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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光龍神D章 最後の砦。

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57話 俺は、決して頼りになる男ではないが、しかし、現状だと、俺以外にワラがないからなぁ。

挿絵(By みてみん)

自作コミカライズ版27話配信中!

それを記念しての一日10話投稿!!


本日の8話目!


 57話 俺は、決して頼りになる男ではないが、しかし、現状だと、俺以外にワラがないからなぁ。


「ここ最近、自分の病気に甘えていたのも事実。病気だからって何をしてもいいってわけじゃないよな。ああ。お前が怒るのも無理はない。『状況が状況なんだから、もっとまじめにやれよ』っていう、お前のメッセージは、骨身にしみた。今後は、なるべく、自分の病気を……抑えられないかもしれないが、なるべく、抑え込む方向性で思案していきたいと考えている」


 冷や汗を浮かべながら、トンチンカンなことを言っているセンを見て、

 輝木の中から、毒気みたいなものがシュ~と抜けていった。


 『パニックになった時、自分よりパニックになっている人を見た時、ふっと冷静になる』……みたいな感じが、心境的には近い。


 自分でもどうしたらいいか、何を言ったらいいか分からなくなっていた輝木だったが、


「……その方がいいと思いますよぉ」


 と、当たり障りのない返答だけをして、

 自分の席へと帰っていった。


 輝木が自分の席についてから、数秒たったところで、

 反町も、おそる、おそる、自分の席につき、

 隣のセンに、


「閃……お前、もう、二度と、ふざけるなよ。輝木さんがキレたら大変だからな」


「保証はできないが……なるべく善処する」



 ★



 結局、その日は、3人しかいないクラスで授業が進むことになった。

 普通なら、ここまでやばい状態だと、臨時休業処置等がとられそうなものだが、当然のように、授業は進む。


 ――そして、昼休み。

 センは、屋上で、輝木と一緒にめしを食っていた。

 一人で食べようとするセンに、輝木が、無理やりついてきた形。


 昼食を食べながら、輝木が、


「センイチバン、あなたのスマホ……朝から繋がらないんですけどぉ、もしかして、電源を切っているのですかぁ?」


「ああ。巨乳JKキャバ嬢からの営業メールがウザくてな」


 その発言に対し、

 輝木が、また、スゥっと機嫌を落とした。


 彼女の気配の変化を、敏感に察知したセンは、


「いや、金戸ウルア先輩な」


 と、瞬時に言い直す。

 チョケているのを怒られている……と勘違いしているがゆえの言い直し。


「昨日、あれだけ、怖い目にあったから、色々不安になってメンヘラ化してんだと思う。気持ちは分からんでもない。俺も、やべぇ状況に陥ったら、頼りになるやつにすがりつきたくなるから。……俺は、決して頼りになる男ではないが、しかし、現状だと、俺以外にワラがないからなぁ」


 と、なるべく、ファントム要素を消して、

 普通に話そうとするセン。


 ただ、問題なのは、

 ファントムトークか否かではなく、

 金戸の話をしているか否かなので、

 輝木の中での機嫌の急降下は留まる事を知らない。


 ズゥーンっと、けだるく、重く、硬質になっていく、輝木のオーラ。


 彼女が、なぜ、そうなってしまうのか分からないセンは、


「俺、今、変なこと言った? 個人的には、おふざけゼロだったんだけど、どこか気に食わなかった?」


 と、おそるおそるたずねていく。


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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
すごく面白いです! シリアスな状況なのに、 ついふざけてしまう彼の病気設定も秀逸。 そして、そんなセンに敏感に反応する、 輝木さんの繊細さや可愛らしさが、 話に絶妙な緊張感とロマンスの予感を加えていま…
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