表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光A章 この上なく尊き命の王センエース。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4261/6061

100話 センエース、探偵さ。


 100話 センエース、探偵さ。


 センに恐怖をあたえていたデデの仮面は、どうやら、無敵ゴリラという絶体絶命の絶望を前にして熱く燃え上がったようで、ヒュンッ、と、凄まじい速度で、ゴリラの顔面にはりついた。……ゴリラは、それを、避けようと思えば余裕で避けられたが、


「面白い! 一介の中級モンスターとは思えない、その根性。『世界一の神を信仰する武人』として、全身全霊で受け止めてやろう! がははははははは!!」


 膨大な誇りと根性で、

 デデの『いたちっぺ』と向き合うゴリラ。

 そんな中で、ゴリラが、


「ん……ちっ! いかんな!」


「え、なに、どうしたぁあああ?!」


「ワシと貴様の繋がりに食いついてきた! 貴様の強制力が低すぎるというのもあって、強制送還されてしまう! この仮面、本当に、ハンパじゃない根性だ! 喝采に値する! 褒めてつかわす!! がははははははは!」


 体が消えかけているゴリラをみて、

 センは、母親と迷子になりかけている幼児のような気持ちになった。


「モンスターを褒めてる場合か! まじで待ってくれ! 消えるな! あんたがいないと、俺は死ぬぞ! いいのか! 俺の命がどうなってもいいのか!」


「がはははは! 心配せんでも、ちょうど、この世界にワシの配下が送り込まれている! そいつらを頼れ! お前を救助せよと、連絡を入れておく!」


「まじか! 最高だな、あんた! 助かるぜ!」


「それで、小僧。貴様の名前は?」


「センエース、探偵さ」


 と、そう答えた直後、

 ゴリラは、一度、目を丸くした。


「……」


 一瞬で、無数なる思考の海に溺れた。

 P型の可能性、

 それ以外の偽物の可能性、

 単なる嘘である可能性、


 色々な可能性が浮かぶが、

 しかし、


(恐ろしく強固なフェイクオーラ……ヒントがなければ、絶対に気づけないほどの完璧な擬態……しかし、その奥では、確かに……揺らめいている……チリチリと、美しい狂気の炎……偽物ごときに、この輝きを再現できてたまるか……)

 

 破格の洞察力を有し、

 主を心から愛し、

 召喚された、という繋がりもあり、

 美しき名乗りを享受できた。

 そういう全てが重なったことで、ようやく気づけた。

 状況を察したゴリラは、


「ふっ……」


 と、一度、柔らかく微笑んでから、

 目を閉じて、


「またお戯れを……」


 そうつぶやいた直後、

 ゴリラは闇の中へと消えていった。



 ゴリラは、センエースを信頼している。

 ゆえに、今のセンの状況を、

 『厄介な面倒ごと』だとは認識せず、『変わった手法で、配下の監視に勤しんでいる』と認識した。


 一応、『トラブルに巻き込まれている』という可能性も考慮して、行動を取る気ではいるが、その必要性は皆無だろうと考えている。


 残されたセンは、


「うわぁああ! マジで消えちまった! ちょっ、帰ってこい、無敵ゴリラぁああああ!!」


 母親とはぐれた幼子のように泣きじゃくるセン。


「そ、そうだ! もう一回、召喚すればいい!!」

 

 そう思ったセンは、

 さっきと同じ流れで、ジオメトリを描き


「うぎぃいいいいいいい!!」


 せっかく再生した自分の左足を切断し、

 それをお供えして、


「む……無敵ゴリラ、召喚!!」


 ゴリラを召喚しようとするが、


「マッスルゴリラ、召喚! ゴリゴリゴリラ、召喚! くっそ、名前、聞いときゃよかった! 何やってんだ、俺ぇえええ!! ……あっ……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版深淵1話(37話)公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ