表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真醒・究極超神C章 『セン』VS『トウシ』――気炎万丈編。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4047/6068

33話 おめでとう。

5年連続毎日2話投稿前夜祭記念、

コミカライズ版センエース、

「まんが王国」「コミックシーモア」「eBook japan」で配信されている記念、

1日10話投稿!

6話目!


 33話 おめでとう。


 これまでの人生の中で、『停滞していた時期』というのも、山ほど経験してきたが、しかし、『ここまで重たい停滞』は初めてだったので、流石のセンエースさんもメンタルにきている模様。センは、ただのやかましい『だだっこ』のように、


「もう、いやだい、いやだい、いやだい、いやだい! やりたくなぁあああい! もういやぁあああああ!」


 限界がきて喚き散らかす。

 とても、『20兆年以上生きている命の王』とは思えない情けなさ。

 しかし、それも仕方がない話。

 人は、どれだけ年を取ろうと、結局のところの本質に変化は生じないものだから。

 高齢者になれば丸くなる――という幻想は捨てた方がいい。

 『外面だけは、ガキの頃より、ちょっとだけマシになる』というだけで、本質の方に大きな変化など起きない。

 所詮は、脆弱な生き物。

 それが人間。


「もうダメだぁあああ! おしまいだぁああ! ここから、俺は永遠に、この壁の前でウロチョロすることしか出来ないんだぁああああ! そんなのいやだぁあああああ!」


 わめいて、叫んで、


「もう許して! もうしんどい! 誰か、助けて! ヒーロー、見参して!!」


 救いを求めていくスタイル。

 もちろん、誰も助けてくれやしない。

 なぜなら、ヒーローは彼だから。

 彼以外に、その仕事を勤め上げることが出来る者は存在しないから。


「ひっぐ……ひっぐ……」


 あまりのしんどさに、心が砕けそうになり、

 普通に、ボロボロと泣いてしまうセン。

 ずっと、痛々しく泣きながら闘っているセンを見て、

 配下の面々は、うろたえているが、

 そんなものを気にしている余裕はなかった。


 苦しくて、辛くて、

 どうしようもない。

 そんな気持ちをずっと抱えて、

 センは、まだまだ、時間の牢獄と向き合い続ける。


 口ではどれだけ弱音を叫ぼうと、

 しかし、体は、ずっと、闘い続けている。


 ――そうやって、センエースは、前に進む。



 ★



 さらに追加で10兆年の月日が流れ、

 合計30兆年という『永き』を積んできたセンエース。


 これだけの爆裂な時間が経過していながら、

 しかし、センは、


「……まるで成長していない……」


 まだ、壁の前でウロウロしていた。

 自分自身をテンプレで嘲笑することしか出来なくなっていた。


「もう終わったな、俺……どうやら、俺の旅はここまでらしい。どれだけ時間をかけようと、才能がなければ超えられない壁がある。よくわかったよ。この世界は残酷だ。そして、とても美しい」


 トリプルの壁が、とにかく厚すぎた。

 尋常ではなかった。


「おそらく、200兆年目の段階でも、俺は、壁の前にいるんだろう。もう、俺は、一生、ここにいるんだろうと思う。1000兆年つかおうと、1京年かかろうと、関係ない。もう俺は、ずっと、この壁の前で生きていくんだ。そう。俺はこの壁に守られて生きていくんだよ。そう考えれば、この『壁の前』こそが『安息の地』じゃないか。そうか、ここが約束の地。ついに、俺は『最後の証明』に至ったんだ。これが、本当の自由。そう。俺はたどり着いたんだ。これが、命の答え。ああ、なるほど。そうか……最初から、俺の命は完成していたんだね。気づいていなかっただけなんだ。すべての命が天と地の間で一つになって、調和して……ああ、そうか……そうだったんだ。……そこにいたんだね……おめでとう……おめでとう……おめでとさん……めでたいなぁ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版深淵1話(37話)公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ