94話 特待生の区分分け。
94話 特待生の区分分け。
「おい、カキマロ。いい加減にしとけよ……これ、俺、もう少ししたら死ぬぞ。いいのか、俺が死んでも。色々な意味で大変なことになるぞ……ちょっ、いや、マジで――」
「マロの前で神を侮蔑したカスを許すことはできない。死ね……死ね……」
「やばい、こいつ、目がマジだ! 脅しをかけてきているんじゃなく、ガチで殺しにかかっている! マジか!」
正式に『命の危険』を感じ取ったダリィは、
仕方なく、自分の顔面にアイアンクローを極めているカキマロの腕を引きはがそうとするのだが、しかし、
「て、てめぇえ! 『後衛組の中でも非力な方』のくせに、なんで、ギリ『異常体力組』側に入っている俺より腕力が強いんだよ! どうなってんだ!」
ちなみに、特待生のカテゴリは以下の通り。
・後衛組(支援担当・情報班。比較的体力控えめ)
『ルギル』『ヒッキ』『カキマロ』『ワイトマジェス』『残飯マン』『ビアラ』『ドナ』
・中衛組(後衛と前衛両方の性質を持つ。バランス型)
『ジャクリナ』『アストロギア』『ゴーストライト』『クマートゥ』『チーニュ』『カンパネルラ』『カーミライム』『グレイ』『アンドレ』
・前衛組(火力担当。タンク担当。異常体力組。特化型)
『アクバート』『バンプティ』『カンツ』『ズシオー』『ダリィ』『クウリュート』『スカー』『ミネディ』『エバ』
ちなみに、『純粋な腕力の順位』は以下の通り。
1位『カンツ・ソーヨーシ』
2位『ズシオー・マルトキン・G・オーレム』
3位『クウリュート・ヤマティ・A・ノーロッチ』
4位『アクバート・ニジック・J・ヤクー』
5位『クマートゥ』
6位『バンプティ』
7位『アストロギア・ハザード』
8位『ミケランジェイル・スカー』
9位『エバ・マイマイン・ツンデレラ』
10位『ジャクリナ・ジストメナ』
11位『ゴーストライト・ソメイリマン』
12位『ダイナマイト・ダリィ』
13位『ジョー・ミネディ』
14位『カーミライム・ヘルファイア』
15位『ジョー・カンパネルラ』
16位『ビアラ・モスト・D・アークホーン』
17位『エキドナール・ドナ』
18位『チーニュ・フォンドボー』
19位『グレイ・リュートマ・O・ノッカイ』
20位『アンドレ・アルトマ・O・ノッカイ』
21位『ルギル・キキフラワー』
22位『残飯マン』
23位『カキマロ』
24位『ヒッキ・エイストレイジ』
25位『ワイトマジェス・ティートエム・T・アルキング』
カキマロの腕力は、かなり低い方で、
普通に、腕相撲とかをした場合だと、
『ダリィが負ける事』はありえない。
しかし、カキマロは『ゴリゴリの狂信者』なので、
『神』が関係しているときには、謎のリミッター解除バフがかかり、
ダリィを置き去りにする『火事場のクソ力』を発揮する。
「あ、やばいやばいやばい! 死ぬ死ぬ死ぬ! マジで死ぬ! スカー、クマートゥ、ヘルプ、ヘルプ、ヘルプぅ!! マジでガチ、ガチガチのガチ!」
救援要請を受けて、クマートゥとスカーが、カキマロをダリィから引きはがそうとするが、
「……離れん……なんだ、この力……」
「すごいな、この女。俺、まったく手加減していないんだが、全然ピクリともしないんだが……」
異常体力組の中でも、特に腕力が強い方である二人の屈強な男の妨害をもろともせず、カキマロは、イカれた目で、冷静に、黙々と、ダリィを殺そうとしている。




