18話 てめぇよぉ……ほんとマジで、ふざけんなよ、くそが。『コロニー落とし』とか、『セカンドインパクト』みたいな勢いで、世界が半分以上、吹っ飛んでじゃねぇか。
18話 てめぇよぉ……ほんとマジで、ふざけんなよ、くそが。『コロニー落とし』とか、『セカンドインパクト』みたいな勢いで、世界が半分以上、吹っ飛んでじゃねぇか。
センと砦の二人が暴れたことで、第一アルファは、現状、世界の半分以上が崩壊している。センは、必死になって、広範囲に広げたドリームオーラ・オメガバスティオンで、砦の攻撃から、世界を守ろうとしたのだが、それを大幅に超える攻撃を、ガンガンに繰り出されるため、どうしても、守り切れず、世界は、メッタメタに崩壊してしまった。
――世界中のありとあらゆる国々が、
『何十発もの核を落とされた』みたいに焼野原焦土と化していて、
面積の小さい国は、まるっと完全消滅したりしている。
もう、えぐい崩壊具合。
生き残っている面々は、何が何だか分からず右往左往。
本来、『大規模エネルギー』は、コスモゾーンの法則に従い、コンパクト化されるものなのだが、『その法則を正しく理解した上で、明確な意志をもって破壊行動に運用した場合』だと、キッチリ世界を滅ぼすこともできる。
大量に人が死に、大量の国が崩壊してしまった地球。
その上空で、センは、『半分死んでしまった世界』を見下ろしつつ、
目の前で優雅にお飛びあそばされている砦に、
「……てめぇよぉ……ほんとマジで……ふざけんなよ、くそが……『コロニー落とし』とか、『セカンドインパクト』みたいな勢いで、世界が半分以上、吹っ飛んでじゃねぇか……俺だけ狙えって、散々言ってんのに、なんで、そんな、めっちゃくちゃな暴走をするんだよ……この世界に、なんの恨みがあるんだ。俺だって、この世界は嫌いだけど、ここまでのことをしようとは思わんぞ……」
センは、本当に、ずっと、『なんとか第一アルファ全体を守ろう』と奮戦していた。
どうにかこうにか、少しでも、国や人へのダメージを軽減しようと、その身を盾にし続けた。
しかし、砦の無差別広範囲爆撃が、
あまりにも、あまりにも、あまりにも、エグすぎて、
……流石にどうしようもなかった。
「お前、これ、あとで、元に戻せるんだろうな。言っておくが、こんな無茶苦茶にしたままで終われると思うなよ。全部、キッチリ元に戻してもらうからな。人も建物も。全部だ。どんな犠牲を払ってでも、必ず、元に戻してもらう」
と、バチギレの顔で睨みつけると、
砦は、シレっとした顔で、
「知らん。どうでもいい」
と、マジで、本当に、心底どうでもよさそうにそう言った。
カッコつけているとか、厨二を気取っているとか、悪役ぶっているとか、そういうのとは全く違う。
ゴリゴリのガチで、砦は、『世界が終わろうと、どうでもいい』と思っている様子。
「無気力な現代っ子か。……流石に、この状況は、どうでもいいで片付けられねぇぞ。何人死んだと思ってんだ……普通に、何十億って数が死んでるぞ」
……ちなみに、ここまでの壮絶な闘いの途中で、『各国の軍隊による攻撃』というのも、当然あった。




