10話 現状、お前は俺より強い可能性が高いが、それがどうした? 俺はなぁ……俺より強い程度の雑魚には負けねぇんだよ。
10話 現状、お前は俺より強い可能性が高いが、それがどうした? 俺はなぁ……俺より強い程度の雑魚には負けねぇんだよ。
一瞬で、『今のセン』の索敵範囲外に消えてしまったミゼーア。
「んなアホな……俺は、一瞬たりとも、気をぬかったのに……」
センは、ミゼーアの命乞いに、どうするべきかと頭を使いはしたものの、監視の目に関しては、ずっとギラつかせたままで、コンマ数秒たりともスキは与えていなかった。
困惑していると、
――そこで、
空中にエアウィンドウが出現し、
そこに映るショデソウが、
「……大君主ミゼーアを撃退してみせるとは恐れ入った。見事だ」
と、いつも通り、AI的・機械的に、淡々とそう言う。
続けて、
「ミゼーアは、トドメを刺される前に、こちら側によって回収されているため、ポイントは入らないが、ミゼーアほどの強大な宇宙人を、瀕死においやったことは驚嘆に値する」
そんな話を聞きながら、センは、
「……ショデソウ……てめぇが、『認知の領域外』のどこにいるか、さっぱり見当がつかねぇ。ミゼーアの痕跡も追えねぇ。俺の監視下にあるミゼーアを奪い取り、痕跡を完璧に消し去った、その手腕……ちょっと尋常じゃねぇな。……俺は、200億年もかけて、アホほど強くなったが……もしかして、そんな俺よりも、お前の方が強い?」
「質問は許可しない。貴様らは、ただゲームに参加するだけ。クリアできれば生き残ることができるが、失敗すれば死ぬ。それだけだ」
「いつもより、ちょっとイラついた声になっているな……なんでだ?」
「質問は許可しないと言っている」
「それと、もう一つ報告がある。まだ、アイテムショップのメンテナンス中であるため、アイテムの購入はできない。メンテがあけるまで、しばらくお待ちください」
「ようするに、使わせる気はないってことだろ? ポイントも与えないし、アイテムもかわせる気がない。そういうことだよな?」
「質問は許可しない。貴様らは、ただゲームに参加するだけ。クリアできれば生き残ることができるが、失敗すれば死ぬ。それだけだ」
「違うな。クリア条件はお前を殺す事。失敗はありえない。……何が言いたいか分かるか? てめぇは詰んでんだよ。俺にロックオンされた時点で終わってんだ。現状、お前は俺より強い可能性が高いが、それがどうした? 俺はなぁ……俺より強い程度の雑魚には負けねぇんだよ」
「……」
「必ずお前を見つけ出して殺す。震えて眠れよ、ショデソウ」
★
――認知の領域外で、
でかいエアウィンドウに表示されている『センエース』を見つめている、
『蝉原勇吾』とショデヒの二人。
『必ずお前を見つけ出して殺す。震えて眠れよ、ショデソウ』
と、真正面から殺害予告を受けたショデヒは、
頭を抱えて、
「ミゼーアでも手も足も出ない……オメガ・ニャルは、ミゼーアよりも強いが、圧倒的に強いわけじゃない……仮にオメガ・ニャルが、ミゼーアよりも、圧倒的に強かったとしても、どうせ、勝てない気がする……センエース……あいつは異常だ……」




