4話 今のレイナは、サンスクリットアライブでインストールした全てのチートが使える上、センエースに対する愛情を深く自覚したことで、精度が爆上がりしている。
4話 今のレイナは、サンスクリットアライブでインストールした全てのチートが使える上、センエースに対する愛情を深く自覚したことで、精度が爆上がりしている。
自慢の技を消されて、呆然としているセンに、砦が、
「使われると、本当にウザいだろう。この技」
軽く煽ってから、センの顔を、両手で包み込むようにして、
「――【サイコイヴ・EZZパニッシャー】――」
分解していくタイプの、異常高位拘束魔法を使っていく。
「ぬ、ぬぉおおおおっ! くそぉお!!」
拘束を解こうともがくセン。
しかし、もがけばもがくほど、粒子が分解されていき、質量を失っていく。
センが、
サイコイヴ・EZZパニッシャーと奮戦している間に、
砦は、レイナに狙いを定めて、迷いなく特攻。
レイナは、
胸の前で両手を合わせて、
「――今と無限を一つに――」
数百万を超える、膨大な数の異次元同一体を出現させる。
センと戦った際に、一時的に封じられたが、
今のレイナは、サンスクリットアライブでインストールした全てのチートが使える状態にある。
それだけではなく、センエースに対する愛情を深く自覚したことで、その精度は爆上がりしている。
つまり、彼女より美しくない者は、彼女にダメージを与えられない……
はずなのだが、
「うぶっ!! ぐっほぉおおおっっ!!」
砦の飛び膝蹴りを腹部に受けて、
レイナは一瞬で失神した。
それを見て、異次元同一体レイナの内の一人が、
「はぁああああああ?! な、なんでぇ?! なんで、あんたみたいな、平凡極まりない見た目のモブの攻撃が、世界最高クラスの美少女であるあたしに通じんねん!! あたしより美しくないもんは、あたしにダメージを通せんはずやのに!」
「……私のオメガバスティオンで、ビーナスニルヴァーナの効果を一時的に消失させた。極めれば、オメガバスティオンは、攻撃を消し去るだけではなく、相手のスペシャルにも影響を及ぼすことが可能」
そう言ってから、
砦は、『本体レイナ』を、星桜と同じように、頭から、ゴクンと丸のみにしてしまった。
それに伴って、数百万の異次元同一体が、ブブブっと奇妙な音をたてながら、変化していき……気づけば、砦の姿に変貌していた。
レイナを完全に『吸収』したことで、
レイナが呼び出した異次元同一体をも、
漏れなく自分のものにしてしまうという暴挙。
砦は、
数百万の異次元同一体に、
『センエースの拘束』を任せると、
シットリとしたペースで、
輝木の元まで歩いていく。
輝木は、奥歯をかみしめながら、
「……田中サンたちは、どうでもいいんですけどぉ……できたら、センイチバンだけは、解放してほしいんですけどぉ……」
と、試しに懇願してみるが、
「……」
輝木の頼みを聞いてくれそうな様子は一切ない。
砦は、貫くような目で、ジっと輝木を見つめている。
その目の意味が正しく理解できない輝木は、
砦の視線の意味を、いったん、『嘲笑』だと認識し、
「いくら私が弱いからってぇ……そんなに小ばかにしなくてもいいじゃないですかぁ」
どうにか全行程を終えたので、
明日、自作コミカライズ版29話を配信します。
それを記念して、明日は10話投稿!
ちょっとでも楽しんでもらえたら幸いです!
今日まで、散々頑張ってきましたが、
ここからまた、一つ、覚悟を入れなおして、
頑張っていく所存!!




