95話 『究極超神化3の田中』程度は余裕で殺せるセンエース。
本日の2話目です。
95話 『究極超神化3の田中』程度は余裕で殺せるセンエース。
(田中みたいな、『高潔バカ』が、ゼノリカのメンツを殺せるとは思えねぇ が、しかし、100%じゃねぇ。限りなく100%に近い……と言うか九分九厘100%だろうが 可能性はゼロじゃない)
ごちゃごちゃ、しっちゃかめっちゃか、支離滅裂をぬかしているが、
要するには、『100パーセントじゃない』って話。
100パーセントじゃないのなら、
センの魂には、命の王としての責務――『楽観視を殺す義務』が生じる。
(究極超神化3は、エネルギー消費量が、ナンバリングの中ではマシな方だが、あくまでもマシな方というだけであって、膨大なエネルギーを必要とすることに変わりはない。いくら、アウターゴッド級のコスモゾーンレリックをもっているからといって、究極超神化と違い、長時間の運用は無理なはず)
そう思っていると、
田中は、
「蓮武・超虹気」
と、宣言して、特殊なオーラで、その身を包みこむ。
(……えぇ、なにそれぇ……)
(――『変身エネルギー消費量カット』に全振りした虹気。上位変身の長時間運用には必須の技能やから、早めにマスターした方がええで)
(……か、簡単に言い腐りやがって)
コスモゾーンレリックの使い手は基本的に、虹気という特殊なオーラを使うことが可能。
コアオーラを加速・補助してくれるブースター。
このオーラは『扱いが非常にシビアかつピーキー』であるため、なかなかうまく扱えない。
暴れ馬を想像してくれれば、それで、まあまあ正確。
現時点だと、センも配下の連中も、基礎中の基礎の『虹気』しかまともに扱えない状況。
センは必死に『超虹気』をマスターしようとしているが、まったくうまくいっていない。
要するに基礎中の基礎の段階で難易度が高すぎてつまずいている状況。
それなのに、センは、今、田中から『応用技のマスター』を急かされている。
例えるなら、『キャッチボールの練習でつまずいている下手くそ』なのに、『盗塁王をファーストベースに釘付けにできるクイック』をマスターするように言われたみたいなもの。
センの視点では、『アホか』としか言いようがない、あまりにもふざけた無茶ぶり。
もはやパワハラの領域。
(今の俺にそんな高度な応用技ができてたまるか)
(この程度なら秒やろ。事実、ワシはすぐにいけたで)
(お前は、本当に人をイライラさせるのがうまい虫ケラだな。木っ端微塵にして宇宙のチリにしてやりたいよ。あの地球人のように)
大好きな宇宙の帝王テンプレを駆使することで、どうにか自我を保っている愚かなセンに、
田中は、一切、冗談の色をこめず、
(覚醒しまくった上で、全部をきっちり使いこなさんと、ワシには勝てんで)
(……)
(――『究極超神化3のワシ』程度は余裕で殺せるセンエース。……『そのぐらいの器』を『経験値』にせんと、配下連中は次のステージに進めん。センエース、ワシを超えろ。できんかったら、配下が死ぬぞ。これは脅しやない。どうせ、この『ゼノリカ補完計画』が成功せんかったら全員死ぬんや。『しょせん脅し』とタカを括って、このままテキトーに死に続けるつもりなら、最悪、最低でも1人は殺して、おどれのケツに消えない火をつけたる)




