50話 てめぇ、何回、輝木を殺せば気がすむんだ、ボケェ。……俺をマジでキレさすなよ、しんどいから。
50話 てめぇ、何回、輝木を殺せば気がすむんだ、ボケェ。……俺をマジでキレさすなよ、しんどいから。
トリデは、輝木の心臓を貫いて以降、ずっと、目を背けて、どこか遠くを見つめていた。
だが、センの本気の睨みを受けたことで、覚悟を決め直したように、センを睨み、自分の中にある煌めきを沸騰させていく。一度の神化で止まることなく、続けて、ダブルで呪いを背負うと、一度、天を仰いで、深呼吸を挟んでから、永世月光神化という、極端なほどの輝きを放ち始めた。
トリデサイゴの中にある究極の煌めき。
その煌めきに対し、
センは、呼応するように、
自分の中にザクザクと刻まれた怒りを沸騰させていく。
「――殺戮運命神化 破道混沌/黒蛇邪気眼――」
悲しいほど、静かに、轟々と燃えるような黒い邪気。
奔走する憤怒と、冷たい苦痛を糧にして輝く黒い閃光。
センは、静かなトーンで、
「トリデ。今の俺は、お前よりも強いけど……どうする?」
と、煽りではなく、ただの確認で、そう尋ねた。
字面だけを見ると、間違いなく煽りなのだが、センもトリデも、互いに理解している。
事実、今のセンなら、一撃で、トリデを殺すことができる。
トリデは、最終固有神化で膨大に膨れ上がっている自分自身を見つめながら、
「存在値なんてものは……つくづく、ただの数字でしかないな……と思う」
「……ただの数値じゃねぇよ。強さの評価値だ」
「そうかな。そうとは思えないんだ……どうしても」
「それってあなたの感想ですよね」
「……ああ、そうだ」
「……」
「……」
「トリデ。いまさら言っても意味ねぇけど……言わないままでいるのも、気持的に無理なところがあるから……黙って聞いてろ」
そう前を置いた上で、すぅと軽く息を吸って、
「てめぇ、何回、輝木を殺せば気がすむんだ、ボケェ。……俺をマジでキレさすなよ、しんどいから……」
そんなセンの言葉に、トリデは、
「センエース、お前は……輝木が好きなのか?」
砂糖だけのゲロを吐いてしまいそうになるほどのシュガーな戯言に、
センは、一度、グイっと強めに表情をゆがませた。
ため息交じりに、
何度か、頭をガシガシとかいてから、
スゥと息を吸って、
静かに武を構えると、
「……行くぞ、トリデサイゴ。……殺してやる」
ファントムトーカーでありながら、
しかし、無駄な言葉を、あえてゴッソリと省き、
殺意だけをむき出しにするセンエース。
そんなセンに、
トリデは、静かなトーンで、
「センエース……お前の言う通り、今、この瞬間においては、お前の方が圧倒的に強い。お前が勝つのは分かっている。……それでも、抵抗した方がいいか? あまり意味はなさそうだから、できれば、やりたくないが。このまま、無抵抗で、サクっと殺された方が楽でいい」
「お前が消えて喜ぶ者にお前のオールを任せるんじゃねぇよ。甘えるな。世間はお前のお母さんではない」
「……」
「その気になれば、ワンパンで殺せそうだが……そう簡単に殺すつもりはないから、気合をいれろよ」
来週の土曜日、5月3日に配信予定の、
自作コミカライズ版、記念すべき30話ですが、
『自作コミカライズ版をより多くの人に読んでもらうため』と、
『ゴールデンウイークイベントがいかに本気であるかお伝えするため』の
両方の意味をこめて、
無料配信しようと思っております(*´▽`*)
『自作コミカライズ版30話』と『さいごのまおうのせかい』、
どちらも、楽しんでいただけると幸いです<m(__)m>
現状、イベント達成のため、毎日死ぬ気で執筆中!
ここしばらく、マジで、わずかも休んでないw




