29話 トウシきゅん……とりあえず、お前は、ドラゴ〇レーダーの開発を進めてくれ。ブ〇マの104倍ぐらい天才なお前なら、2秒以内につくれるだろ?
29話 トウシきゅん……とりあえず、お前は、ドラゴ〇レーダーの開発を進めてくれ。ブ〇マの104倍ぐらい天才なお前なら、2秒以内につくれるだろ?
「俺はお前らが嫌いだ。……ただ、今は、死んでもらっちゃこまる。普通にケンカしている場合じゃねぇ。現状は、さすがのパンダもササを棄てて走り出すほどの緊急事態だ。信じがたい話だが、ついさっき、俺のクラスメイトの砦って名前のサイコキショウンコバカが、ご機嫌に、世界を終わらせてしまった。さすがのイカれたメンバーのお前らでも、『世界の終わり』は、お望みじゃねぇだろ? というわけで、終わった世界を元に戻すために尽力してくれ。で、全部が元に戻ったあとで、殺し合って、二人とも死んでくれ」
ウキウキでそう言ってから、トウシに視線を向けて、
「トウシきゅん……とりあえず、お前は、ドラゴ〇レーダーの開発を進めてくれ。ブ〇マの104倍ぐらい天才なお前なら、2秒以内につくれるだろ? 2秒は流石に言い過ぎか? 流石に10秒はかかるか? まあ、そんなに急いでいるわけでもねぇから、ゆっくり作ってくれ。でも、1分以上はかけるなよ。1分以上かかったら、二度と、天才を名乗るな」
続けて、蝉原に視線を送り、
「同志蝉原は、トウシがドラゴンレーダーを開発したと同時に、ドラゴンボ〇ルの回収に向かってくれ。今のお前から溢れ出ている、その膨大な力があれば、人造人間編の時のカカロ〇トぐらいの即落ち2コマの勢いで、ドラゴ〇ボールを回収できるはずだ。なぁに、心配するな。俺も手伝う。俺が2個、お前が5個のペースで探すことにしよう。……というわけで、トウシさん、レーダーを2個作ってくれ」
と、呑気な注文をしているセンの視線の先で、
トウシと蝉原は、バチバチににらみ合っている。
センが、テキトーなことを口にしている間、
トウシと蝉原はずっと、
互いに、互いの殺気と濃密に向き合い続けていた。
お互いの一挙手一投足から一瞬たりとも目を離さず、
達観した達人同士の『間合いを削り合う』だけの静かな冷戦。
その様子を、『ショーケースの中のトランペット』を見つめる子供のような目で追っていたセン。
静かな数秒が経過したところで、
センが、両者に、
「ねーねー二人とも聞いてる? ねーねー」
と、子供のように声をかけていくが、
二人はずっとフルシカト。
ふいに、蝉原がグンっと踏み込み足に力を込めた。
豪速でトウシとの距離を詰めて、
トウシの顔面に拳を叩き込もうとしたが、
その一手を、トウシはサクっと避けていった。
まるで、トウシには、蝉原の全てが見えているようだった。
サクっと回避してみせたトウシは、お返しのカウンターとして、
右フックのフェイントを経ての左ハイキックをぶちかましていくが、
その一手に対し、蝉原は、ギリギリだったが、完璧な対応をしてみせた。
『トウシはほぼノーダメで、蝉原は、多少ダメージは受けたが、大損害は受けていない』
トウシと蝉原の闘いは、ずっと、コレが積み重なっている感じ。




