21話 なかなか目茶苦茶な地獄。
21話 なかなか目茶苦茶な地獄。
――蝉原が、ソウルゲート・オリジンで地獄の修行を開始してから3万年。
サイコジョーカーにどうにか適応して、普通に動けるようになった蝉原さん。
だいぶしんどいが、『どうにか闘うことも可能になった』というタイミングで、
蝉原は、弟子たちと戦うようになった。
『破壊衝動ソルカスタム』状態の弟子たちは、普通に存在値1京を超えており、出力だけで言えば、蝉原とトントン。
その上で、十人の弟子たちは、全員、ヌルを裏切った蝉原に対して、本気の殺意を抱いており、その上で、ソルから『蝉原を殺し切ることが出来たら、解放してやる』と言われているものだから、一切の容赦なく、蝉原を殺そうと躍起になっている。
弟子たちは完璧な連携で、蝉原に圧力をかけており、蝉原は、普通にアップアップになっている。
蝉原の消耗が激しくなったのを確認してから、
クロートが、破壊衝動ソルに、
「そろそろ蝉原は死ぬ。約束は絶対に守ってもらうぞ」
そう声をかけた。
『さっさとヌルの元に帰りたい弟子たち』は、本当に、一切の容赦なく全力で、蝉原をボッコボコのフルボッコにしている。
ちなみに、この『蝉原を殺したら帰還』という約束だが、ソルは、一ミリも果たす気がない。
果たす気がないと言うか、果たされることはありえない。
なぜなら、この空間にいる間、蝉原は、死なないから。
破壊衝動の修理スピリットの影響下にある蝉原は完全に不死身。
それを、弟子たちは知らない。
この3万年の中で、弟子たちは幾度となく、『あれ? もしかして、蝉原って死なない?』という真実に届いたのだが……そのたびに、弟子たちは、ソルから記憶を消されている。
そして、『蝉原を殺せばここから解放してやる』と嘘の約束で縛られて、蝉原を鍛える道具として利用される。
そんなことを、この3万年の間、延々と繰り返している。
蝉原も、最初の最初だけは、弟子たちに、
『ソルは約束を守る気はない。俺は不死身で死ぬことはない』
と、真実を告げるという抵抗をするともあったが、
しかし、蝉原の信用がなさすぎて、なかなか信じてもらえないし、
どうにか頑張って信じてもらえても、ソルが秒で記憶を消して振り出しに戻すので、『あ、意味ねぇ』と理解し、以降は、黙々と弟子たちと戦っている。
ちなみに、最初の数百年ぐらいは、蝉原も、色々と、ソルに抵抗・反逆を試みていたのだが、ソルがあまりに規格外の力を持っており、『破壊衝動ソル相手には何をしても無駄だ』『破壊衝動の器として機能するぐらい強くならないと永遠にここで地獄を見続ける羽目になる』と理解できてしまったので、もう、黙って修行に明け暮れていた。
数千年に一度ぐらいのペースで、たまぁに、思い出したように、
反逆・反抗を試みたりしたのだが、その全部が無駄に終わる。
今の蝉原では、何をしても、破壊衝動ソルをどうこうすることは出来ない。
(破壊衝動ソルは、ハンパじゃない化け物だ。こいつを処理してここから出るには、最低限以上の積み重ねが必須。恐ろしく面倒だが、今は、破壊衝動ソルの掌の上で踊るしかない)
ご報告。
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どうぞ、よろしくお願いいたします<m(__)m>
すでに買ってくださった読者様……
心より感謝申し上げます!!
そのお礼の意味も込めて、
今週土日に行うイベントでは、
ベストをつくす所存!!
マジで、死ぬほど頑張っております!!




