表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光龍神K章 センエース。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5725/5958

31話 けど確実に……


 31話 けど確実に……


 今回のダンジョン魔王の突撃……これまでに見てきたどんな魔王よりも速い。

 『17番が召喚できる魔王の中で肉体強度最強のパリピーニャ』よりも、

 目の前にいる魔王は、明らかに高スペックな肉体強度を誇っていた。


「うぉっ」


 ダンジョン魔王が繰り出してきた爆速の右ストレートを、

 センは、ギリギリのところで回避する。


 存在値の差を考えると、それだけでもありえない事。


 『存在値9の体』で、ダンジョン魔王の暴走列車みたいなパワーとスピードに対応できるわけがない。


 なのに、なぜ避けられたのか。

 それは、ひとえに、『センエースの魂魄に刻まれた経験量』がハンパではないから。

 センは、『自分がこれまで何をしてきたのか』を完全に忘れている。

 存在値も戦闘力も、ほぼほぼ完璧に失っている……が、だからって、『やってきたことが消える』というわけではない。

 四肢でも脳でもない箇所に、その痕跡が、ほんのかすかに、けど確実に残っている。


 ――センは、ダンジョン魔王の視線と筋肉の挙動を、徹底的かつ注意深く観察し、

 ほとんど未来視のレベルで『動きを読んだ』から、どうにか回避することに成功した。


「フゥ……」


 センは、さらに、集中力の海に沈んでいく。

 反応、反射、音速、光速。

 シナプスが少しずつ『センエース』に適合し始める。


 パキっていく鳴動。

 キマっている鼓動。

 深紅に血走る眼球。

 狂乱のインパルス。


 17番と主人格を入れ替えてから、まだ数時間ほどしか経っていないが、センは、自分の中を駆け巡る神経細胞を、すでに、相当な勢いで矯正することに成功していた。


 毎秒ごとに目覚めていく体躯。

 指数関数的に魔改造されていく中枢。


 コンマ数秒が膨れ上がって、

 一瞬、一瞬が、神代の名画になっていく。


 ――センは、ダンジョン魔王の右ストレートを回避すると同時、

 ギュンと腰を回転させて、


「――閃拳」


 『すべてが一つになった鍛錬の結晶』を、

 ダンジョン魔王の腹部にぶち込んでいく。


「ぐっはぁあああ!!」


 盛大に吐血するダンジョン魔王。

 腹部を押さえて、よろめきながら、後退りして、


「ば……ばかな……どういう……」


 魔王クラスの力があれば、特殊な魔法を使わずとも、一目で、相手の存在値が、ある程度は分かる。

 漏れ出ている魔力量とか、オーラの質とか、筋肉量とか。

 あらゆる点から見て、センの存在値はハナクソだと分かる。


 なのに、存在値550を超えている自分に血を吐かせた。

 この異常事態に混乱する。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ