58話 とにもかくにも、とりま、俺の足をナメろ。話はそこからだ。
コミカライズ版センエース、
12話配信記念!!
1日10話投稿!
本日の10話目!
58話 とにもかくにも、とりま、俺の足をナメろ。話はそこからだ。
「主上様、お願いします。あなた様の苦しむ姿をみるたびに、心が張り裂けそうで……」
「セン様。もう、やめてください。それ以上、壊れないで……」
シューリとアダムとミシャの三人に抱きしめられ、
『もうやめろ』という、重たい愛を押し付けられる。
――三女神に続き、ほかの配下たちからも、
「――師よ、どうか……もう、それ以上は、ご容赦ください。ぼくは、もう……耐えられません」
平熱マンが、死にそうな顔でそう言ったのに合わせて、
ゾメガも、似たような、酷い顔で、
「師よ……余の心は、感涙であふれております。本当に、高き場所にのぼられた。心身のすべてが無上の最果て。師の配下となれたことを、心より誇らしくおもいまする。もう十分……それ以上は過剰にございます。ゆえに、どうか……どうか、ご自愛いただきたく」
五聖の三姉妹も、九華も、十席も、
みな、全力で、本気で、
ある意味『命がけ』で、
センに『もうやめてください』と本気の懇願をぶつける。
彼・彼女らの視点でいえば、
『目に入れてもいたくない孫が、ド級のイジメを受けているのを、黙ってみていなければいけない』と言ったような状況。
耐えられなくなって、命がけで止めようとするのは、むしろ当たり前。
センは、全員の言葉と真摯に向き合う。
ちゃんと耳をかたむけた。
シカトも素通りもしない。
配下たち全員分の『本気の想い』を、
しっかりと、その身で受け止めた。
……配下たちの言いたいことは分かった。
どれだけ心配しているか。
今のセンを見ているのがどれだけつらいか。
そのすべてを受け止めたセンは、
もちろん、
「ごちゃごちゃ、うるせぇ」
バッサリと、一言で切り捨てた。
慈悲もクソもない。
この男の『どこが高潔なのか』と問いたくなる鬼畜の所業。
――センは、まるで、反抗期の中学生のような、
『徹底して程度の低い顔』を、配下たちに向けて、
「なんで俺がお前らの命令を聞かにゃならんのだ。アホか」
さげすんだ目で、配下たちを見下して、
「昔からずっと言いたかったんだが、お前らって、あれだよな。俺に命令しかしないよな。で、俺の命令は、全部、ムシするよな。ヤバいだろ。どうなってんだ、マジで。どいつもこいつも、終わってんなぁ」
威圧的に、高圧的に、
「俺は王なんだろ? 別にやりたくねぇけど、お前らがやれっつぅから、仕方なく、いやいや、やっているけどよぉ。お前らが、俺に王になれっつったんだから、ちゃんと、王様の命令を聞こうぜ。なぁ!」
パワハラ上司よろしく、伸びやかに恫喝していく。
常日頃の鬱憤を、配下で晴らしていくスタイルの、最低な王様。
「王が足をなめろと言ったら黙って即座に実行する。それが、配下の、たった一つの責務だろ。それなのに、お前らは、俺に、足をなめさせてんだよ、ずっと。もう、やなんだよ。お前らの足をなめるの。しんどいんだよ。だるいんだよ。美女の足なら、ギリ許容範囲だが、おっさんの足とか、マジでやなんだよ。だって、俺、男の子だもん!!」
一日10話投稿ダブルの前半戦、
どうにか終了(^o^)/
明日も、狂気を積みますよぉ\(^o^)/




