24話 くそが。蝉原さえいれば、思考系は丸投げするのに。簡単に死にやがって、あのクソボケぇ。くそっ。俺に出来ることはなんだ。考えろ。どうすれば、この糞ったれな状況を打開できる?
24話 くそが。蝉原さえいれば、思考系は丸投げするのに。簡単に死にやがって、あのクソボケぇ。くそっ。俺に出来ることはなんだ。考えろ。どうすれば、この糞ったれな状況を打開できる?
「約束神化を経験した影響だと思いますけどぉ……少しだけ……自分の中にあるエネルギーの使い方が……分かった気が……しなくもないんですぅ」
現状、輝木は、変身することはできないし、魔法のアイテムなしで『魔力やオーラを自在に操ること』もできないが、ほんの少しだけ……『想いを現象に変える』ことが出来た。
明確な奇跡。けれど、確定事項でもある。彼女の深層に眠る因子の運命。
輝木トト詠は、センエースのためなら何でもできる。
実は、産まれる前から、その覚悟が、魂の奥底で固まっていた。
★
しばらく、回復に努めていると、
昼を過ぎた段階で、センは、なんとか自由に動けるようになった。
ちなみに、回復している間も、普通にしゃべることはできていたので、
『今後、どうしていくか』の会議も、並行して行っていた。
会議で話し合われた議題は以下の通り。
『主要メンバーが死んでしまった件について』
『ウムルDは逃げただけで、またくる可能性がある件について』
『アイテムが買えないの、マジでどうしよう問題について』
それぞれの議題に対して、一応、以下の通りの結論が出た。
『死んでしまうとは何事だ、情けない! あいつらはチーム蝉原の面汚しよ!』
『今度来たときは、ぶっちぎりの力でやっつけてやる』
『アイテムなんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのです』
……一応、なぜ、そんな結論に至ったのか、
軽く経緯を説明しておくと、
主要メンバーが死んでしまったことによって生じる、
久剣&輝木の不安を、
少しでも和らげようとしたセンが、
『自分が何とかするから心配するな』というメッセージを、
明確に伝え間違えた結果。
クソみたいな結論を出しつつも、センは、
心の中で、
(久剣がショデソウから聞いた話によると……どうやら、ウムルDは普通にまたやってくるっぽいし、ガチかどうか知らんが『ウムルDより遥かに強いアウターゴッド』もいるっぽい……絶望的すぎて、涙も出ねぇ)
と、普通に悲観してから、
その上で、
(くそが……蝉原さえいれば、思考系は丸投げするのに……簡単に死にやがって、あのクソボケぇ……ちっ。くそっ。ちっ……まあ、それは、言っても仕方ねぇ……どうにかするしかねぇ。……俺に出来ることはなんだ。考えろ。どうすれば、この糞ったれな状況を打開できる……どうすれば……)
と、必死になって、未来を描く。
そして、悩み抜いた末に、たどり着いたのは、
(強くなってぶっ殺す……それ以外にないか……結局……)
極めてシンプルな結論。
センエースの本当の闘いはここからだ!
★
――その日の夕方、保健室で、
久剣が、『ひとっ飛びして買ってきたコンビニ弁当』を、
三人で食べていると、
途中で、輝木が、
「今後も、ずっと、あなたの隣で、一緒にご飯を食べてもいいですかぁ?」




