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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真醒・究極超神C章 『セン』VS『トウシ』――気炎万丈編。

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84話 どうしても滑稽。

今日は遅くなる可能性があるので、

朝に2話投稿します。


本日の1話目です。


 84話 どうしても滑稽。


「準備運動は、もう十分だよね」


 そう言ってから、グンっと、自分の奥にある熱を爆発させていく。『蝉原が膨れ上がった』とセンが認知できたと同時、蝉原は、センの背後を奪い取っていた。蝉原は、ギラギラした目で、腰の回転に心を込めて、センの首裏に、延髄蹴りをぶちこんでいく。


 対応が明確に遅れたセンは、蝉原の一撃をもろにくらう。

 激しい衝撃で脳がグラングラン。


 コンマ数秒、ガチで気絶したセンに、

 蝉原は、容赦ない追撃を入れていく。


 両手をセンの頭にあてて、


「亜異次元砲」


 ゼロ距離から、クリティカルな異次元砲を叩き込む。

 これ以上ない『完全なる殺意』に包まれるセン。


 ギリギリのところで気絶から回復したセンは、


「っ……うりりりぃいいいいっ!!」


 と、奥歯をかみしめながら、体をズラして、致命傷を避けると、

 全力で、自分の体を回復させながら、


「神速閃拳!」


 『暴れのジャブ』で、『安定感のある距離』を確保しようとする。

 一発で止まることなく、そのまま、続けて、


「百華・神速閃拳!!」


 豪快かつ豪速の連打。

 スコールのように降り注ぐ拳の弾幕を前に、

 蝉原は、


「万牙・殺神蛇拳」


 丁寧に、フリッカージャブの連打を合わせていく。


 センの神速閃拳の方が『遥かに練度が高い』ので、完全に相殺することはできなかったが、しかし、大半を打ち消すことに成功した。


 ダメージはそこそこに受けたが、

 しかし、この程度なら、秒で回復していく。


 蝉原は、まだまだ、目をギラギラさせて、

 センエースを削るための最善手を打ち続ける。


 迷いのない猛攻は、

 死ぬほど積んできたイメージトレーニングと、

 弟子たちや破壊衝動ソルを相手に積み重ねてきた反復練習の賜物。


 本物の質量を有する蝉原の拳を前に、

 センは、


(蝉原……すごいな、お前。まだ完全にあったまっていないのに、ここまでの重さを魅せてくるか。『本当の底』では、いったい、どんだけの輝きを放つのか……)


 あえて言おう。

 蝉原は、すでに、あったまっている。

 準備運動を終えて、ギアをフルスロットルにまで持っていっている。

 つまりは、今の段階で、きっちりと『底』を見せている。

 だが、センエースはソレに気付けない。

 なぜなら、センは、『蝉原勇吾は100兆を積んでいる』と思い込んでいるから。


 『蝉原ほどの天才が、100兆年を積んでいながら、この程度のわけがない』という強い信頼。

 その推測自体は間違っていない。

 事実、もし、蝉原が100兆を積んでいたとしたら、この程度が底になるはずがない。

 もっと、もっと、とてつもなく大きな武を見せていただろう。


 ――だから、センは、蝉原が、自分と同じように、『超々長期戦を見据えた、フルマラソンテンポのギアの上げ方をしている』と認識し、その上で、『最初の1速の段階で、随分と馬力とキレがあるじゃねぇか、やるねぇ。やはり天才か』と、普通に感心している。


「蝉原! すごいな! 今のお前は、確実に今の俺を超えているよ! 俺の半分の期間で俺をガッツリ超えていくとは、なんてウザい野郎なんだ、このやろう!」


「最大級の褒め言葉、謹んで頂戴させてもらう。誇らしいよ。他の何よりも」


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