3話 もし、砦先生に粗相を働いたら、俺が、ガーンと行くからな。すいませんね、砦先生。あいつらの態度がアレで。あとでちゃんと言っておきますんで。
3話 もし、砦先生に粗相を働いたら、俺が、ガーンと行くからな。すいませんね、砦先生。あいつらの態度がアレで。あとでちゃんと言っておきますんで。
「祖となる神の異次元砲は『無限のカスタムが可能な異次元砲の上位互換』。……今回は、あくまでも、『オメガバスティオンをメタる技がある』という知識を持たない貴様にとって特攻になるから、この形で使っただけ。貴様以外が相手の場合は、普通に火力を積んでいく」
「なるほど、勉強になったぜ。さすが、砦先生。俺なんかとは、技量と器が違うや。さて、というわけで、今日のところは、勉強会も解散かな。おい、そこの無駄に派手なギャル3人、砦先生にちゃんと挨拶してから帰れよ。お前ら、基本、態度が悪いからな。決して、砦先生を怒らせるなよ。もし、砦先生に粗相を働いたら、俺が、ガーンと行くからな。すいませんね、砦先生。あいつらの態度がアレで。あとでちゃんと言っておきますんで。さて、それじゃあ、解散! ……おい、何をしている、そこのギャルども! さっさと帰れ! シッシッ!」
どうにか、輝木たちをこの場から避難させようとするが、
しかし、輝木たちは、一歩も動かず、
いつでも、砦に殴り掛かれるように心のスタンバイを整えている。
砦も、そんな彼女たちの気配を察知して、
ニタリを微笑み、いつでも動けるようピリリと空気を張り詰めさせている。
そんなやばい状況で、
センは、
「逃げろっつってんだろぉが、なんで分かんねぇんだ! 今の俺は、まだ体が再生しきってねぇ! だから――」
センの叫びもむなしく、
センの目の前で、
――『砦』VS『ギャル3人』の仁義なき戦いが始まってしまった。
最初に動き出したのは砦だった。
砦が初手に選んだのは星桜。
彼女の懐にもぐりこみ、
グンっとしなやかに伸びる拳で、
「がはっ!」
星桜の腹部を貫いた。
星桜が意識を失う寸前で、
これまでに食してきたアウターゴッドたち同様、
星桜の全てを頭からゴクンと丸のみにしてしまう。
あまりにも一瞬すぎる出来事。
一歩も動けなかった粒子センは、
グワっと、自分の中の何かが燃え上がるのを感じとる。
星桜を失った痛みが全身を震わせて、
粒子の固定化を強烈にしていく。
「俺だけを狙えっつったろうがぁあああああああああああああああああああああああ!!」
バチギレしたセンは、急激に『激しい質量』を持った自分自身を、さらに気合いと根性で膨張させると、
「逆気閃拳!!!」
星桜を吐き出させようと、
『砦の全てを捻転させるための一撃』を放った。
……が、その一撃に対し、砦は、
「オメガバスティオン」
丁寧に、キャンセル技で対抗してきた。
綺麗に無効化される、センエースの逆気閃拳。
自慢の技を消されて、呆然としているセンに、
砦が、
「使われると、本当にウザいだろう。この技」
軽く煽ってから、センの顔を、両手で包み込むようにして、
「――【サイコイヴ・EZZパニッシャー】――」
分解していくタイプの、異常高位拘束魔法を使っていく。




