36話 死ぬにしても、俺の知らんところで、俺とは関係ない理由で死んでもらわないと困る! 精神安定的に!
36話 死ぬにしても、俺の知らんところで、俺とは関係ない理由で死んでもらわないと困る! 精神安定的に!
「まず、焼香の順番が来たら、中腰の姿勢で正面へと進む。次に、焼香台の手前に座り、遺族に一礼。そして、祭壇上の遺影に向かって一礼――」
と、『レイナの葬式での焼香マナー』について淡々と語りだしたので、
センはヨグを完全シカトして、
「蝉原ぁあ!!」
と、無二の大親友に救いを求めていく。
すると、蝉原デスガンは、冷静に、
「……彼女の敗因はメモリの無駄遣い★」
「状況を考えてボケろ!」
「君のモノマネだったことは認めるけど、結構、芯をついた発言じゃないかとも思っているよ」
「俺じゃなくて、ヒ〇カのモノマネだろ……てか、どうでもいい、そんなこと! 解説は求めてねぇ! どうすりゃ、レイナを死なさずにすむ?! その方法に関して思いつくことを教えろ!!」
「君を殺そうとした者を、必死になって助ける必要がある?」
蝉原デスガンのその言葉に続いて、
それまで、ずっと、黙って趨勢を見守っていた星桜が、
「そのインテリジェンスアイテムがいう通り、センセーを殺そうとするアホのために、なんで、センセーが悩まなあかんのっすか? どうやら、レイナは、さっきの『センセーの気合いの入った一撃』で死んでくれそうなんやから、そのままにしておけばええやないっすか」
と、『マジで、レイナを生かそうとするセンの行動が理解できない』といった声でそう言った。
センは、
「こいつが、今、こうなってんのは、俺が俺の保身のために、変態的に煽った結果だ! これで、死なれたら気分が悪いんだよ! 死ぬにしても、俺の知らんところで、俺とは関係ない理由で死んでもらわないと困る! 精神安定的に!」
そんなセンの悲痛な叫びに対し、
蝉原デスガンは、冷めた口調で、
「……そんな、とってつけたような理由がなかったとしても、君の場合、タナカレイナを助けようとしただろうけど……まあ、 その辺はどうでもいいか」
と、シンプルな前置きをしてから、
続けて、
「彼女を助けるのはもう無理だと思うよ。彼女は、抱えきれない『自分の中のオーバースペック』に食い殺されそうとしている。シュブのような、熟練の熟女なら、あれだけの質量でも取り扱えたんだろうけれど、青臭い小娘には無理だったってだけの話。全部、自業自得だよ。自我を出さずに、シュブに任せていれば、死なずにすんだのに。知らんけど」
そんなことを口にする。
その間も、レイナの身体は、血と肉が腐ったみたいな、ドス黒い色に染め上げられていく。
息が苦しそうで、ピクピクと痙攣している。
「ぜぇ……はぁ……ぜぇ……あ、あぁ……」
恐怖と絶望が全身を包み込む。
死を前にしたことで、レイナの意識の中から、『レイナ以外の部分』がじっとりと溶けていく。
「あ……ぁあ……」
彼女の中から余計なものが完全に消えて、
『神話生物関連で色々とごちゃごちゃする前』の、
完全に元のレイナの意識に戻ると、
「なんで……あたしが……こんな目に……」
昨日の2話目ですが、間違えて、クロッカ編の方に投稿しておりました……
申しわけない……<m(__)m>
今後、この形式のミスが二度とないよう、
細心の注意を払っていく所存です(~_~;)




