表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真醒・究極超神D章 センエースよ、永遠に。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4143/6061

13話 89人。

本日の1話目です。


 13話 89人。


「とりあえず、ゼノリカの面々が、俺を見たらどういう反応をするか確認しにいくか。俺のことを完全に忘れているのか、それとも、多少は認識できているのか。 ――誰も覚えていないけど、シューリ、アダム、ミシャ、の三人だけは、俺のことを、ちょっとだけ思い出す……みたいな流れだと、だいぶエモいなぁ。そういうエンディングだったら、いい最終回だったと胸を張って言えるんだが、どうだろうか」


 などと考えていると、

 そこで、

 ガチャリと扉が開く音が響いた。

 ドアの向こうから顔を出したのはゼノリカが誇るゴリラ顔の警察庁長官、カンツ・ソーヨーシ。


(お、カンツじゃーん。お前は俺のことなんて覚えてないだろうなぁ。いや、案外、覚えていたりするのかな。んー、いや、まあ無いかな。普通に忘れていて、『ここでなにをしている。貴様は誰だ!』とキレられるのが、一番まるい予想かなぁ。さて、じゃあ、瞬間移動で逃げる準備でも――)


 なんて、そんな、お花畑なコトを考えていると、

 カンツは、厳かに、片膝をついて、


「我が唯一の神、栄えあるゼノリカの絶対的統治者よ。この上なく尊き命の王よ。果て無く美しき、全てを包み込む光よ。……第二~第九アルファに生きる全ての者が、あなた様のお言葉を待っております。さあ、こちらへ」


 などと、吃驚仰天青天霹靂びっくりぎょうてんせいてんへきれきな寝言をほざくものだから、センさん的には、さぁ大変。


「ちょ、ちょっと待とうか、カンツさん。色々と言いたいことはあるけど、まずは、一番大事なこと……お前、なんで、そんな、はっきりと俺のことを覚えてんだ? おかしくね? ねぇ、おかしいよね? なんで? 俺、願ったんだよ? お前らの中から俺の記憶を消してくれって、ちゃんと具体的にお願いしたんだよ? なのに――」


「陛下」


「え、あ、はい。なんでしょう」


「二度と、我々から『陛下の記憶』を奪い取ろうなどと考えないでいただきたい」


 配下からガンギレの顔で、文句を言われる命の王。

 絶対的支配者のはずなのに、立場はいつも、下っ端以下な気がする。


「我ら臣下にとって、陛下に関する記憶は、命よりも大事な宝物。今後、二度と、わずかでも、絶対に、奪わないでいただきたい」


 鬼の目でそう言われたセンは、

 あまりの迫力にたじろぐことしかできなかった。


 そんなセンに、カンツは、続けて、


「陛下がお眠りになられた後で、何が起きたのか、簡単に解説させていただきます。実は、願いを叶えたのは、陛下だけではなく、第二~第九アルファに存在する全ての生命なのです」


「すごいこと言ってんな 蝉原が言っていたことが、そのまま形になった感じか」


「とは言え、なんでも叶えてもらえるわけではなく、我々に与えられた選択肢は、陛下の願いを受け入れるか否か。その二択のみ」


「当然、受け入れてくれたよな? な? 俺の記憶なんかあっても邪魔なだけだもんな?! ねぇ! そうだと言ってよ、バーニィ!」


「信じられないことに、陛下の願いを受け入れた大馬鹿者が、89人もいたのです。正直、愕然としました。そんなアホがいるとは思っていなかったので。その89人に関しては、あとで早期発見・捕縛ののち、徹底的な再教育を施し、『陛下、万歳』しか言えない体にしてやろうと思っております」


「ははっ、おもろいジョークが言えるようになったじゃないか、カンツさん。しかし、お前ほどの立場にいるものが、その手のジョークを口にするのは感心できないなぁ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版深淵1話(37話)公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ