9話 あれだ。あの美しさだ……あれこそが、本物の輝き。果て無き絶望をも乗り越えうる……全てを包み込む光。
9話 あれだ。あの美しさだ……あれこそが、本物の輝き。果て無き絶望をも乗り越えうる……全てを包み込む光。
――認知の領域外で、でかいエアウィンドウに表示されている『センエース』と『砦才悟』を観察している、『蝉原勇吾』と『ショデヒ』の二人。
……ショデヒが、
「……す、すばらしい。オメガ・ニャル……トリデサイゴ!! はははっ! 倒せるぞ! あれほどの強さがあれば、センエースを圧殺できる!」
歓喜を全身で表現しながら、
「ミゼーアとは比べ物にならない! とんでもないスペック! 最高位であるはずのシュブニグラスやヨグソトースよりも上位の怪物! 怪物の中の怪物! まさか、これほどとは!! はははははははははははははははははははは!」
大喜びのショデヒと違い、
蝉原は冷静に『センエース』を見つめていた。
そんな蝉原に、ショデヒが、
「……どうした、蝉原。オメガ・ニャルが予想以上に強かったことが気に入らないか? ふふ……そうだな。貴様は、センエースを異常なほど高く評価していた。センエースを倒せる者がいるとしたら、自分(蝉原)しかいないと豪語していた。それなのに、オメガ・ニャルが、あっさりと、センエースを殺してしまいそう……となると、悔しくて恥ずかしくて、声も出せないか」
そんな煽りを、蝉原はシカトする。
ショデヒの戯言になど興味はなかった。
蝉原は、心の中で、
(ショデヒには分からないか。今のセンくんがどれだけ美しいか。……俺が、出来る限りのサポートをしまくって、あそこまで膨れ上がった、最強状態の砦を前にしても……センくんの闘志には一切の揺らぎがない。むしろ、ごうごうと燃えている。あれだ。あの美しさだ……あれこそが、本物の輝き。果て無き絶望をも乗り越えうる……全てを包み込む光……)
センエースの輝きに惚れ惚れと見とれていたが、
そこで、蝉原は、チラっと、別のウインドウに視線を向ける。
そこには、
――『亜空間に封じ込められている田中トウシ』が映し出されていた。
……蝉原は、自分の腕時計と、トウシを交互に見比べながら、
(7……6……5……)
心構えをした上で、心の中でカウントダウン。
(4……3……2――)
蝉原が、心の中で『2』をカウントするかしないかといった、絶妙なタイミングで、
――『田中トウシ』が、ギラリと、蝉原を睨んだ。
トウシの視線を確認するや否や、
蝉原は、反射的に、ショデヒの首根っこを掴み、
「な、なんだっ!!」
慌てているショデヒの心境をシカトし、
ダっと跳ねるように、瞬間移動で、
テキトーなダミーコントロールルームへと逃げ出した。
――そのコンマ数秒後、
ズガゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンっ!
という盛大な音と共に、
蝉原たちが、一瞬前まで滞在していたコントロールルームが、
ものの見事に爆撃される。
「なんだ! どうした! 蝉原ぁああ!! おい! 蝉原ぁああああ!!」
ついに、トウシさんの反撃が始まる!
あまりにも天才すぎる華麗なる逆襲劇に、流石の蝉原もギャン泣き必至!
――というわけで、残りは午後に投稿します(*´▽`*)
今回のイベント、少しでも楽しんでもらえたら幸いです!




