表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光A章 この上なく尊き命の王センエース。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4256/6058

95話 俺の童貞を君に捧ぐ。


 95話 俺の童貞を君に捧ぐ。


「くらえ、エターナルフォースブリザードパァアアンチ!! 相手は死ぬぅうう!!」


 ただただ全力で右の拳を振り回すだけのセン。腰も入っていない、気合いも足りない、半端なギャグを叫んでいるだけだから覚悟も足りない。

 そんな拳など、


「痛ったぁああああ!! ぴぎぃいいいいいいいい!」


 当然、通じるわけもない。

 虫モンスターの肉体は、そこらの鋼鉄なんか目じゃないぐらいにガッチガチで、どう足掻いても、かすり傷一つ、つけられる気がしなかった。

 

 殴られた虫モンスターは、

 そのキモい目をギラリと光らせて、


「ぎぎっ!!」


 叫ぶと同時、

 体を回転させながら突進してきた。


 虫モンスターに生えている薄刃は、鋭いブレードのようになっており、センの脆弱な肉体を、豆腐みたいに、軽く一刀両断してしまった。


「く、くそが……」


 腹から下を失って、地面に激突するセンの上半身。


 ギリギリ保っている意識を総動員させて、どうにか、血溜まりの中のカギをつかみ、握りしめると、


「俺はまだ……頑張れる……」


 いつものセリフで、今回の幕を閉じた。


 ★


 目が覚めた時、

 センは、


「ん……」


 見知らぬ天井を見つめていた。

 真っ白な空間。


 体を起こしたセンは、

 頭を抱えて、


「……1000年修行したって、アレには勝てん……」


 普通に戦意を失うセン。

 『あの虫と戦うのはやめよう』と固く決意する。


「虫も例外じゃなく強いとなると、もはや打つ手がないなぁ……この調子だと、多分、魚とかも、ジョーズの魔改造進化系みたいなのしかいないだろうし……あとは、どっかに『豆』的な何かが大量に落ちていることを祈るばかり……納豆的な良質タンパクが理想だが……ねぇわなぁ……ここが遺跡じゃなく、森とかだったら、その可能性もゼロじゃなかったんだけどなぁ……」


 八方塞がりで途方に暮れるセン。

 普通なら、ここで心が折れて、絶望的閉塞状況に発狂するところだろうが、


「……ナメんなよ……クソッタレ……」


 ギリっと奥歯を噛み締めるセンさん。

 『絶望的状況下』に落とされた事で、

 むしろ、心の芯が熱く沸騰し始めた。

 エンジンが、唸りを上げるみたいに、


「絶対、異世界ハーレム主人公になったるんじゃぁあああああああああああああああああ!!」


 覚悟を叫びながら、

 センは、ヤクザキックで、

 壁をぶち破っていく。


 そして、扉を出ると、宝箱を蹴り上げる形でこじ開けて、ナイフを掴み取ると、


 先ほどの虫が湧いたのとは別のルートで全力ダッシュ。


(なんかねぇかぁ! なんかぁ! ――『歩くだけでレベルが上がるハッピーなクツ』とか、『テンションが上がるミステリアスなタンバリン』とか、『攻撃力が倍になる戦闘狂な太鼓』とか! そういうチートが、どっかに転がってねぇか! ラストダンジョンだったら、そう言うバグレベルのチートもあるもんだろう! 幸運の女神よ! 俺を愛してくれ! なんだったら、結婚してくれぇえ!! 俺の童貞を君に捧ぐぅうううううううううううううううう!!)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[一言] 虫は強かった*\(^o^)/*
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ