表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
真醒・究極超神B章 『セン』VS『トウシ』――疾風怒濤編。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3999/6058

82話 倍プッシュだ。


 82話 倍プッシュだ。


「天下の防御力は半分になるように補正をかけて、お前のステータスや戦闘力も半分にカット。殺される回数を減らすんはおもろないから、残機だけは3000のままにしとこか」


「……」


「最近、こなれてきて、ヌルゲーになっとったけど、これで、またスリリングなループができるよ。やったね、センちゃん。地獄が増えるよ」


「……」


「残り、2000億年、がんばれ、センエース。ここからが、本当の地獄や」


「……」


 センは、もう、何も言えなかった。

 ただ、黙って、白目向いて、泡ふいて、倒れることしか出来なかった。



 センエースのループは終わらない。



 ★



 流石に、ここからは、『倍になって終わり』だと思っていたセンに、

 さらなる不幸が襲い掛かってきたのは、『410億回目』のことだった。


(なんか……ちょっと、俺、弱くなってね? いや、なってるな。確実になっているな。おまえ、また、なんかしたな? 正直に言え、サイコ野郎)


 動きが若干鈍くなっていることに気づいたセンが、

 田中にお伺いをたてると、

 田中は、笑顔で、こう返事を返した。


(ここからは、10億回ごとに、お前の存在値が徐々に減っていくから)


(……)


(安心せぇ。他のしんどさは全部一緒やから。お前の存在値だけが減る感じ。それも、数パーセントだけ。たいしたことないやろ?)


(ちなみに、490億回目の時は、合計で、どのぐらい減る感じ?)


(えっと、ラストの10億回の時は、存在値99%低下の状態でやってもらうことになるな)


(……泣いていいか?)


(もう泣いとるで)



 ★



 回数を重ねるごとに、センエースの存在値は下がっていった。

 しかし、その分だけ、戦闘力は底上げされていったように思う。

 それは、決して勘違いではない。

 キツい縛りであればあるほど、アリア・ギアスとして強く輝く。


 おそろしく大変な道のり。

 センの顔は、ずっと死んでいるが、しかし、ここまでの地獄を背負ったことで、天下の面々も、だんだんと、花開いてきた。

 450億回目の段階では、全員が閃化なしでの『自力神化』を果たし、

 480億回目に到るまでの道程で、半数近くが超神化への覚醒に成功した。


 ここまでしっかりと育ってしまうと『天下の面々が足かせにならない』ということで、


 『肩代わりダメージが、20倍から1000倍になったよ。やったね、センちゃん』


 と、地獄がグイっと底上げされた。


 成長して強くなるにつれて、それ以上に、『負荷』がどんどんましていく。

 成長率を超越した、バランスブレイカーの鬼畜難易度設定。

 普通なら、その負荷の膨れ上がり方についていけなくなるのだが、

 センエースは、歯を食いしばって、最後の最後までくらいついていく。


 それが出来ているのは、生まれつきの資質のせいなんかじゃない。

 これまで、ずっと、『茨の階段』を一つ一つ、のぼってきたから。

 積み重ねてきた『本物の質量』だけが、今のセンを支えてくれている。



 ★



 ――『最後の10億回』が、本当に地獄だった。

 存在値99%カットという縛りは、やはり、頭がおかしかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[気になる点] ただでさえキツかったのに、素材の味はそのままに激辛スパイスを奮発し、地獄をミルフィーユ状に積み重ならせても飽き足らず、指数関数的に質量を増していった結果がコレ。 ……担当者である田中の…
[良い点] センは根性の活かし方も素晴らしい。 どんだけ心が強くても、『存在値99%カット+数百人のダメージ肩代わり+その他負荷マシマシ』は死ぬしかない筈だけど、集中力に極振りしているせいで、とても一…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ