表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光A章 この上なく尊き命の王センエース。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4156/6068

7話 メンヘラ核分裂祭。

7話目ぇ!


 7話 メンヘラ核分裂祭。


「ゼノリカの天上天下を代表し、ここに、改めて、お詫びを申し上げます。この上なく尊き師の命を奪い続けるという、ありえざる深き業……我々はこの――」


「俺、もう、何千回も言ったよな? その『どうでもいいこと』を忘れないんだったら、どんな方法を使ってでも、『お前らの記憶』から『俺』を消すぞって。もし、それが本当に嫌だってんなら、二度と言うな」


 ここまでの間に、ゼノリカの天上天下は、みな、それぞれ、個別に、センへ、幾度となく、『死の罰』を懇願している。

 その度に、センは『うるせぇ、忘れろ。忘れねぇなら、俺が本気で動き出すぞ。俺がガチンコの本気で行けば、いつかは必ず、記憶を奪う方法を見つけ出すぞ』と脅しつけることで、どうにか黙らせてきた。

 みな、センが、『配下の死』を望んでいないことはわかっているし、『200兆ループの業』を蒸し返されることを、誰よりもセンが一番嫌がっているということを理解している。

 しかし、それでも、どうしても、

 胸に強いシコリとして残ってしまっているから、

 死の罰を懇願せずにはいられないというワガママ。


 王を殺すなど、

 一回だけでも、あり得ない蛮行。

 万死に値する、何よりの大罪。

 その大罪を、

 ゼノリカの天上天下は、

 天文学的数字で犯している。


 百とか千とかではない。

 万でも億でもない。


 200兆年の間、ずっと、ずっと、ずっと、何度も、何度も、何度も――

 数えるだけで人生が終わってしまうほど、

 ゼノリカの面々は、センを殺し続けてきた。


 正直言って、もう『罪の意識』も、すごいレベルで麻痺っている。

 『感じていない』のではなく、『歯医者で受ける麻酔を何十億倍もしんどくしたかのよう』な、『えげつないほど強い麻痺』で脳がイカれそう。

 ゆえに、『自分が何をしたか』を正しく理解できている者は一人もいない。

 『大事な王を200兆年、殺し続けた』

 ……ここまでくると、もう『壮大さの桁』があまりにも違いすぎて、いまいち、実感を持てない。

 わからないのだ。

 全く。

 自分の罪のシルエットが見えない。

 『自分がどれだけエグいことをしでかしたのか』――それが、まったく、正しく認識できない。

 もちろん『とてつもない大罪を犯した』と言うことはわかっている。

 死ねと言われれば、秒で自殺する。

 なんだったら、自殺させてほしいぐらい、罪の意識にさいなまれている。

 ――それは事実だが、己の罪の重さの具体性は、やはり、誰も理解できていない。

 罪が重すぎて理解しようとしても仕切れない。

 超銀河団の具体的なグラム数を問われている気分。

 大雑把な予想すらつけられない。


 ――実は、『その事実』が何より辛かったりもする。

 もうどうしたらいいのか分からず、ずっと、心の奥が悶々としっぱなし。


 『だからこそ、今回の閃光祭が開催された』といっても、実のところは過言ではない。


 ……皆、示したいのだ。

 とにかく、ちょっとでも。

『主のために、この命を使い尽くす』という覚悟を。


 主は、配下の死を求めない。

 それは理解できている。

 ならば、決死の働きで、王に尽くそう。

 この身が朽ち果てても、なお、王のために尽くすこと。

 もし、王の身に危険が迫れば、わずかの迷いもなく、身を盾にして死ぬこと。

 これより先、己の命は、一欠片たりとも残さず全て王に捧げる。

 それ以外の使い道はありえない。


 ――そんな、頭おかしい覚悟を、大々的に、正式に示すこと。

 それが、この閃光祭の、最大の目的。


「そんな『メンヘラの核分裂』みたいな『地獄の祭り』だったんかい。『蝉原をぶっとばしてくれてありがとう。これからも決戦兵器としてがんばれ、しくよろ』がメインのポジティブで明るい祭りじゃねぇの? 俺、絶対にそれだと思っていたんだが」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版深淵1話(37話)公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ