5話 ただでさえ、『ゴキブリが五度見するほど死ににくいセンエース』が、無限蘇生を獲得してしまった。つまり、相手は死ぬ。
5話 ただでさえ、『ゴキブリが五度見するほど死ににくいセンエース』が、無限蘇生を獲得してしまった。つまり、相手は死ぬ。
「……懐かしいねぇ。『こいつ(無限転生)』が俺の中にある感覚……やはり、しっくりくるぜ。やはり、俺といったら、無限転生だよな。今は無限蘇生に改造しているが、そんなことは些細なこと」
と、自身の優位性をあえて口に出していく。
これは、心を削る作業。強者相手には必須の一手。
「……さあ、第二ラウンドといこうか。勝敗は決まっているけどな。そもそも死ににくい上、無限に甦る俺……心中お察しするぜ。『無限蘇生を持った俺を相手にするという地獄』……俺なら絶対にゴメン被る」
などと、そんなことを口にしつつ、
センは、まず、周囲の雑魚を蹴散らそうと飛び出した。
「死ねや、キモいブサガキどもぉおお! 俺は、ガキが大っ嫌いなんだよぉおお! ファミレスで騒いでいるガキを見るたび、心の中で、何度もSATUGAIしてきたが……今は、リアルにそれが出来る! こんなに嬉しいことはない!」
などと、DQN100%の戯言を叫びながら、
センは、F型ゼンドウに殴り掛かる。
無限蘇生によって、普通に体力もある程度回復したのか、
先ほどとは打って変わり、キレよく、F型ゼンドウをボコボコにできている。
ゼンドウ・トクシン・ナチュキは、
センを処理しようと、
F型を囮にしつつ、背後から攻撃をしかけるが、
センは、ゼンドウからどんな攻撃を受けても完全シカトを貫く。
普通に激痛で膨大なダメージを受けているが、『知ったこっちゃない』とばかりに完全シカト。
問答無用で、とにかく、周囲の雑魚から殲滅しようと必死。
一切容赦なく、F型ゼンドウどもを、一匹ずつ処理していくセン。
ゼンドウの攻撃を完全シカト……している代償で、センは何度か普通に死んだが、
「ふははははああああああああっっ! 復活ぅうう! 残念だったな、カス共! ただでさえ、『ゴキブリが五度見するほど死ににくい俺』が、無限蘇生を獲得してしまった! これが何を意味するか分かるか!! 相手は死ぬぅうううううううううううう!」
死んでも甦る。
そんなことを繰り返しながら、一匹ずつ、F型ゼンドウを潰していく。
死んでも、死んでも、蘇って、丹念に、F型ゼンドウを殺していく。
そんな中で、F型は、『助けてくれ』『殺さないでくれ』といった類の命乞いを何度かしていたが、
「俺は俺を本気で怒らせたクズを絶対に許さない! 絶対にだ!!」
禁獣化している影響か、それとも素でそうなのか、
判別に困るところだが、まあ、なんにせよ、
センは、無情にも、一切、躊躇なく、F型をバンバン殺していき、
ついには、
「てめぇで、最後だ、死ねおらぁああああああああああああああああああああああ!!」
最後の一匹の首の骨を、残忍にへし折って、ぶっ殺すと、
その死体を、雑に放り投げてから、
ゼンドウ・トクシン・ナチュキに、人差し指を向けて、
「さあ……ようやく、タイマンだぜ、ベイベっ」