53話 何回か死ぬぐらい、我慢せぇって話や。こっちも死ぬほど苦しんで、『今』というギリギリのフロントラインを築き上げたんやから。
53話 何回か死ぬぐらい、我慢せぇって話や。こっちも死ぬほど苦しんで、『今』というギリギリのフロントラインを築き上げたんやから。
心底しんどそうに溜息をつく蝉原に、トウシは追い打ちをかけていく。
「蝉原……おどれはもう、銀の鍵を使えんぞ。センエースの魂魄は、輝木の剣翼に守られた状態にある。……今のセンエースから無限転生を奪える者はおらん。少なくとも、お前には無理」
「……そうみたいだねぇ。もう、泣きそうだよ。どうしたもんかな……」
シャレではなく、ガチで泣きそうな声で、そうつぶやいてから、
「……田中トウシ。つくづく、君はチートだねぇ。なんで、君みたいなのを敵に回さないといけないんだろう。……ぶっちゃけ、俺は、センくんにしか興味がないのに……センくんを敵にまわすと、もれなく、君もついてくる……厄介な話だ……はぁ……」
本物の『深いため息』をつく蝉原。
続けて、少し遠くを見つめながら、
「しかし……『センくんに匹敵するほど高潔な君』が、輝木を犠牲にする手段を選ぶとは……少し驚いたよ」
「別に犠牲になんかなってへんやん。センが命を分け与えた。センの中で、輝木は生き続ける」
「一度死んだのは事実だろう?」
「何回か死ぬぐらい、我慢せぇって話や。こっちも死ぬほど苦しんで、『今』というギリギリのフロントラインを築き上げたんやから。今の世の中は男女平等。戦場で苦しむ割合も、男女ともに平等にするんがスジってもん」
「その平等という観点……君の恋人である『暁ジュリア』が対象になっても、同じなのかい?」
「違うにきまっとるやろ。惚れた女だけは、全てにおいて別枠。男のワガママをナメんなよ」
「……くくく……まったく、人間というのは、身勝手だよねぇ……だからこそ、面白いんだけれど……その繊細な情緒を楽しめるほどの余裕が、今の俺には一切ないね」
「ここまでくれば、もうワシの勝ち確みたいなもん。……あとは、アイテムショップを強制的に開いて、センエースの記憶を解放する。それで、終わりや、蝉原勇吾」
「それだけはなんとか食い止めたいけれど……無理だろうなぁ……やれやれ……」
蝉原は、しんどそうに、そうつぶやいてから、
天を仰ぎ、
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「――/\☆*【【恒久極蟲神化2】】*☆/\――」
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