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永久閃光龍神I章 さいごのまおうのせかい。

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77話 蝙蝠(こうもり)の7番視点(2)


挿絵(By みてみん)

自作コミカライズ版31話配信中!

(※下のリンクから、直接31話をダウンロードできるページに飛べるようにしてあります)

それを記念しての一日10話投稿!!


本日の10話目!!!

……今回、イベント達成できたのは、何気に奇跡ですw



 77話 蝙蝠こうもりの7番視点(2)


 これまでの人生で、『夢の中で、とんでもない経験をしたこと』は何度もある。

 昔、一度、『セミディアベル公爵を殺してしまう』という夢を見て、オロオロしてしまったこともある。

 あの時も『夢のはずだ』と自分の正気を疑った。

 あのときは、目覚めた瞬間に手のひらに汗がにじんでいて、頬をつたう涙に驚いた記憶がある。

 夢と現実の境界が揺らいでいた。


 だから、今回も、『夢のはずだ』『さっさと起きろ』と何度も自分に命令している……のだが、一向に、目がさめない。

 何度まぶたをぎゅっと閉じても、何かが背中を撫でていくような冷気と、石畳の硬い感触は失われなかった。

 このまま目が覚めなかったらどうしよう……

 と、放心状態でいると、


 ――『女の魔王を召喚して男の魔王を倒した17番』が、

 ふいに地面に出現した淡い光の上に乗った。

 その光は、まるで水面を揺らす月の反射のように、淡く、輪郭が掴めなかった。

 すると、17番の身体がスゥっと消えていく。

 まるで霧が吸い込まれるように。何の抵抗もない様子で、そこに立っていた人間が輪郭から消えていった。


 残された私も、光に近づいていった。

 どうしたものかと2~3分ほど悩んだものの、


「ここにずっといるのもなぁ……」


 腰に手をあてて、周囲を見渡す。

 迷宮の壁は沈黙したままで、音ひとつしなかった。

 風もない。まるで時が止まったようだった。


「どうせ、夢だし……」


 それは、逃げの言葉だった。

 本当は怖かった。

 ただ、この光に触れたら、目が覚めるかもしれない――そんな一縷の期待にすがった。


 そして私は、『淡い光』の上に立つ。

 すると、

 ヒュイン!!

 と、体全体を包み込む、妙な気配と跳躍の波動。

 耳鳴りに似た低い振動音が体内から響き出す。

 胃袋の裏側が浮き上がるような、上下が反転するような奇妙な浮遊感。

 視界が一瞬真っ白になった。

 意識の境界がとけていく。

 身体がどこにあるのか、一瞬、わからなくなった。


 ★


 気づいた時には、背後に階段。

 足元の硬さと、どこか埃っぽい空気の匂いが現実に引き戻してくる。


 困惑しつつも、そのまま、階段を上がっていく。

 一段ごとに足に重みを感じる。

 身体は正常に動いているはずなのに、

 魂だけが取り残されているようだった。


 どうやら、光の転移で、1階に戻ってきていたらしく、

 階段の上は、宿舎だった。

 宿舎の明かりはいつもの通り。

 見慣れた空間が、今は異様に遠い異国に感じられた。


 警備員に話を聞くと、すでに17番は家に帰ったとのこと。


「……私が、17番の監視をしていたことは、言っていないな?」


「ええ、もちろん」


 と、警備員は頷いてから、


「ところで、なんで、あの奴隷の監視を? あいつ、なにか犯罪でも?」


 無神経な疑問に、神経を逆撫でされるような不快感を覚えた。

 世界は何ひとつ変わっていないはずなのに、すべての色味が、とても薄く見える。


「……ぁあ……ぇと」


 私は言いよどむ。

 ちょっとだけ考えてから、


「ただの容疑者の一人……それ以上でもそれ以下でもない」


「は、はぁ……そうですか」


 返ってきた返事の軽さに、かえって現実味を感じる。

 さすがに、そろそろ受け入れるしかないだろう。

 私が見たものは……夢ではない。


 猿の17番は……魔王使いだ。



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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
蝙蝠の7番視点好き
10話投稿お疲れ様です、 面白いです、毎日楽しみにしてます。
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