最終話 さあ、センエース。どうする? ミゼーアを倒すために、貴様は、どれだけの時間を積み重ねる?
最終話 さあ、センエース。どうする? ミゼーアを倒すために、貴様は、どれだけの時間を積み重ねる?
「代わってくれ、ママ! いや、ヨグ! お前の方が絶対に強い! 俺は、耐久パーツとして、お前を支えるから、闘うのはお前がやってくれ! ああ、そうだ、それがいい! あまりのナイスアイディアに、全米が震撼!! さあ、ヨグ! 何をしている! さっさと交代してくれ! おまえならミゼーアにも余裕で勝てる! がんばれ、ヨグ! お前がナンバーワンだ!」
と、強引に、『肉体の主権』を譲ろうとしてくるセンに、
ヨグは、
「センエース、私よりも貴様の方が強い」
「そんな社交辞令はいらん! 誰がどう見ても、俺は弱ぇよ! だって、武道の鍛錬とかしたことねぇもん! ゴリゴリのガリベンだもん! お箸より重いもの持ったことがないんですもの! まあ、流石に、それは嘘だけれども!」
「鍛錬をしたことがない……というのであれば、今、すればいい」
ヨグがそう言った直後、
センの目の前に、
謎のゲートが出現した。
見た目は、『壊れたど〇でもドア』。
その、謎のゲートが、
『ヨグ』の脳内に語り掛けてくる。
『0秒で、好きなだけ修行できる空間に連れていってやる。その空間では、どれだけの時間を使っても、外の経過時間は0だ。さあ、何年修行したい? 好きな時間を言ってくれ。無限でもいいぜ。ただし、精神が崩壊したら灰になるから、選ぶ時間は慎重にな。ちなみに、一度決めて中に入ったら変更はできないぜ』
ヨグは、自分の脳内に注がれた言葉を、
そっくりそのまま音読してセンにも伝えてから、
「私に開いたソウルゲートを使うといい。私は貴様と一つになっているから、私の権利は、貴様の権利でもある。自由に使え」
「……ソウルゲート……ようするに、『精神と〇の部屋』か……神様の世界は何でもありだな……」
「さあ、センエース。どうする? ミゼーアを倒すために、貴様は、どれだけの時間を積み重ねる?」
「……」
センは、数秒悩んでから、
チラと、星桜たちの方に視線を向けて、
「……」
グっと奥歯をかみしめ、覚悟を固めると、
「200億年だ」
まっすぐな目で、そう宣言した。
ヨグは、そんなセンに、
「……200億か。別に好きにすればいいんだが……ちなみに、なぜ、その数字にした?」
「むしゃくしゃして、なんとなく選んだ。今は反省している」
「……ふ、ふふ……そうか。そうだな。そうだろうな」
と、味わい深い三段活用を経て、
ヨグは、ソウルゲートに、200億年の使用許可を申請した。
そして、センは、壊れたどこ〇もドアをくぐる。
センエース&ヨグソードの視点では、そこから200億年の永い旅路が始まるわけだが、
ミゼーアの視点では、『壊れたどこ〇もドアを通過しようとしたが、出来なくて、灰になった』
という、一コマの出来事だけ。
センエース&ヨグソードは、
勢いよく、勇敢に、
どこ〇もドアを通ろうとして、
通過したと同時に、肉体が、頭のてっぺんからつま先まで、真っ白な灰になって、
サラサラと、風に流されていった。
どう見ても、完全に死んでしまっております。
本当にありがとうございました。
めでたし、めでたし。
これにて、センエースの旅路は終了です。
長い間、お付き合いいただきましたこと、
心より感謝申し上げます。
革命的な最終回でしたね。
流石に、この展開は読めなかったことでしょう。
ミリオンレイス先生の次回作にご期待ください。




