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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光龍神I章 さいごのまおうのせかい。

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128話 情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ、そして何よりも速さが足りているゼンドート。


 128話 情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ、そして何よりも速さが足りているゼンドート。


「会話もできないバカ奴隷。今、取り込み中だから、消えろ」


「そういう訳にもいかない。俺は『胸糞』ってやつが吐くほど嫌いなんだ。あと、お前のことが死ぬほど嫌いなんだ」


「そうか。僕も君が嫌いだよ、下賤げせんなゴミを見るとイライラする」


 そう言いながら、ゼンドート伯爵は、アバターラに右手を向けて、


「上位貴族に対して、奴隷がナメた口をきくな。それは何より重たい罪だ。……純粋なる理性の正義を執行する。――闇雷ランク7」


 ゼンドート伯爵の掌から、莫大な魔力がほとばしる。

 バチバチと空気が裂けるような重低音が響き、

 黒い稲妻が、轟音と共にアバターラへと奔った。


 ――直撃寸前。


 雷光は、まるで見えない断崖にぶつかるように、

 鋭い金属音とともに、弾け飛び、掻き消えた。


「……っ?」


 ゼンドート伯爵が目を見開く。

 何が起こったのか理解できず、彼の表情に微かな戸惑いが浮かぶ。


 その視線の先――


 静かに、だが圧倒的な存在感を纏いながら……

 アバターラの前に、立ちはだかるように仁王立ちしていたのは、


 黒き角を戴きし魔王――ゼラビロス。


 その双眸そうぼうが、ゼンドートを真っ直ぐに見据えていた。

 虫ケラを見下す、鋼のような眼光。

 狂気的な質量を伴う沈黙の圧。


 ゼラビロスの登場と同時に、場の温度が下がったかのようだった。

 音も、空気も、光さえも――すべてが、彼を中心に沈黙する


 ゼラビロスの威容を目の当りにして、

 ゼンドート伯爵は、一瞬で、ブワっと、全身に冷や汗を浮かべ、


「ま、魔王?!!」


 ゼンドート伯爵の全身が恐怖で震えて、浮かび上がった汗が、水浴びした直後の犬みたいに、バババっと周囲に飛び散った。

 伯爵の本能が、理性より先にゼラビロスを『とてつもない災厄』と認識したっぽい。


 絶望的かつ危機的状況の中、ゼンドート伯爵は、だからこそ、冷静に行動をとった。

 すぐに、先ほど自分が斬り捨てた『燕の5番』に最大級の回復魔法をかけて、


「ぼ、僕の盾になれ! 今、この瞬間は、君の罪を不問とする!!」


 と、5番に命令をしてから、


「ラストローズ辺境伯! なにをボーっとしている! 噂の魔王の襲来だ!! 君が地下迷宮研究会の指揮官だろう!! 全員に指示を出せぇええ!! 死ぬぞぉおお!」


 急な出来事に、地下迷宮研究会の面々は、みな、動揺して震えていたが、

 ゼンドート伯爵の号令を受けて、みな、顔つきが一気にかわった。



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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
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