度もやったことがない!』
その後、しっかりと話し合いをして、こじれて、ゆがんで、腐って……
すったもんだありながらも、どうにか、
今後は、17番が裏社会の顧問になることを理解してもらった。
明日、9月17日は『7』周年記念です(*´ω`*)
ほぼ毎日2話以上投稿を7年連続(『ほぼ』ではなく『7年連続』と言い切りたかった……っ)!
それを記念して、明日から、「センエース日本編」を連載していく予定!
調整の問題で、朝から投稿が厳しいので、おそらく、明日の夜からの投稿になります!
明日は、センエース本編を朝、夕方、夜の3話投稿して、
夜にセンエース日本編を7話ほど投稿する予定!
楽しんでもらえたら幸いです!!




