・大いなる田中家の一族。
・大いなる田中家の一族。
正式にイスを名に持つ田中は、現時点で73名。
イス田中に内在する基礎存在値の平均は2000オーバー。
その気になれば、全員(シグレ以外)が、ゼノリカの天上に属することも可能な天才一族。
常軌を逸した天才で9、
10の壁を超えたら、その先は修羅。
20は人外中の人外。
25とか意味不明。
30はキチ〇イ。
『知性レベル』田中家平均 12
一般人 1~3
東大理三 5~6
MIT上位 7~8
舞い散るさん 2
・ISA『田中家専用情報機関』「世界の宝である『イス田中』が害されないように護衛・監視をしている秘密組織。世界中のあらゆる情報機関から、正式に、『イス田中を守るためであれば何をしてもよい』という命令が下されているヤバイ集団。長年、イス田中を研究している組織であるため、正式にイスの名前を持つ者の中でも『天才は天才だが、さほど能力が高くない者』がいることを理解しており、イス田中全員に『監視ランク』をつけて、『ランクE』はほぼ無視、『ランクS』はゴリゴリに監視、といった具合で管理を行っている」
『監視ランクS』(全滅してでも守れ。行動を毎時間報告しろ)
『監視ランクA』(死んでも守れ。毎日報告しろ)
『監視ランクB』(絶対に守れ。定時報告もしっかり)
『監視ランクC』(ちゃんと、頑張って守れ)
『監視ランクD』(そこまで力いれなくていいけど、守れ)
『監視ランクE』(基本、無視でいい)
『監視ランクF』(監視するだけ予算の無駄)
『監視ランクG』(節子、それ田中やない。飛べない田中はただの猿)
・ISプログラム『天才育成用研究所』「基本的には、イス田中の天才性を増幅させることを目的とした機関だが、イス田中だけではなく、一般天才の潜在能力開発も行われている。イス田中は無条件で利用できるが、一般天才がここに入ろうと思うと、えげつない試験をクリアする必要がある。イス田中のスパイをするため、世界中から、天才児が送り込まれている。イス田中のために用意された組織なのだが、イス田中はあまり利用しないため、単純に、世界中の天才が集まっているだけの組織となっている」
『東志』15歳 中学三年
田中家の歴史の中でも、別格の天才。
あまりにえぐすぎて、親戚たちも、トウシのことだけは、正確に理解できていない。
周りにごちゃごちゃ言われるのが好きじゃないので、基本的には、知性レベルの異常性がバレないようにふるまっている。
そのため、ISAも、トウシのことを『田中家の中でも賢い方』ぐらいにしかとらえていない。なんだったら、親戚連中も、『じぶんたちよりだいぶ賢い』と思っているぐらいで、異常にぶっちぎっているとは認識していない。
ぶっちゃけた話、トウシの視点では、親戚連中も『ちょっとだけ賢いサーカスの猿』にしか見えない。
『監視ランクD』
知性レベル『104』
00000000000000000000
名前『田中・イス・東志((ソンキー・ウルギ・アース))』
種族『純神の一等星』
『第一アルファ人』
『スーパーイス人』
運命『星の数ほど沢山』
称号『星の数ほど沢山』
[HP] 【SSS】
[MP] 【SS】
[スタミナ] 【SSS+】
「攻撃力」 【SSS+】
「魔法攻撃力」 【SSS+】
「防御力」 【A】
「魔法防御力」 【S−】
「敏捷性」 【SSS】
「耐性値」 【A】
「HP再生力」 【S−】
「魔力回復力」 【SS+】
「スタミナ回復速度」 【SSS−】
「反応速度」 【SS+】
「隠しパラメータ合計値」【SSS+】
「戦闘力センス」【SS−】
スペシャル『ウルティマ・ギアス』
『オーバー・ジーニアス』
携帯ドラゴン:「エルメス」
技:アホの一つ覚えナックル。
ソードスコールノヴァ
11111111111111111111
『裏介』14歳 中学二年
田中家の中でも、最高格の知性を持つ天才。その天才性を、『凡人としてふるまう』という点に極振りしているという、だいぶ非生産的な残念さを併せ持つ。親戚のことを『キモくて仕方ない連中』、『死ねばいいのに』と思っているのだが、自分の中にも、そのキモさがあることを理解しているため、辟易している。
普通に友達をつくり、普通に社会の溶け込み、普通に生きていくことを目標としている変態。
そういう特殊な嗜好であるがゆえに、ISAからは『微妙な方のイス田中』という判定を下されている。
興味がある対象には全集中することと、パートナーが大事という点だけを見れば典型的な田中だが、表層の精神性は、かなりの異端。
『監視ランクE』
知性レベル『35』
『秀明』
35歳 IT長者 シグレの伯父(父の兄) ウラヨシのまたいとこ。
『独特の訛りを使わないと落ち着かないのが田中の血を継ぐ者の特徴の一つ』だが、彼の場合は、その傾向が薄い。これは、彼だけの特質ではなく、他にも、何名か、関西弁を使わなくても平気という者はいる。この特徴を持つ者は、田中家特有の精神疾患(マイナス面)が激しい場合が多い。
※ 絶対にそうというわけではない。
田中家の者は、パートナーを見つけると、本来の精神的異常性(社会や他者に対する無関心、あるいは、一般人に対する蔑視)が、ちょっとだけ収まる傾向にあるが、秀明の場合、現状、パートナーがいないこともあり、精神がだいぶ尖っている。
イス田中どうしの近親(兄妹の間で生まれた双子)であるという、非常に珍しい点も、彼の特徴の一つ(田中の血を後世にうまく残せるか否かは、世界規模の大問題であるため、彼が近親相姦で生まれた時、世界の裏側では、かるいパニックが起こった)。
ちなみに、両親は、色々あって、秀明(と弟)が産まれてまもなく心中自殺している。
弟(シグレの父)とともに、『国が用意した施設(ISプログラム)』で徹底的な英才教育を受けて育ち、中学一年の段階で、年収数千万をたたき出して自立を開始。
弟(シグレの父)は、幼い時から、愛情に飢えていて、パートナーを渇望していたが、秀明は、そういった欲望が一切なかった。
二十歳になる前に結婚した弟とは正反対で、おそらく、秀明は一生独身。
必要だから金を稼いだだけで、興味のある分野とかは特になく、パートナーもいない、弟夫婦が亡くなったという話を聞いた時も、マジで特に何も思わなかったという、田中の中でもだいぶサイコに尖った方の田中。
『監視ランクA』
知性レベル『10』
『村雨』他界 時雨の父。
精神的に壊れている兄を間近で見続けて、反面教師にしてきた結果、田中の中では、比較的、まともな人間として育った。
一緒の『施設(ISプログラム)』で育ったサヴァン症候群の女の子(時羽)と、早い段階から付き合い始め、結婚できる年齢になると同時に籍を入れた。
自分が兄より遥かに高い知性を持っていることを、物心がついた頃には理解していたため、最初の頃は気を使って、兄に知性レベルを合わせて、プログラムを受けていたが、途中で兄に、『知性レベルなんて身長と変わらん。お前なんで、俺に身長を合わせようとかがんでんだ。それ何の意味がある? 意味がわからん』と言われ、合わせるのをやめるようになった。
『人として終わっている兄』のことが好きわけはないが、しかし、筋が通っている男ではあるので嫌いではなかった。
存命時、『監視ランクA』
知性レベル『19』
「時羽」
他界。イスではない一般天才。時雨の母。完全な電波系サイコ。命を軽視する系の、いわゆるアダム〇ファミリー系のヤバいガキだったので、彼女を気味悪がった親は、一切躊躇せず、ISプログラムへ売りはらった。一般天才の中では、際立って優れており、『自分より賢い人間はいない。この世はアホばっかり』と思っていたが、施設(ISプログラム)に入り、田中家を知って、身の程をわきまえる。綾波〇イが二度見するレベルで、他人に心を開かない系隠キャ少女だったが、ムラサメにだけはベッタリと甘えていた。『性格が死んでいる秀明』のことが、普通にめちゃくちゃ嫌いで、一度、完全犯罪で殺そうとしたことがあるが、見抜かれて、逆に殺されかけたことがある。
知性レベル『9』
『玲南』
12歳 小学六年生。トウシのみいとこ(トウシの高祖父の妹のひ孫。)。
知性と美貌に関しては、田中家全体の中でも最上位。総合力や将来性は最高格で、『田中家歴代女性の中で最高傑作』とも言われている期待の新星。シグレも相当な美少女だが、レイナはそんなシグレを超えている。
美貌と知性が領域外にあるせいで、もはや、周りから、嫉妬されることすらなく、『レイナは宇宙人だから』と、人外扱いされ、スターでもアイドルでもなく、それ以上の『別枠の何か』として扱われているカリスマコズミック美少女。
ちやほやされるとかいうレベルではなく、国宝として扱われる日々。
どんなワガママも許され、国家レベルどころか世界レベルで大事にされている、完全無欠で天衣無縫のお姫様。
存在価値という点だけで言えば、歴史上のどんなお姫様が束になってかかってきても相手にならないハイエンドプリンセス。
彼女にとって他人は虫けら。
天才しかいない親戚連中ですら、基本的には相手にならないゴミばかり。
トウシ、ザンク、ウラスケ、セラ、ホクト、スイセイあたりは、まだギリギリ人間として扱ってもいいと思っているのだが、そいつら全員に対して『性格が悪くて、生理的に無理、普通にキモい』……と思っている。
『親戚以外の連中』に至っては、脳の使い方を知らない猿ばっかりで、どいつもこいつも話にならない。――というのが、彼女の中での世界に対するデフォルトの視点。
ほかの田中は、よく、こんカスみたいな世界でパートナーを見つけられるものだと呆れている。
ちなみに、レイナは、その気になれば、飛び級で、どの大学でも入れる。
が、ハーバードやMITふくめ、どの教育機関も、
『今通っている小学校と同じレベルの猿しかいない』
と思っているので、『飛び級とか別にいい』となっている。
※ 田中家の面々は、『学校に通う』という行為を、『一般人の知性レベルの低さを正確に知っておくための集団生活の訓練(周囲の人間を田中家と同じように考えると、あらゆる意味でトラブルの原因になるため)』としてとらえているため、『学校なんて無意味だから行かない』とは基本的にならない。『親戚以外は、みんな猿だってことは分かったから、もう行かない』という思春期なことを言う者もいるが、基本的に、みな、その後の社会生活の基盤づくりとして、学校生活を経験しておく。『何十人、何百人、あるいは何千人という膨大な数の同年代と集団行動を余儀なくされる』という経験が、長い人生の中で、どれだけ希少であるか理解する知性があるから。
若い時の苦労を買っているという感じ。
『監視ランクS』
知性レベル『37』。
『時雨』16歳 高校一年 奇跡の世代に産まれながら、信じられないほど低い知性を持つ美少女。顔面偏差値だけは一丁前だが、知性レべルは、田中家の中だとド底辺。あまりにバカすぎて、親戚一同から、『笑われる』という次元を通り越して、「あいつ、たぶん、なんかしらに呪われとるやろ」と大人からは心配されている。若い世代の面々は、普通に「バカすぎw」「やつは田中家の恥晒し」と笑っている。
『監視ランクG』
知性レベル『3』
『斬九』17歳 高校二年
もともと、田中家の中でも最高格の知性を持つ天才だったが、『トウシに勝って一番になりたい』と思ってしまったため、徹底的な努力を積み重ね、知性レベルを、田中家の歴史上2位という高みまで押し上げた。
異常なほどのお喋りクソ野郎で、とにかく性格が悪い。
周囲の『程度の低い連中』をゲロ以下と思っている尖った性悪。
善悪に頓着がなく、自分、もしくは大事な人以外が死のうが苦しもうが、なんとも思わない、れっきとしたサイコ。
興味のある分野とパートナー以外興味がない、典型的な田中。
『監視ランクA』
知性レベル、もともと『32』
努力後『39』
『北図』
63歳、初老男性。ザンクの祖父。この世代のトップ。
哲学者。あらゆる学問に精通し、真理を追究しようとした天才。
『自分の成果を表に出して称賛されたい』という欲求がゼロ。とにかく、真理を探究することのみに執着している修羅。
妻である『愛子』を早くに亡くしており、命の消失感を散々味わい尽くした。妻の後を追おうかとも考えたが、『命の喪失。これほどの痛みは他にない。なぜ、人は、これほどまで苦しまなければいけないのか。その答えを見つけるまで死ねない』と、命の答えを見つけるまで自殺禁止という縛りを自分に課して、毎日、遮二無二、真理の研究をしている。
美形イケオジで天才で、その上、独特の哀愁を漂わせているため、死ぬほどモテたが、妻以外を女と思ったことが一度もないという、破格の一途っぷりが一番の特徴。
興味のある分野とパートナー以外はどうでもいい、という、典型的な田中。
『監視ランクS』
知性レベル『32』
「愛子」他界。
一般人女性。先天的に子供ができにくい体であり、不妊治療で死ぬほど苦労する。えぐいほどの努力を重ねた結果、どうにか、子供を産むことに成功したが、産科危機的出血で死亡。
子供を抱きしめたかった、愛してあげたかったと言う強い無念は、重たい意地と願いになり、死後、第十アルファに転生。奇妙な子供を産み、育てたことで、未練はなくなったが、数奇な運命に振り回されて、自分が産んだ子の子供として再転生。最終的には、天帝となる。
『彗西』
41歳。女性。この世代のトップ。
オールジャンルのアーティスト。
奇跡の世代の一人である大学生、星桜の従叔母。
えぐいほどの美意識と努力で、美貌を保っている美魔女。
肉体年齢が、どの項目も20代前半判定。
同年代の女優やモデルが、束になってかかってきても相手にならないほどの美貌を維持しつつ、空間芸術、時間芸術、総合芸術、すべての分野で世界最高峰の成果を出し続ける特殊技能系の天才。
四十路を超えているが、まだパートナーを見つけていない。アホの秀明と違い、見つける気はあるが、出会えなかった。
特異な思想による孤高主義とかでは決してない。
もし、パートナーたりうる男を見つけたら、その男がどういう状況であれ、全力で奪い取りにいくという決意だけは満々。
興味のある分野とパートナー以外はどうでもいい、典型的な田中。
『監視ランクS』
知性レベル『33』
『童那』
35歳。 女性
警視庁公安部公安第五課、課長。『異界事件』特別対策係、特命捜査官。
異界係は、『よほど優秀な捜査官』がいる場合を除き、基本的には、体力系の田中が就任すると決まっている。
かつてはゴンズがISプログラム指導員と異界係課長を兼任しており、ドウナはゴンズの弟子であり部下だったが、ドウナが30歳になったタイミングで、ゴンズが正式に退任し、ドウナが課長になった。
イス田中の中では珍しく、倫理道徳を重んじるし、責任感も強いタイプ。
男を見る目が激烈に厳しく、ドウナから言わせれば、九割の男が鼻クソで、残り一割が目クソ。要するに全部クソ。
男を嫌悪しているとか、同性愛者とか、そう言う理由ではなく、純粋に、どの男も、ドウナからすれば、幼稚で低脳なゴミにしか見えない。
パートナーを望んではいるが、この世界にまともな男はいないので、自分が誰かと一緒になることはないだろうと、諦めている節がある。
興味がある分野はとくにない。
警察になったのは、ゴンズから後釜になるよう依頼さられたからであり、警察になりたかったからではない。
『監視ランクA』
『知性レベル8』
『星桜』
19歳 大学二年生。
トウシの従姉妹。トウシの家の近くに住んでおり、行き来することも少なくなく、昔から、トウシを実の弟のようにパシっていた暴君系お姉さん。
特化型が多い田中家の中で、かなり珍しい万能タイプの天才。勉強もスポーツもそれ以外も、何でも超天才級であり、特化型の田中でも、彼女に勝てる者はそういない。流石に、芸術分野では彗西の方が上で、演算速度だとトウシの方が上。
トウシたちのような超々々特化型の親戚と専門分野限定で勝負をすれば、流石に勝てないものの、ジャンルを絞らず、総合的な力を競い合った時、セラに勝てる者は存在しない。トウシやスイセイのような異常者さえいなければ、どの分野でも無双できる万能超人。
異常なことに、運も優れていて、くじを買えば基本当たるし、ジャンケンでも負けたことがない。トランプゲームなどの運が絡むゲームだと負けないため、ゲーム類を面白いと思ったことがない。何でもできるが、それが故に、特に強く惹かれるジャンルも存在しないと言う、贅沢でもあるが、不幸でもあると言う、絶妙に不自由な状況にある。
田中家の人間は、美形に生まれることが多く、セラも、飛び抜けて美少女。レイナやシグレに匹敵するレベルで、美形だらけの田中家の中でも最上位。
一般人蔑視の傾向がえぐいほど強く、単純に性格がだいぶ終わっているため、周囲の女子ほぼ全員から「あいつ、ちょっと頭と顔がいいからって、調子に乗りすぎ。マジで死んでほしい」という強目な陰口を叩かれている。
普通なら多少へこむ所ところだが、セラにとって、親族以外の一般人は、どれも虫ケラなので、どんな陰口を叩かれようと、蝉の鳴き声ぐらいにしか思っていない。
何だったら、親戚のことも虫ケラだと思っている節がある。
美人で高スペックなので、勇気のある無謀な男たちに、何度も惚れられているが、そいつらに対して『気持ち悪い』以外の感想を抱いたことがない。
男が全部ゴミに見えるため『自分は確定で一生一人だろう』と、すでに一生独身の覚悟を決めている。
万能すぎて、興味のある分野が見つからず、プライドが高すぎて、パートナーを望まない、と言う、かなり特殊な田中。
他人のことは基本、ゴミにしか思えないセラだが、たった一人だけ、興味をもった男がいる。
それは、トウシが通っている塾に通っていたガリ勉。トウシから『おもろいやつがおる。アホやけど、目がやばいやつ』と聞かされ、興味を持って、そのガリ勉が通っている中学まで顔を見に行った。しかし、そのガリ勉は行方不明になっていた。
(オリジナルの世界線においては、そのガリ勉の顔を確認できている。何度か声をかけようとしたが、その度に、まるで運命が邪魔でもしているみたいに、極度の体調不良になったり、世界が緊急事態に陥ったりして、結局、接触することは叶わなかった)
誰も知らないことだが、セラは、5歳のころ、時空ヶ丘の地下遺跡で発見した古文書を頼りに、簡易版の携帯ドラゴン『メギド』を作成している。
また、これも周囲に秘密にしているが、彼女は5歳の頃、簡易携帯ドラゴンを使い、初めて世界を救って以降、ずっと、『何度も起こりかけた第三次世界大戦の抑止』や『細菌兵器拡散の防止』など、世界規模の救世をなん度も行っており、その他、世界中の犯罪組織から奪い取った大金を、世界中の児童養護施設にばら撒き、上位政治家を陰から操って社会福祉周りの法律を強化したりなど、各方面で、その辣腕をふるい続けた。
この世を救い続けている救世主『ミスターZ』の噂は世界中で都市伝説として囁かれているが、誰も彼女がミスターZであるとは知らない。イス田中を監視することがメインミッションであるISAですら、セラが、とんでもない救世主であることを理解していない。簡易とはいえ、さすが携帯ドラゴンは格が違った……という話でもあるが、セラのスペックが異常だからというのも、もちろん、山ほどの救世を成せた理由。
トウシだけが、何となく、彼女の正体に気づいている。
トウシは、何度か、セラにパシられているのだが、その内容は、実のところ、どれも、救世に関わるものばかり。
故に、トウシは、彼女に頭が上がらない。
『監視ランクD』
知性レベル『30』
知性レベルだけで言えば、彼女を超えている者は何人かいるが、『総合力(存在値も戦闘力も潜在能力ももれなく全て含めた完全なる総合力)』で言えば、トウシが10、ザンクが4、スイセイが3なのに対し、セラは、28ぐらいと別格。
また、これも、周囲には隠していることだが、実は、先天的な不治の奇病にかかっており、余命一年を切っている。
『咲紅爛』
他界。
星桜の双子の妹。
知性レベルは微妙だったが、身体能力と運動神経が、えぐいぐらいズバ抜けていた。
シグレやセラやレイナと張る美人だったが、あまりにも他者を見下しすぎる激情型の性格だったし、とにかく純粋に強すぎる女子だったため、周囲の男子からは『烈血の鬼神』と恐れられていた。すさまじい美人なので、彼女に焦がれる男も、もちろん、まあまあいたが、告白されるたびに『おどれみたいなゲロのなり損ないと、この高貴な私が釣り合うと本気で思ったんか、ナメ腐りやがって! 上級国民の恐ろしさ、その身に叩き込んだらぁ!! 死ねカスボケぇえええ!』と、告ってきた相手をボコボコにするという、とても『理性ある人間とは思えない暴挙』をくり返していたため、さすがに、誰も近寄らなくなる。
表では、頭おかしい女の子をやっていたが、裏では、セラからの指令をうけて、世界中の犯罪組織のアジトにカチ込みをかけるという、もっと頭おかしい女の子をしていた。
人外の戦闘力を誇っていたし、セラから、『簡易携帯ドラゴンで創ったオーパーツ(銃弾をはじくバリアを展開するブレスレットや、不可視化と反重力を可能とするブーツなど』を支給されていたため、銃器をそろえた武装組織が相手でも難なく制圧できた。
セラからもらった多額の報酬は、すべて、ユニセフや国境なき医師団などに寄付しており、手元にはほとんど残っていない。
セラのサポートを受けて、悪人をボコボコにしていたが、セラが都市伝説のミスターZだとは知らない。セラ(姉)のことは、あくまでも、『悪人を叩き潰すための協力者』または『性格が悪いドラ◯もん』としか思っていなかった。じゃっかん、姉との百合関係もなくはなかった……のだが、そこに関するこれ以上の言及は避けておく。
……やっていることは、まさに、漫画に出てくる正義の味方だが、彼女は、絶対に『正義の味方』を名乗らない。
彼女曰く、『私は犯罪者を殺しとるだけ。ただの害虫駆除業者を正義の味方とは言わへんやろ?』とのこと。
『世界中の極悪人を皆殺しにすること』を人生のテーマに掲げていた狂人。
『おもな犯罪者を殺しつくした後は、既得権益におぼれた豚共も駆逐してやる』と、かなり危ない思想をしていた。
新世界の神になるとは言っていなかったが、思想の極端さだけでいえば、ほぼ同じ。
17歳の時、オーパーツの誤作動で死亡。謎の世界の深層に転生し、究極ナンタラの器となる。
存命時『監視ランクS』
知性レベル『8』
※ センは、ミスターZの噂についてどう思っていたか。
あくまでも噂だとしか思っていない。こっちの世界においては、厨ニ迷宮の世界ほど、現実感のある噂ではなく、ネッシーやチュパカブラレベルの都市伝説でしかないので、センは「本当にそんなやつがいたら、おもろいけどねぇ」ぐらいにしか思っていない。
『権豆』
81歳。
ISA武術指導室、主席師範。ISプログラム術科教養部、名誉教授。五年前まで、警視庁公安部公安第五課の課長を兼任していたが、現在は弟子のドウナにその地位を譲っている。
第一アルファにおいて、生きる伝説になっている武道の達人。合気道と柔道と空手を中心に収めているが、レスリング、ボクシング、テコンドー、システマなど、幅広い分野の対人技能の鍛錬も積んでおり、試合だけではなく、実戦での殺し合いでも人類最強かもしれないと言われている武道バカ。
生まれつき優れた肉体と根性をもち、その二つを完璧に扱える天才的知性をも併せ持つ逸材。
数年前に妻をクモ膜下出血で亡くしており、その心痛で、今も胸が張り裂けそう。
元異界係特命捜査官として悲惨な現場を目の当たりにしたり、パートナーを亡くしていたり、いろいろと苦い経験が豊富で、かなり成熟した田中。
『妻のためならなんでもできる』と若い頃から言い続けた、愛妻家の中の愛妻家。
強くなったのは、どんな時でも妻を守れるようにするため。
幸せな人生をくれた妻のことを心から愛しており、毎日、仏壇の前で長時間祈りを捧げている。
81歳になった今も、地獄の鍛錬は続けており、流石に体力は全盛期の半分以下に落ちているが、技能で言えば今が最盛期。
ISAの屈強なボディーガード10人を瞬殺できるという、第一アルファ人とは思えない修羅。
『監視ランクB』
『知性レベル16』
『羽波』55歳。
職業、医療関係の研究者(不老不死をテーマに、学生の頃からずっと、寿命を延ばす方法を模索している)
最年少プロ棋士で現名人『田中・イス・吾雲』の母。
非常に温厚な女性だが、夫の悪口を言われた時だけ、烈火のごとくキレ散らかすという、厄介な性質を持つ。
大声を出したり暴れたりとか、そういうキレ方ではなく、静かにサイコに、相手を地獄に落とすキレ方をするのが特徴。
一度、夫をいじってきたパワハラ上司を、完全犯罪でハメて、キッチリ2年の懲役をくらわしたことがあるほどの異常者。
夫に対する執着は異常だが、息子には一ミリも興味がなく、息子が名人位を獲得した時も、電話報告を受けた際『そういうどうでもええ報告はせんでええから』の一言でガチャ切りする始末。もっと言えば、『一般の猿相手にテーブルゲームで無双して喜んでいるバカな息子』に対し『あいつ、終わっとる』と呆れている。
興味のある分野とパートナー以外はどうでもいい、という、典型的な田中。
『監視ランクB』
知性レベル『11』
『吾雲』28歳 プロ棋士 名人
奇跡の世代の一人。
頭おかしい田中家の中では、比較的まともな人格者。
周囲に対し、空気を読んで、まともに気を配ることが出来るという、田中の中では稀有な存在。
とはいえ、ウラスケのように、一般人を気取ろうとはしていない。
普通に、人格が比較的まともなだけ。
親が『親としてはしっかりとクズ』なのと、『根が一般人気質』であることから、十代中盤の時に一度、普通にグレかけたのだが、当時5歳のザンクに『得意の将棋(当時のアグモはすでにプロ棋士)』でボコボコにやられたことをきっかけに『笹食ってる場合じゃねぇっ』と、本気で将棋に打ち込むことになり、結果的にグレる暇もない人生を送ることになった。
正直、親族以外が相手だと誰であろうと無双してしまうので、プロが相手でも、いつも、しっかりと手を抜いている。目標はザンクやトウシに勝つこと。それ以外は些事。
パートナーはまだ見つけていない。
『人格がまともである』というのと、『実の母親である羽波が、母親としては明確にクズである』という二つの要素が合致して、若干、女性不振になっているため、『別に、一人でもいいかな』と思っているところがある。
もちろん、彼も田中なので、パートナーを見つけてしまえば、衝動のままに一直線になってしまうのだが。
興味のある分野とパートナー以外はどうでもいい、という、典型的な田中。
『監視ランクB』
知性レベル『26』
『裏吉』他界 ウラスケの曾祖父。
自身の知的好奇心のみを優先しがちな田中家の中では異質な、『世界全体をどうにかしたい』という欲望を持っていた、変わった田中。
田中家の血筋は、極端な孤高主義者で、基本的には、他者との関わりを拒絶する傾向にある(恋愛に対してだけは特別で、深い関係を結んだパートナーとだけは蜜になる傾向にある)のだが、裏吉は、田中家の人間にしては珍しく、『個』ではなく、『国』を重んじた。『大勢の命』を守る為、自らを『闇』にさらした、タナカ家の突然変異。
知性レベル『23』
『栄雅』51歳 ウラスケの父 スパイ。
田中家の中では頭が悪い方だが、かなり器用な方だったのと、厨ニな性格だったため、幼少期からスパイという道を志した、だいぶ変態。
10代の頃からISA直属の『情報機関』で骨身を惜しまず働いて、37歳の時に室長という立場についた。『スパイである自分』という状況に酔っているタイプで、スパイとして働く上での深い覚悟や信念みたいなものは特にない。『スパイなら、死亡偽装ぐらいしていないと一人前じゃない』という謎の思想のもと、特に意味もなく、死亡偽装をしており、息子に『おそらく死んでいる』という情報を流した変態。嫁さんにだけは真実を告げており、頻繁に会っているが、ウラスケのことは興味がないので会いたいとは一ミリも思っていない。息子に興味はないが、『息子に死んだと思われているが、実は生きている諜報員』というステータスは欲しい、という謎の欲求を満たすため、妻に『俺が生きとることはあいつには言わんといて』と釘を刺している。
興味があることと、パートナー以外はどうでもいい典型的な田中。
『監視ランクA』
知性レベル『9』
「貴織」38歳 ウラスケの母。イスではない。
ちょっとだけお金持ちの半上流家庭に生まれた普通のお嬢様。
一般人の中ではかなり頭がいい方だが、ぶっちぎっているわけではない。どんなに頑張っても東大理三は確定で無理というレベル。
とあるミッションで栄雅に救われた過去があり、栄雅の方が惚れて、なんだかんだあって結婚。
ちょっと頭がいいという点以外、特筆すべき際立った特徴はない。
マジの一般人。平均よりも根性が座っていて、平均よりも賢くて、平均より、ほんのちょっとだけ美人(顔面偏差値51)。それだけ。
田中が選ぶパートナーの中には、こう言う、普通の一般人も結構いる。
知性レベル『4』
『霊呂』98歳 奈楽の曽祖父。
職業、物理学者。ISプログラム理学部物理学科名誉教授。
天才プロゲーマー『田中・イス・奈楽』の曽祖父。
98歳だが、『認知症状ゼロ』で、かつ『杖なし自力歩行可能』という、破格の健康体を持つ。
イス田中は老化が遅い傾向にあり、また、基本的にはかなりの健康体。※全員ではない。体が弱いイス田中もいる。
非常に理知的で理性的で厳格で、感情を表に出すことがほとんどないスーパー博士だが、数年前に寿命で普通に亡くなった妻の事を想い、毎晩メソメソ泣いている。
妻は92歳の時に肝臓がんで亡くなっており、ぶっちゃけ十分な大往生で、当人も『いい人生だった。やりたいことは全部やった。思い残すことは何もない』と未練なく満足に亡くなっているのだが、そんなことは関係なく、寂しいものは寂しい、というのがレイロの主張。
比較的、美形で聡明で肌艶がいいので、老人ホームに入ったり、デイサービスに行ったりすればかなりモテるだろうが、『そんなもん行くわけないやろう』と高齢者御用達の施設全般を拒絶しており、かつ、ISプログラムの研究室に引きこもっているため、出会いなどはない。
稀に、各国の天才児の中にいる『超枯れ専』にアタックされることもあるが、良識あるジジイだし、妻以外を女と思っていないので、しっかりと拒絶する。その対応が潔良くて芯がしっかりしていると、ガチで惚れ込み、ずっと追い続けている天才少女とかもいるが。
妻に対する執着は異常だが、子にも孫にも一切興味がなく、ひ孫がプロゲーマーになったと聞いた時も『知らんがな、アホくさい』としか思わなかった。レイロにとって『奈落の特殊な就職情報』は、『みたことないユーチューバーの結婚報告』ぐらい、どうでも良かった。
自分が興味のある分野とパートナー以外はどうでもいい、という、典型的な田中。
『監視ランクD』
知性レベル『18』
『奈楽』21歳。プロゲーマー
世界的に有名な格ゲー『永遠人形』をメインに活動している天才ゲーマー。
とある大会で優勝したことをきっかけにプロになることを決めた。ゲームの腕前が異次元すぎて、誰とやっても楽勝。永遠人形も雑魚ばっかりで面白くないと思ったが、初めて出場した大会の決勝で、『ザナルキア使いのドーキガン』という、いかつい根性と才能の持ち主と出会い、敗北しかけた……が、途中で相手が心臓麻痺で死んでしまったため、本当の決着はつかないままに終わった。決死の覚悟を示したドーキガンの命の輝きに敬意を表し、『今まで戦ってきた中で一番の強敵はドーキガンである』と公の場で言い続けるために、ナラクはプロになった。
それは死人に対するおべんちゃらではなく事実で、プロになって以降、ナラクはまともにピンチになったことすらない。
パートナーはまだ見つかっていないが、作りたいとは常々思っている。
『監視ランクC』
知性レベル『23』
『夢黒』他界 むいなの兄。
基本的には遺伝子学者。ISプログラムの研究室にこもり、『警視庁公安部公安第五課、異界事件特別対策係』からの依頼を受けて、異世界から転移してきた者の遺伝子研究などを行っていた。
だいぶ特殊な性癖の持ち主で、基本的に人間に興味がなかった。とはいえ、そこらの動物がいいかというと、そう言うわけではない。
ムクロは、『人型の異形種』でかつ『伝説的な存在』に対してのみ食指が動くという、だいぶ尖った趣味嗜好をしている。
ケモミミがいいとか、そういう可愛いレベルではない。
ただのケモミミではだめで、伝説に詠われるケモミミでなければだめ。
逆に、伝説的な存在で、人型で、異形だったら、だいぶゲテモノな状態でも余裕で興奮できるという、つきつめた本物。
際立った属性フェチであり、一般人視点で言えば、狂ったアイドルフェチ(アイドルという記号が付いていれば、デブでもハゲでも問題なし)みたいなもの。
――32歳の時、異界事件特別対策係からの依頼で、異世界から転移してきたヴァンパイアの解剖を任されたのだが、あまりに理想通りの女性だったため、ひとめぼれしてしまう。(彼女は、異世界では伝説の始祖だった)
ISAの目をかいくぐり、どうにか逃がそうとするも、失敗(ISAにイス田中がいなければ、どうとでもなっただろうが、ISAの長官は、ムクロよりもかなり高位の知性レベルを有するイス田中なので、秒で見破られてしまった)。
惚れた女のためなので、極限まで頭を働かせ、それまでの研究で得た知識のすべてを総動員させた結果、かなり出来は悪いものの、携帯ドラゴンの簡易版みたいなものを作り出すことができ、ぎりぎりのところで、コスモゾーンと接触することに成功。異世界に転移する術を発見し、実行する。ヴァンパイアと一緒に転移するつもりだったが、それは失敗。いろいろと、まったく、うまくいかないことにイラ立ちながらも、惚れた女をあきらめるほどムクロは田中をやめていないので、必死になって、召喚術を極め、目的のヴァンパイアを召喚し、再会することに成功。以降は、普通に結婚し、子をなし、普通に寿命で死ぬまで幸せにくらしましたとさ。めでたし、めでたし。
存命時『監視ランクA』
『知性レベル15』
『夢否』他界
裁判官。
悪にも正義にも頓着がない。系統的にはザンクと似たタイプの田中。
秀明と同じように、パートナーは必要ない、と考えるタイプ。
『変わった田中』をツギハギしたような稀有な田中。
裁判官をやっているのは、性質的に向いているからやっているだけで、法曹界に対して『強い興味』があるわけでも、特別な熱意があるわけでもない。彼女の『裁判官という仕事に対するやる気』は、『親のコネで公務員をやっているニート希望者』とほぼ同じぐらいの熱量。
興味のある対象はなく、パートナーもいらないという、田中の中では特異な存在。
38歳の時、急性心筋梗塞で死亡。異世界に転生し、その優れた知性を活かして、全世界政府の中枢(天上)にまで出世する。
存命時『監視ランクB』
『知性レベル12』
『十兵衛』35歳。
元プロボクサー。現在、ニート。
田中家体力系天才の中でも際立って優れた肉体を持つ超人。
インファイトの速攻を得意とするゴリゴリのパワーファイター。
見た目も性格も脳筋タイプだが、本気で頭を使えば、そこらの天才が束になってかかっても勝てない超絶知性を持つ文武両道の化け物(田中の中では、微妙な方の知性だが、一般人の視点では知性も化け物)。
世界3階級制覇をなし遂げた化け物ボクサー。網膜剥離が原因で30の時に引退。30戦30勝、無敗、全KOの記録を持つ別格ぶりでファンを沸かせた生きる伝説超人。
死ぬほど金がある上、散財するようなバカではないため、現状、働く必要が皆無。
テレビ出演などを求められることが多く、タレントになる道もあったが、プライドが高く、パンダ扱いはごめんということで、引退後はメディア露出を徹底的に抑えている。
目に爆弾を抱えているとはいえ、そもそもの体力がハンパじゃないので、ISプログラムの武術教導や、異界係特命捜査官として働かないかとスカウトされたが、すべてを断固として拒否。
理由は、興味ないから。
そういうことも相まって、家から一歩も出ないニートが完成。
現役時代、もちろん死ぬほどモテたが、ピンとくる女性がいなかったので、独り身。婚活でもしようかと悩んだ時期もあるが、「別にええか、しんどいし」と、だらだらするだけの毎日を継続。ニート生活中、アプリゲーム『携帯ドラゴン』にハマって、数千万単位で課金したが、それでも、預金はまだまだ残っている。
いっそ、全額ぶち込んで、労働意欲を高めようか、とまで考えたが、そこまでバカにはなれなかった。
興味のあることに全力を注ぐことは田中的。
しかし、パートナーを作ろうとする意欲は、比較的少ない。
無理して作ろうとはしていないだけであり、『出会い』があれば、一直線になることは間違いない。
『監視ランクD』
知性レベル『10』
『九式』36歳。
プロ野球選手。
運動能力はそこそこだが、頭の良さでカバーしてきた左の中継ぎ投手。
体力特化型の田中ではなく、普通のデスクワーク型。
だが、野球に興味をもってしまったせいで、苦手な運動に精を出す羽目になった、もったいない田中。
体力が少ないので先発はできないが、超絶クレバーな中継ぎとして、非常に重宝されている。
常に75点(防御率2、39)ぐらいの結果を出してくれる九式は、『大崩れさえしなければオッケー』という中継ぎの世界では、むしろ満点と言っていいレベル。
ただ、先発やクローザーと比べて地味なのは事実。
MAX球速も143キロと、プロの中では並以下。非常にキレのいいカーブとスライダーとフォークとスクリューを操る器用な技巧派でコントロールも抜群。
間違いなく優秀な投手だが……まあ、ほかの運動系の田中と比べれば地味。
――田中としては低スペックで、成果としても、正直、目を見張るものではなく微妙。
いぶし銀を好む玄人ファンや、球団関係者からは『お前は本当に使える。お前こそが本物の天才』と愛されているが、世間の評価は『地味な中継ぎ』でしかない。
……イス田中全員が最高峰の結果を出すわけではなく、キュウシキのように、パっとしないのもそれなりにいる。
キュウシキは、ぶっちゃけ、全然目立っていないので、親戚の中でも、キュウシキがプロ野球選手をやっていることを知らない者も多い。
ISAから、ISプログラムに進むことを勧められたが、野球したいから別にいいと断った経歴を持つ。
ベタにアナウンサーの女性と結婚。
普通に幸せに暮らしている。
『監視ランクC』
知性レベル『9』
『弥一』8歳 小学2年生。
華英の息子。
イス田中の中では出来が悪いので、ISプログラムに進んで能力開発に勤しんでいる。
周囲にいる『児童(世界中から送り込まれた天才児)』たちと、ほぼ変わらない知性なので、自分のことを特別天才だとは認識していない。
ちなみに現在のISプログラムには、知性レベル9の一般天才が二人いるので、ヤイチのISプログラム内での順位は9位。
そういう現実もあり、ヤイチは、自分がたいしたことないと思っている。
ちなみに、現在、ISプログラムに参加しているイス田中は全部で7人。
イス田中が、一般天才に順位で負けることは、本当に稀なので、シグレほどではないが、周りからは小馬鹿にされている。
シグレのように『笑えない状態』とまでは言えないので、ちゃんと笑われている。
で、本人がそのことを結構気にしているという、弥一的には、まあまあ最悪な状況。
田中家の落ちこぼれである彼が主役の物語、『クビキリストカット』も、なかなか情緒があって面白いのだが、発表されることはないだろう。
『監視ランクD』
『知性レベル8』
『富和』5歳 幼稚園年中。
ゴンズのひ孫。
イス田中の中では出来が悪い方。
『知性レベル10前後ならISプログラムに参加する』とかいうルールは別にないのだが、基本的に、知性レベル10前後の幼いイス田中は、たいがい、ISプログラムに参加する。
彼女も例外ではない。
弥一や富和ぐらいの知性だと、ISプログラムに参加している一般天才たちと話が合うので、普通の学校に行くよりは楽しい模様。
ISプログラム内での順位は5位。
『監視ランクD』
『知性レベル10』
『華英』32歳 主婦。
弥一の母。
ISプログラム経験者。
元々知性レベル10だったが、幼稚園の頃から二十歳になるまでプログラムに参加して、かなりガッツリと脳開発を行った結果、11に上がった。
やりたいことが見つからなかったのと、旦那がISプログラム出身のスーパー敏腕弁護士で、超金持ちであるため、色々と悩んだが、主婦になることに決めた。
イス田中にしては珍しく、息子に関心がある。帰りが遅くなると、普通に心配するし、息子の将来のために貯金とかもしている。
親戚は、『過保護』『バカじゃないのか』と言ってくるが、『いや、あんたらの方がおかしいから』と、普通の感性を持っている。
特に興味のある対象なし、パートナー以外との人間関係も大事という、色々な意味で特殊な田中。
『監視ランクD』
『知性レベル11』
『狩夏』83歳 女性。
『ISA長官』『元殺し屋』
幼い頃からISA直属情報機関に所属し、暗殺者タイプのスパイとして世界に尽くし、順調に出世。30歳の若さでISAの長官に就任して以来、50年以上ずっと、ISAのトップを張っている才女。
基本的には管理者・指揮官としての技能が優れているタイプのイス田中。
恐ろしく厳格かつ冷酷で規律に厳しい性格。ISAの屈強な職員全員から、『眠らぬ鉄の獅子』『鋼の闇人形』とビビられまくっている。
強い優生思想を有する女性で、『イス田中』の血脈と、『イス田中に選ばれる優等種』以外は全滅した方が、世界はマシになると考えている。
ちゃんと頭がいいので、考えなしの過激派みたいに『劣等種は皆殺しだ! 身長170センチ以下、偏差値60以下は人権なし!』などと叫ぶような真似はしないが、もし許されるのであれば『是非そういう政策をとりたい』とは思っている。結構やばい女性。
少なくとも、重度の犯罪者は、ガッツリと拷問してから凄惨に殺すべきであるという思想を持っている。
ちなみに、この辺の強い思想に関しては、巧妙に隠しているので、彼女の周囲にいる面々は、彼女のことを『恐ろしい人だが、理不尽さはなく、いつも筋が通っている女性』『間違ったことはしない優秀な指導者』『その激しい厳しさは愛情の裏返しで、本当は優しい人』と誤解しているが、彼女は、ISAの職員(イス田中以外)を、『使い物にならないゴミカス集団』としか思っていない。
基本、彼女に、優しさなどない……が、彼女は『社会のルールを遵守する』と言う意味で高潔ではある。
高潔というか潔癖だろうか。
金を拾ってネコババするとか、赤信号を無視するとか、そういうことは死んでもあり得ない。
パートナーに関しては、いつか見つかるだろうと思っていたが、ピンとくる相手が一人も見つからないまま、83歳まできてしまった。さすがに、もうこの年齢で、恋愛しようとは思っていないが、もし、ピンと来る相手がいたら挑戦しようとは思っている。
典型的な田中とは言えないが、典型から外れまくっているとも言えない田中。
『監視ランクA』
『知性レベル19』
『零寿』77歳 男性
『ISA監査室名誉顧問』兼『ISA副長官』
『狩夏と比較的うまく人間関係を形成できている』という理由だけでISA副長官につかされた男。
実際のところは、レイジュが気に入られているだけで、レイジュ自身は、まったく、カルゲとうまく人間関係ができているとは思っていない。
生まれながらの中間管理職体質で、『組織のトップ』や『末端』は、あまりうまくこなせない。
レイジュは、めちゃくちゃ性格が悪いし、面倒臭いメンヘラな性格をしているが、性根の根底の部分は、クソほど優しいという、だいぶ面倒くさい性格をしている、珍しいイス田中。
イス田中の中では珍しく、一般人との会話も普通にこなせる。
普通のイス田中は、一般人の猿と会話すると、相手の思考力の低さに、イライラしてしまうのだが、レイジュは、『俯瞰で見れば自分も大差ないぐらい愚かしい』と思っているので、その辺、だいぶ寛容。
自分自身に対する自己評価が異様に低いという点も、レイジュの特徴の一つ。
※イス田中の視点では、一般人と仕事をすると言うのは、『二歳児と真面目に仕事をしないといけない』という苦行に等しい。我が子の育児とか、幼稚園の子守とかならともかく、『ちゃんと働いてもらわないといけない部下』が二歳児だったらどう思うだろう? 辟易しないだろうか?
――本来であれば、ISAの中でも、もう少し下の地位、ど真ん中の中間管理職をやらせた方が、本来のスペックをフルに発揮できるのだが、イス田中であるために、やっぱり超絶優秀で、かつ、『カルゲ』と『他者』の『間』に入れる資質が特異であるということで、本人は望んでいないのに、ISAの副長官に就任した。
嫁さんが、ツンデレのメンヘラで、かつ『殺すぞ』が口癖という、めちゃくちゃ気の強いヤバい女で、ずっと尻に敷かれているが、本人的にはその状況の方が居心地がいいらしい。むしろ、『守ってあげたくなる女性』とかは、性格的に相手するの無理。
両方ともに、不妊の原因があり、子供は作れなかったが、そういう運命だったと受け入れている。
『監視ランクB』
『知性レベル10』
『龍郎』38歳。 男性
一般公務員。
プラモデル作成や個人ゲーム開発など、手間暇時間のかかる『遊び』を人生のメインに置いている趣味人。自己満足できればそれでいいというタイプなので、別にプロモデラーやプロゲームクリエイターになりたいとは微塵も思っていない。
自分が創ったものを見てもらいたいとも、遊んでもらいたいとも思っていないので、SNSに作品をあげるとか、アプリとして配信するとかは、一切していない。
激烈な才能をもっているので、創り上げたものは、どれも、素晴らしい出来栄えだが、彼以外は、誰も、その作品たちを愛でることはできない。
仮にスカウトされたりしても、『いや、趣味でやっとるだけやから、依頼を受けて何かを作る気とかはないねん』とバッサリ断ると思われる。
イス田中らしからぬ『妙な見栄』があって、『まともに仕事をしないで遊び呆けている』とは思われたくないらしく、かといって仕事に忙殺されるなど絶対にごめん、と言うわけで、時間を作りやすく、どうあがいても『成果』というものを出せない一般公務員になった。
毎年、有給、病給を限界まで使って最大限の時間を確保し、趣味に没頭している。
『自分の時間がなくなってしまう結婚』とかは『考えられない悪手』と思っているが、秀明のように壊れているわけではないので、ピンとくるパートナーを見つければ、色々と、考えが変わる可能性がある。とはいえ、仮に、嫁子供ができても、趣味をやめることはないと思われる。
『監視ランクF』
『知性レベル11』
『救雄』40歳。 男性
航空自衛官。階級、空将補。
航空戦術教導団飛行教導群司令。
戦闘機のパイロットとしての技量はもちろんだが、指揮官としてのズバ抜けた才能を高く評価され、若くして、アグレッサー部隊の頂点まで上り詰める。
イス田中は、子供に対しても、親に対しても、特に執着を見せない欠陥種族だが、スクオは、幼い頃に亡くした母をずっと引きずっているという、珍しい田中。
大半の田中は、親が死んでも、『ああ、そう』としか思わないが、彼だけは、時折、『なんの親孝行もできなかった』という自責の念に駆られて、鬱々としている。
ずっと、異性に対して特別な感情を抱いたことがなかったが、親戚の双子姉妹セラとサクラに対して、壊れそうな感情を抱いており、そんな自分に嫌気がさしている。
マザコンで、かつ、20歳以上年の離れた親戚の双子の両方に欲情している気色の悪いクズ、と自分自身に対する嫌悪感でいっぱいという、しんどい人生を歩んでいる、なんとも可哀想なイス田中。
『監視ランクS』
『知性レベル9』
『魅由馬』65歳 女性
声優。
イカつい技量で、国民的アニメの主役級を何度もこなしている生まれながらの超天才。
声質が強いため、女性役よりも、激烈なオーラを発する男の子を演じる機会の方が圧倒的に多い。
田中家の人間とは思えないほど人格者であり、そのため、親戚付き合いはほぼない(いかれた連中と関わりたくないため)
田中家の中では、かなり特殊な田中。
『監視ランクA』
『知性レベル12』
『天日』 他界 男性
職業、不明。おそらく、異界関係を処理する陰陽師的な何か。
日本史における『表に出せない歴史上のアレコレ』が記録されている『裏史記』には、天禄元年(970年)には活動していたという記録が記されているが、明確に改竄された跡が見られるため、定かではない。
記録が確認できる中では最古の田中。
行動記録を読み解く限り、どうも、日本という国の歴史を裏から操っていたっぽいが、イマイチ信憑性に欠ける。
『超越的な知性を有し、無数の神通力を操る妖怪』――という記録が残っている。
『知性レベル不明』
『八咫乃介』他界 男性
江戸時代初期の貿易商人。
記録が残っている中では、最も妾が多かった田中。38人の妾全てに子供を産ませたようだが、イスの名を持つものは一人しか生まれなかったという。
大量に奥さんがいたが、誰一人として愛してはいなかった。
『知性レベル9』
『未来流』 21歳
オリジナル世界線における、センのクラスメイト。(留年したわけでも浪人したわけでもない)。
目立たないように、テストでは六十点しか取らないと決めているため、順位は高くない。ただ、まわりにバカが多いので、オール六十点でも上位には入っている。
基本、目がイっちゃっていて、常に、スカウターっぽいものを装着している、なんとも、未来人っぽい風貌が特徴。
また、常に敬語で話し、関西弁を意図的に封じている。
なぜ東高に入ったかを尋ねると、
「明けの明星が、次元の壁を超えて、オリジナルを殺しにくる可能性があったため、監視と護衛のために派遣されたエージェントが私です。コールサインは『ミカエル』。光を掲げる者は、『全てを包み込む光の王』に執着しています。この世界は、その危険性を、まるで理解していません。愚かしい話です」
このように答えるため、周囲からは、まっすぐな厨ニ電波だと認識されている。
『壱番星』
未生。女性。
トウシとジュリアの娘。
正気とは思えない血迷った名付けに、周囲の全員がドン引き。
名付け親のトウシ自身も引いていて、トウシ曰く『出生届を出した時の記憶がない』とのこと。
生まれた瞬間からマックス存在値『666兆』という、意味がわからない数値を誇っている突然変異中の突然変異。
生まれた時から、プラチナ以上のスペシャルを大量に背負った状態かつ、『純正オルゴレアム化』『原初閃化』という謎の高次変身が可能という、えげつないスペックを誇るバケモノ。
年齢を重ねて、肉体が完成していくにつれて、順調に存在値は爆増していき、10歳を超えた段階で『京』の領域は余裕で超えている。
知性レベルではトウシに勝てないが、殺傷能力で言えば、余裕で上回っている。
残虐で冷酷で、命を命と思わない、どの悪魔よりも悪魔らしい、魔王な性格をした精神異業種。
物心つく前から、父親の親友(と認識している男)である『顔面偏差値48』を、ロックオンしており、
「おじさんの童貞はルーのもんやからね」
――が口癖という、だいぶイカれたマセガキ。
『おじさんを狙っている女ども』が山ほどいることは認識しており、おじさんにたかるハエを全排除しようと、常に虎視眈々。
その気になれば、全員、秒で殺せるが、バレたらおじさんに嫌われるので、バレない殺し方を日夜研究している。
性格の腐り方が本当に終わっており、まともな人間性みたいなものは持ち合わせていない。
性根のゴミ度ではシューリとどっこいか、下手したら、シューリ以上。
『舞い散る閃光に嫌われるわけにはいかない』というストッパーがあるので、どうにか、まともな社会生活を送っているが、もし、そのストッパーが外れたら、世界は、彼女の手によって、ほぼ確実に崩壊する。
『自分とおじさん以外』は、親もふくめ全員、『ハエと完璧に同列の下等生物』であり、『生きる価値はゼロ以下である』と認識しているパーフェクトサイコ。
彼女が超覚醒&闇堕ちする『明けの明星編』は、エグいぐらい面白いのだが、発表される日はだいぶ遠そう。
『監視ランクX』
『知性レベル100』
00000000000000000000
名前『田中・イス・壱番星』
種族『星の子』
『光の子』
『第一アルファ人』
『スーパーイス人』
『ウルトジーナス』
運命『星の数ほど沢山』
称号『星の数ほど沢山』
[HP] 【SSSSSS+】
[MP] 【X】
[スタミナ] 【SSSSSS+】
「攻撃力」 【SSSS+】
「魔法攻撃力」 【SSSS+】
「防御力」 【SSSSS】
「魔法防御力」 【SSSSS】
「敏捷性」 【SSSS+】
「耐性値」 【SSSS+】
「HP再生力」 【SSSS+】
「魔力回復力」 【X】
「スタミナ回復速度」 【SSSSS】
「反応速度」 【SSSS+】
「隠しパラメータ合計値」【X】
「戦闘力センス」【SSSSSSSSS】
「スペシャル」:
『ビーナスニルヴァーナ』
『ダークネス・オーバージーニアス』
『カオス・パーフェクトゾーン』
『デッドエンドカタストロフィ』
『史上究極の愛弟子ルシファー』
『ディメンションゲンガー』
『エースオブエース』
『インフィニット・デビルスター』
『エデンズドミネーター』
『クレイジージェイル』
『コスモプール』
『ロイヤルヘブンズキャノン』
『すべてが黒になる』
『ウルズジョーカー』
『ヴィクトリア・トップシークレット』
『真・無限転生IIIノクターンスパイラル』
『絶対的蠱惑的魅力』
『ルシフェル・ギアス』
『サタナエル・コミュニティ』
『カラミティ・エンプレス』
『不屈の魑魅魍魎』
『猟奇的で病的な執着』
『18禁少女マンガ補正』
『ジュリエット・ファイトスピリット』
『クイーンジャイアニズム』
『原初核融合』
『運命論の過負荷』
『メンヘラ・ガイアクロック』
『完全生命遊戯』
『巨視的な福音』
携帯ドラゴン:「エルメス・トリスメギストス・センタプルコア」
技:煉獄魔王閃拳
メルティギアチェイン
カンファレンスコールノヴァ
11111111111111111111
『ビーナスニルヴァーナ』「彼女より美しくないものは、彼女に傷一つつけられない。あと、激烈に運がよくなる」
『ダークネス・オーバージーニアス』「悪意ある英智限定で、凶悪な性能を発揮する」
『カオス・パーフェクトゾーン』「悪意に対してのみ、えげつない集中力を発揮する」
『デッドエンドカタストロフィ』「追い込まれるほどに火力が爆裂に上昇」
『史上究極の愛弟子ルシファー』「師匠と認めた者の『変身系技能』を自由にトレース可能」
『ディメンションゲンガー』「異次元同一体を制限なしで呼び出せる」
『エースオブエース』「絶対的精神的支柱の上位互換。絶対的精神的支柱は2種類の進化先があり、エースオブエースはその一つ」
『インフィニット・デビルスター』「純正オルゴレアム化の効果を増大させる」
『エデンズドミネーター』「すべてうまくいくの上位互換。すべてうまくいくには無数の派生先があり、エデンズドミネーターは、その中でも最高位に位置するチート中のチート」
『クレイジージェイル』「スペシャルの効果を自由にオンオフ可能。縛れば縛るほど、基本オーラ量が増大する。プラチナ一つにつき25%上昇、プライマルプラチナ一つにつき50%上昇、プラスプライマルプラチナ一つにつき100%上昇」
『コスモプール』「オーラや魔力を貯蓄することが出来、いざという時の備えにできる」
『ロイヤルヘブンズキャノン』「ヘブンズキャノンの派生先の一つ。基本運否天賦なところはヘブンズキャノンと変わらないが、ロイヤルは、大量の魔力やオーラを対価として払うことで、自在にキャノンを顕現させることが可能」
『すべてが黒になる』「MPを、HPやオーラや魔力やスタミナに変換できる」
『ウルズジョーカー』「常に、状態異常に対して、理論上最高の値を得る」
『ヴィクトリア・トップシークレット』「彼女が、人知れず積んだ『勝利のための努力』は必ず身を結ぶ」
『真・無限転生IIIノクターンスパイラル』「死んでもその場で、強化された状態で転生する」
『絶対的蠱惑的魅力』「彼女を前にした意志弱き者は、強烈に惹きつけられ、まともな思考が不可能になる」
『ルシフェル・ギアス』「悪意あるアリア・ギアスを使った際のデメリットが激烈に減少し、効果が悪魔的に上昇」
『サタナエル・コミュニティ』「彼女に陶酔する悪人の数だけ、彼女の美貌、無敵性、火力が底上げされる」
『カラミティ・エンプレス』「格下の生命体を取り込み、平伏させ、自身のエネルギーに変換可能」
『不屈の魑魅魍魎』「己が成すと決めた悪意を遂行するまで覚悟と底意地が無限に沸く」
『猟奇的で病的な執着』「ターゲットに対する執着心が暴走する。一言で言えば、究極のストーカーになる」
『18禁少女マンガ補正』「どんなダメなところ、やばいところ、いかれたところを魅せても、『世界一の男』に絶対に溺愛され、欲情される」
『ジュリエット・ファイトスピリット』「どんなに絶望的状況下においても闘志が無限に湧いてくる」
『クイーンジャイアニズム』「レディジャイアニズムの上位互換。彼女は全てを手に入れる」
『原初核融合』「共鳴融合の派生進化の一つ。共鳴融合より効果は高いが、共鳴融合より条件が厳しい」
『運命論の過負荷』「定められた運命を拒絶しうる」
『メンヘラ・ガイアクロック』「一定時間、指定したスペシャルのデメリットを無視して、メリットだけを享受できる」
『完全生命遊戯』「原初閃化のスペックが、本来の値の3%に上昇」
『巨視的な福音』「希望にも絶望にもなりえる不安定な振動」
………………
『原初センエース』とは、原初の世界が誕生するよりも、もっと、もっと、遥か昔――質量が存在しない『概念だけが世界のすべて』であった原初の時間に産まれた『願望』。
コスモゾーンが抱いた希望の象徴。
当時から、魔王も神も天使も、概念だけは存在しており、それらの『概念』の『系譜』も存在していた。
すべての『命のシード』が望んだ、命の最終到達点。すべての頂点に立つ龍(完全生命)という希望。それは、質量を持たない夢。存在しえない憧憬。『こんな龍がいたらいいなぁ』という夢の妄想。
その龍の名前こそがセンエース。
センエースは願望にすぎなかった。
一言で言えば、存在しなかった。
原初の記憶に刻まれている夢にすぎない、概念だけの空想。
……永い時を経て、『太陽がすべてを諦めかけた狭間の時空』に、『オリジナルセンエース』は質量を持った。すべては偶然の産物。
オリジナルセンエースが生まれたことで、原初センエースは実在を果たした。
卵と鶏の答え。
卵が先で、その卵を産んだ鶏は、後から生まれた。
太陽ですら、そんな奇跡は起きないだろうと思っていた。けれど、すべての命が抱いた希望は、概念の枠を飛び越えて産声をあげた。計算高い太陽は、未来に到るありとあらゆる全てを演算してきた――が、センエースの誕生だけは推測できなかった。そこまで脳内お花畑ではなかったから。
原初の太陽は、ずっと、世界を救う手段を模索していた。強い命を丁寧に創造し、丹念に磨き上げ、周到に導いてきた。
『主人公(世界を救えるはずの者)』に、命の未来を託そうとして、そして、無限に失敗してきた。
そんな最果てに誕生した光がセンエース。
原初にして最後の願望。
たった一つの希望。
……奔走する太陽は思う。
『センエースで無理ならもう無理だ』。
結末は太陽にも分からない。けれど、太陽は確信している。
センエースならば壁の向こう側にいける。
……センエースというロギアネームは、二度、登録されている。
最初に登録されたセンエースは希望の象徴。質量を持たないけれど、無限の期待を背負っている。
次に登録されたセンエースは努力の結晶。
何も持っていないけれど、無限の可能性に溢れていた。
原初のセンエースと、命の王センエース。
異なる二つのセンエースが重なりあって、
あたらしい、特別な概念に生まれ変わる。
その時センエースは、初めて自由になる。




