16話 特殊なカテゴリ。
16話目ぇええ!!!
16話 特殊なカテゴリ。
※以下、コンマ1パーセント以下のカテゴリに位置する特殊な皆さん。
・『センエースの記憶を拒絶した連中とは違い、センエースのことを普通に愛し、感謝しているが、それとこれとは話が別で、普通に犯罪を継続する生粋の悪人』
・『自分はセンエースの分体であり、宇宙の全てを導く定めにあると信じ込んでいる電波さん』
・『自分はセンエースと血が繋がった親族であると、なぜか信じて疑わない思い込みが激しい妄想家』
・『センエースに成り代わり、世界中の人間から愛されたいと本気で画策する承認欲求と自己愛の塊』
・『感謝しているのに、センエースのことが生理的にどうしても無理で受け付けない、そんな自分に悩んでいる、なんとも可哀想な人』
・『センエースと対話ができるゼノリカ上層部のことが憎くて、テロリストにまでなってしまうガチンコの狂人』
・『あれは全部夢で、周りの人も、同じ夢を見ただけで、本当はやっぱりセンエースなんて存在しないんじゃないかな』と考える、だいぶしんどいパラノイア。
・『センエースが、人格という点において、完璧とは言い難い、少し特殊な歪み方をしている……その事実・現実に納得が行かない完璧主義者。センエースは完璧でなければいけないという陶酔型の思想のもと、センエースの性格の改革をはかろうとする、イカれた活動家』
――『冷めた者』や『ヤバい変態』も一定数いるが、
大多数はセンエースのことを『尊き神』と認知して愛している。
よって、大半の者が、正式に聖典教に入信し、
聖典教の『教え』の中で生きることを選択した。
『一般的な人の心』には、『宗教に溺れていたい』という根源的な欲求がある。
思考を放棄して神に依存する――非常に楽で心地いい状態。
研究者の中には、その状態を『薬物中毒と同じ』と結論付ける者もいる。
その結論が『事実』か『言い過ぎか』の明言は控えておく……が、一つの事実として、この状態になると、大半の悩みから解放されて、体と心が、極めて楽になる。
一見『ひどい依存』のように見えるのだが、この状態が『問答無用で悪か』というと、実は、その状態そのものは、そう悪いものでも無かったりする。
人間の大半は、『悩んだって解決しない悩み』に苦しんで時間を無駄にしている。
『死ぬのが怖い、どうしよう』と思いながら生きるのは無意味だし、ただただ苦しいだけ。
そういう無駄な悩みを捨て去って楽になることができれば、脳容量に空きができて、豊かで実りのある人生を送ることも可能になる。
問題なのは、信仰している宗教が集金目的の詐欺組織だった場合。
『この壺を買えば悩みが解決する』などと、騙して、洗脳し、養分にしようとする――その悪意がギルティ。
問題解決に対して、金銭を要求してくる宗教にハマることが一番の問題。
『心が軽くなる』というメリットにだけ焦点をあてるのなら、宗教はメンタルコントロールとして優秀だといえよう。
目に見えるデメリットがクソすぎるので、宗教が、『最低最悪の詐欺』という認識を受けることもあるが、メリットだけに着目した場合、その効果はなかなかのもの。




