31話 蝉原は、センエースから、『無限転生』というふざけたチートを回収し、それを、『タイムリープ用のチートアイテムである銀の鍵』に改造した。
31話 蝉原は、センエースから、『無限転生』というふざけたチートを回収し、それを、『タイムリープ用のチートアイテムである銀の鍵』に改造した。
(見つけろ。絶対にある。タイムリープを実現させようと思えば、とんでもなく膨大なエネルギーが必要。そんなもん、隠し切れるわけがない。……どこかに、絶対……)
このパズルの答え……本来であれば、見つけられるわけがない。
蝉原はバカじゃないし、用心深いし、なにより臆病で、トウシやセンにビビっている。
だから、解析系の魔法やスキルに対する防御策を山ほど用意している。
蝉原の、『解析』に対する臆病な対応は、
『ダミーコントロールを500万個用意する』という慎重さすらも大幅に超越している、キチ〇イの領域。
――だが、
(――あった)
蝉原の慎重さなど、
トウシという狂った天才の前では塵芥に等しい。
正直な話、『無駄なあがき』にもなっちゃいない。
(……蝉原のコアオーラの深部……セントラルコードの最深部……コスモブラックボックス内に……『異常なエネルギーを放つ鍵』が一つ……)
どんなに厳重な警戒も、
どれだけ頑丈な金庫も、
トウシが望めば、全て丸裸。
(……名称は『銀の鍵』。……めちゃくちゃ丁寧に、この鍵関連のログを改ざんしとるけど、ワシには通用せん)
ありとあらゆる角度から、
トウシは、蝉原の秘密を暴いていく。
(……蝉原は、センエースから、『無限転生』というふざけたチートを回収し、それを、『タイムリープ用のチートアイテムである銀の鍵』に改造した)
膨大なエネルギーを有するチート。
無限転生。
――アホのセンエースは、自身の無限転生を、レイナが違法ダウンロードした『真・無限転生IIIノクターンスパイラル』の劣化だと思っているようだが、
しかし、実際のところは、そうじゃない。
確かに、『効果』の部分だけを見てみれば、
『真・無限転生IIIノクターンスパイラル』の方が上に思えるのだが、
『真・無限転生IIIノクターンスパイラル』は、『無限転生』という下地があって初めて、その絶大な効果を発揮することが可能な海賊版。
『無限転生に蝕まれる者』が存在しなければ、
『真・無限転生IIIノクターンスパイラル』など、ただの張り子。
(……いや、しかし、この無限転生ってすごいな。ワシでも原理がまったく分からへん。なんで、こんな概念を実現できるんか……掘り下げれば掘り下げるほどに、分からんようになる……)
無限転生はルーツも根源も不明。
トウシほどのバグった天才がどれだけ調べても、軌跡の痕跡一つ見つからない。
(なんで、センエースが、無限転生とかいう、意味不明な究極チートを持っとるんか……その辺も、だいぶ疑問やけど、まあ、今はええ)
現状、大事にすべき点はソコじゃない。
(……ともかく、蝉原は、センエースから奪い取った無限転生を銀の鍵にした)
そこまでの推論を立てたところで、
トウシは、ふと、思考のリズムを止めて、
(……無限転生を銀の鍵にするん、だいぶむずそうやな……これ、蝉原にできるか? 出来るん、ワシぐらいやないか?)




