表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光龍神I章 さいごのまおうのせかい。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5639/5958

146話 黒猫の99番。


 146話 黒猫の99番。


「確か、存在値70ぐらいあるって噂だ」


 言われて、ボクは、神眼モノクルで、99番を見てみた。

 存在値72だった。


 ……つ、強ぇぇ……ボクのちょうど8倍。


 存在値72というと、『蝙蝠の7番』や、『針土竜の3番』と同じぐらいの強さだ……

 存在値9のボクとはえらい違い……


「17番……お前、モノクルなんて使っていたっけ?」


「この前、買った。ボクもブルジョワになったから、それに見合うオシャレをしないといけないからね。どう? カッコいいだろう?」


「そのセンスは、分からないな……」


「おいおい、そんなモノ欲しそうな目で見て……仕方ないな。ボクと君の仲だし、特別に100万で売ってあげよう」


「同期をボッたくろうとするな。だいぶ凝った造りなのは認めるが、流石に100万はしねぇだろ」


「何言っているんだ。これの価値を考えれば1億でも安いぐらいだよ」


「……1億なめんな」


 ゴミを見る目でそう言ってから、20番は続けて、


「お前、マジで黒猫の99番のこと、知らないのか? だいぶ有名人だぜ……てか、俺、前に、99番のウワサを、お前に話したことがある気がするんだけど」


「おいおい、20番。ナメるなよ。お前との会話なんて、全部、右から左に決まっているだろ」


 とか言いつつも、ボクは、そこで思い出す。

 そう言えば、確かに、2~3か月ぐらい前、闘技場の控室で、20番から『黒猫の99番』のウワサを聞いた。

 裏社会の用心棒で、『反社の猫』みたいなあざ名で呼ばれているとかなんとか……


 思い出しつつ、黒猫の99番を見つめていると、

 そんなボクの視線に気づいたのか、99番が、ギロっとこちらに視線を向けた。

 怖い目……


 最初は『華奢なヒョロガリだ』と思ったけど、よく見たら、暗殺者のオーラが、ガンガンに出ていた。

 漆黒の衣装に身を包んだ闇の住人。

 その服装は、幾何学的に切り裂かれた黒布が幾重にも重なり合い、どこか儀式めいた不気味さを醸し出している。

 全身から漂う刃のような静謐さ。

 影のように滑らかなたたずまい。

 鋭く逆立った『碧がたゆたう髪』に、冷たい光を宿した切れ長の瞳。


 『雰囲気が怖すぎるので、関わらないでおこう……』と思ったのだが、

 なぜか、99番が、音もなくこちらに近づいてきて、


「……おい、そこのお前! こっちこい!」


 と、ボクに向かって、指をクイクイしながら、

 控室の方へと歩いていく。


 その光景を見て、猿の20番が、


「あーあ……お前が失礼なことを言うから、お怒りを買ったぞ」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ