69話 カリスマでイケメンで天才で運動神経抜群なだけじゃなく、普通に根性もハンパねぇのかよ……ふざけんな……なんで、天はお前に、全部を与えるんだ。
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69話 カリスマでイケメンで天才で運動神経抜群なだけじゃなく、普通に根性もハンパねぇのかよ……ふざけんな……なんで、天はお前に、全部を与えるんだ。
地獄に対応しなければいけないのも大概なのだが、そんな地獄を生み出すのもなかなか大変だったりする。縦横無尽、緩急豊かに、カンファレンスコールをコントロールするのは、なかなか骨が折れる作業。
気づけば、セミガニャルの鼻からツーっと血が流れていく。脳がパンパンになって、意識がフラついて、視界が歪んでいく。
それでも、カンファレンスコールの手を止めない。
センキーも、オメガバスティオンを止めない。
頭おかしい息止め対決みたいに、
両者、窒息寸前の顔真っ赤パンパンで、
相手よりも、コンマ数秒だけでいいから長く息を止めようと必死。
「ぬぎぃいいいいいいいいいいいいい!」
「くぃいいいいいいいいいいいいいいい!」
限界の限界を追い求める我慢対決。
いうまでもないが、それ系統の対決で、
蝉原勇吾がセンエースに勝てるわけがない。
センエースの根性は人外の異常。
ただ、今は蝉原単騎ではなく、『蝉原勇吾+トリデサイゴ』の状態なので、
思いのほか、センキー相手に粘ることができた。
少なくとも、そこらの雑魚みたいに、一瞬で蹴散らされて終わり……というわけではなかった。
根性にかけては天下一品のセンエースを、真正面から苦しめることに成功した。
「ぶはぁああああああああああっ!」
先に根を上げてしまったのは、もちろんセミガニャルだが、
「ぶへぇえええええええええええええっ!」
センキーの方もギリギリだった。
どっちも、普通に限界は超えていて、
気力とプライドだけの勝負になっていた。
気力とプライドだけの勝負でセンエース&田中トウシが負けるはずがなく、当然のように勝利したが、
「ぜぇ……ぜぇ……てめぇ、蝉原……カリスマでイケメンで天才で運動神経抜群なだけじゃなく、普通に根性もハンパねぇのかよ……ふざけんな……なんで、天はお前に、全部を与えるんだ……」
センエースの嫉妬が止まらない。
嫉妬……いや、ここまでくると、もはや、ただの憧憬。
センキーの羨望の眼差しを受けて、
セミガニャルは、
「カリスマ……イケメン……天才……運動神経抜群……全部ゴミだね、君の前では。……『極限状態の最果て』で必要なのは、最後の最後の最後に気力を振り絞れるド根性だけ。根性論なんて、泥臭くてみっともないけれど……でも、死線で最後にモノを言うのは、結局、根性論なんだ。数字なんて、やり方次第で、いくらでも盛れるからね。スキルも魔法も変身も、結局のところは、舞台作りの一ファクターにすぎない。結局大事なのは、最後の最後に立っていられる気合いだけ……その点において……俺は永遠に、君に負けている。一生、俺は、君に勝てない。……『根性の鬼』として、コスモゾーンに登録されている狂気のメンタルオバケ『トリデサイゴ』と合体しても、その差が埋まることはなかった」




