46話 マジで邪魔だから来るなって命令しているんだ。『運動音痴は体育祭に参加するな』って言っているのと、完全に同義の事を俺は今口にしている。
46話 マジで邪魔だから来るなって命令しているんだ。『運動音痴は体育祭に参加するな』って言っているのと、完全に同義の事を俺は今口にしている。
「今回のガタノトーアDは、今の俺がちょうど殺せるぐらいの、いい塩梅のGOOだったが……昨日のウムルDみたいな『アウターゴッド級』が相手だと、時間を稼ぐことしか出来ない。言うまでもなく、俺の体力も精神力も無限じゃねぇから、尽きたら終わる」
センは、重たいタメ息を挟んでから、
続けて、
「もし、ウムルDと同格、もしくはそれ以上のアウターゴッドが、2体同時に現れて暴れ出す……とか、そんな地獄になったら、耐えられる気がしねぇ。ゲームオーバーだ。輝木の変身した時の強さが、どうやら、おそらく、アウターゴッド級っぽいから、輝木の変身がうまいこと安定してくれたら、もうちょい、どうにかなりそうだが……俺はもちろん、あいつ自身も、変身に対して理解が行き届いてねぇから、計算式に入れられねぇ……不確定要素を前提として動くのは、流石にメンタルにくる……」
今の、何もわかっていないセンの視点だと、
『輝木の変身』はサイコロの目みたいな印象がある。
実際どうなのかはともかくとして、現時点での印象では、
サイコロを振って、
123が出れば約束神化になって味方になり、
456が出れば殺戮進化になって敵となる。
――みたいな印象。
あくまでも、現状だとそんな風に感じるというだけで、実際のところは何もわかっていないのだが。
「……できれば、今回のガタノトーアDを殺したポイントで、剣翼か携帯ドラゴンを購入して、俺達の装備を整えたかったが……それも許されていない状況。ハッキリ言って、状況はかなり悪い。一応、これまでに死んだ味方の武器がいくつか残っているから、それを、あんたに与えて、チーム戦力を微強化することもできるが……その行動は、正直、意味ねぇ。もう、ぶっちゃけて言ったところ、剣翼や携帯ドラゴンが購入できない現状、俺と輝木以外は戦場にいらない。……というわけで、あんたも、明日以降は、戦場に立たなくていい。あんたのことを慮って言っているんじゃない。マジで邪魔だから来るなって命令しているんだ。『運動音痴は体育祭に参加するな』って言っているのと、完全に同義の事を俺は今口にしている。ご理解OK?」
その言葉を聞いて、ウルアは、
「あなた様は……今後も、一人で闘い続けるおつもりですか?」
「アイテム買えない状態が続いて、かつ、輝木の変身が安定しないままだと……そうなってしまうかもな。最悪だぜ。もし、『俺単騎でアウターゴッドの相手をしないといけない地獄状態』が続いたら、普通に、途中で、俺のスタミナがつきて、人類が終わる。そうならないように、お祈りでもしているんだな」
「……やはり、あなた様は、私が思った通りの御人でした。あなた様は――」
「とんでもないイカれた変態で、近づかない方が身のためだって? その予想はドンピシャで的中だ」




