1話 アウターゴッドの上澄みとして、それなりに長く生きてきて、多くの知識を持つ私でも……今の貴様の状態が一ミリも理解できない。
1話 アウターゴッドの上澄みとして、それなりに長く生きてきて、多くの知識を持つ私でも……今の貴様の状態が一ミリも理解できない。
センが、砦にぶっ殺される前……
ちょうど、不滅彗星が降り注いでいたぐらいのタイミングで、
この世の異常に気付いた星桜、輝木、レイナは、即座に変身をして、
元凶である砦才悟のもとに飛んでいこうとしていた……のだが、
しかし、ある程度まで近づいたところで、見えない壁に阻まれて、
それ以上近づくことができなくなった。
見えない壁の破壊を試みている途中で合流した3名のスーパースペック美少女は、
この見えない壁を一体どうしたものかと悩んでいた……が、
センが『祖となる神の異次元砲』で撃ち殺されたところで、
見えない壁が消えてなくなったので、
『よっしゃ、今だ!』と、元凶、砦才悟のもとへと飛んでいく。
「あいつや! 間違いなく、あいつが元凶!」
砦の顔が見える距離まで近づいたところで、
最初に、レイナが、砦を指さしながら、そう叫んだ。
そんなレイナたちの存在に……今気づいた風を装いながら、
砦は、
「おそろいで、ようこそ」
と、軽やかに出迎え、
「わざわざ、死ぬために、ご苦労なことで」
そんなことを言う砦に、
輝木が、きょろきょろとあたりをうかがいつつ、
「センイチバンは、どこですかぁ?」
と、シンプルな疑問をぶつけていく。
それに対し、砦が、フラットな声で、
「今、ちょうど、死んだ」
そう言うと、
輝木は、タメ息を一つ挟んで、
「はいはぁい。もう、そのネタ、飽き飽きでぇす。何回やれば、気がすむんだぁって感じですねぇ」
「これまでのような冗談とは違う。センエースは、私の一撃で、完全に死んだ」
そこで、輝木が、半笑いで、
「前も、それと同じようなこと言っていましたねぇ。センイチバンが死なないということは、もう十分――」
と、そこで、
歪な粒子が、軽い竜巻になって舞い上がり、
裸の大将の貼り絵みたいに、
センエースを形作る。
99,999%死んでいる、超ギリギリの状態で、
センは、輝木たちに、
「来るな……帰れ……砦は、お前らにどうこうできる相手じゃない。……砦は俺の獲物。……お前ら雑魚は、安全圏で震えてろ……」
そんなことをいうセンを尻目に、
輝木は、砦に、
「やっぱり、生きているじゃないですかぁ。大ウソつきぃ」
それに対し、砦が、呆れた顔で、
「確かに、まだ死んでいないようだ。正直、今のセンエースが『どういう状態』なのか理解できないから、生きていると断言できないが。……センエース、貴様は今、どういう状態だ? アウターゴッドの上澄みとして、それなりに長く生きてきて、多くの知識を持つ私でも……今の貴様の状態が一ミリも理解できないのだが? お前は……生きているのか? それとも、死んでいるのか?」
そんな純粋無垢な質問に対し、
粒子の貼り絵みたいになっているセンは、
「死んでいるに決まってんだろうが。あんな無茶苦茶な一撃を喰らって生きているわけないだろ」




