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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光龍神J章 善と道徳。

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18話 信念と深淵。

挿絵(By みてみん)

自作コミカライズ版33話配信中!

下のリンクから、直接33話をダウンロードできるページに飛べるようにしてあります。

それを記念しての一日10話投稿!!


本日の2話目!!!

ちょっとでも楽しんでもらえたら幸いです(*´▽`*)



 18話 信念と深淵。


「今から君には死んでもらう」


 と、虫でも見るような目で……そう言ってきたゼンドート伯爵。


 ボクは、高鳴る心臓を、元奴隷根性で抑え込みながら、

 心の中で、モンジンに、


(魔王……召喚できるよね。アバターラが、無駄に制限時間を使いきったりしていないよね?)


(今日はまだ1秒も使ってねぇ。5分、きっちり召喚できる)


(よし……なら問題は――)


 と、戦闘態勢を整えていると、


 ゼンドート伯爵が、そこで、フっと、小さく微笑んで、


「――とでも言われるんじゃないか、という顔をしているな」


「……」


「恐怖の色は隠せない。君は、僕に、強い恐怖を感じている……」


「いや……まあ……えっと……」


 なんて言えばいいか分からずモゴモゴしていると、


「素直に、気持ちを口にしていい。別に咎めたりしない」


 ……なんて……そんな風に『燕の5番』を騙して、彼女の背中を剣で切り捨てたのが、この異常者だからなぁ……


 んー……


 まあ、いいか。

 もし、この異常者が本性を出して牙をむいてきたら、

 魔王を召喚してボコボコにすればいい。

 前回はゼラビロスだけだったから、殺しきれなかったけど、

 今度はパリピーニャも同時に召喚してやる。

 そうすれば、確実に殺せるだろ。

 その後のこととか、もう知らん。

 なるようになるさ。


「ゼンドート伯爵……あなたは、ボクの目の前で、5番を切り伏せた。だから、ボクはあなたが怖い」


「勇敢だな、17番。恐怖を抱いている相手に対し、堂々と、自分の気持ちを口にするとは」


「殺したければどうぞ。ただし、抵抗はします。死にたくないので」


「ふむ」


 そこで、ゼンドート伯爵は、ソファーから立ち上がった。

 ボクは、一瞬、ビクっとしてしまう。

 だいぶ恥ずかしい気持ちになった。

 情けない……


 ゼンドート伯爵は、ゆっくりとした動作で、壁際まで歩くと、

 窓の外を見つめながら、背中で語ってくる。


「君は僕を誤解している」


「誤解……ですか」


「僕は、無意味に死を振りまく狂人ではない。むしろ逆だ」


「逆……ですか」


「僕は誰よりも公平に世界を断罪する。罪を犯した者には相応の罰を、尊き者には称賛を」


「……」


「僕は罪の重さを測る天秤てんびんそのものだ。その公正さは天衣無縫てんいむほう。たとえ、血の涙でびようとも、決して理不尽に傾きはしない」


(今のセリフはイカしてるな)


 と、ボクの中のモンジンが、ボソっとそう言った。

 ボクはイカしているとは思わなかった。

 意味不明だと思った。


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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
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