38話 あいつは王になれる器だ。アタマいいし、カリスマもある。あと、やっぱ、単純にカッケェ。俺、女だったら、あいつに抱かれてもいいかもしれないもん。
38話 あいつは王になれる器だ。アタマいいし、カリスマもある。あと、やっぱ、単純にカッケェ。俺、女だったら、あいつに抱かれてもいいかもしれないもん。
(だから、殺さなくていいって。あいつ、ああ見えて、結構、いい奴だよ? いや、嘘だけど……でも、有能なのは事実だから、頭さげて助けてもらおうぜ。なんだかんだ、あいつ、俺のことを気に入っているっぽいから、俺が懇願すれば、たぶん、助けてくれるはずだ。大丈夫。癖になってんだ、土下座しながらクツなめるの。だから、何の問題もない)
(蝉原を殺さん限り、この地獄は永遠に続く)
(そんなことねぇよ。俺は詳しいんだ。何がどうとは言えんけど。あいつは王になれる器だ。想像力があって人の気持ちが分かるし、運動神経抜群で、要領いいし、本当の意味でアタマいいし、カリスマもある。あと、やっぱ、単純にカッケェ。顔と体の偏差値が鬼高ぇ。俺、女だったら、あいつに抱かれてもいいかもしれないもん)
(おどれ、蝉原のこと、好きすぎん?)
センがセンキーの中で、ごちゃごちゃヌカしている間、
センキーと蝉原は、豪快な殺し合いを続けていた。
永遠にも届き得る数時間の激闘。
……激しい戦いを経て、
蝉原は、
(はは……まだまだ、全然、勝てないね。やはり、この二人に合体されると、手も足も出ない……)
センエースとソンキーのビビッドな武を、トウシが完璧なCPUとして支える。
そんな最強の合体戦士センキーの強さを目の当りにした蝉原は、
「ぐぅうっ!! うおぇええっ!」
センキーの強烈なヤクザキックを喰らい、軽く、ひとゲロ吐いたところで、
「ふ、ふふ……ヤクザキックは、その名称的に、俺の十八番であるべきなのに……君が使った方が、圧倒的に高火力だねぇ……」
などと、どうでもいい言葉を口にしてから、
(現段階では話にならない。そんなことは、ずっと前から知っている。足りないなら、積み重ねるだけ。それだけの話さ……銀の鍵は、まだまだ使える……)
心の中で、そう言いながら、蝉原は、
自分のコアオーラの深部から、
『大事に隠してあった銀の鍵』を取り出して、
「今回も完敗だ。次も多分完敗するね……けど、別にいいさ。そうやって、積み重ねて……俺は強くなっていく。センくん……俺は本物になって、いつか、必ず、君を殺す」
ここでセンに何を言っても、銀の鍵でリセットしてしまえば、無意味になる。
全部わかった上で、あえて、覚悟を口にしてから、
「俺はまだ……頑張れる……」
蝉原は、
記憶を過去へと飛ばした。
――その様子を尻目に、
合体戦士センキーの中にいる意識トウシが、心の中で、
(メモリ増築は完璧……これで、蝉原の記憶だけやなく、ワシとセンエースの記憶も、過去へと引き継がれる! 次のターンで蝉原を処理できんかったら終わり! さあ、あとは任せたぞ、過去のワシとセンエース!! 確実に蝉原を殺してく――あっ、やばっ、メモリの増築に夢中になりすぎて、まだ、センにタイムリープの説明をしてな――)
ゴールデンウイークから連載予定の
『さいごのまおうのせかい』ですが、
簡潔に言えば、
「転生したセンのクラスメイト月光寺」と、
「記憶・体・力をなくしたセンエース」が、
「山ほど魔王がいる地獄みたいな世界」の、
「女神の結界に囲まれている巨大都市」で、
「一日5分だけ使える魔王召喚チート」を使い、
「なんとか頑張る」
という物語ですw
記憶と力だけではなく、体すらなくしたセンが、
アホでビビリで無能でスケベな月光寺に協力を仰ぎ、
どうにかこうにか、必死に生き抜いていくという、
サバイバルサスペンス!
個人的には、めちゃくちゃ面白いと思っているので、
ぜひ、読んでいただければと思っております!




