表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
超神B章 センエース・ヌルは何者でもない。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2819/6038

16話 家族を守るため。


 16話 家族を守るため。


「お前も……あのクソ王子も……おかしいぞ、ほんと……」


 想いをこぼしたセンの言葉など、

 ガルムは、わずかも聞いていない。


「た、助けろぉ! くるしい! し、死んでしまう!」


 などと叫んでいるガルムに、

 冷たい目を送るだけのセン。


「……お前とは、あとで話そうか。今は、ちょっと黙ってろ」


 そう言って、センは、ガルムの腹部を踏みつけた。


「ぶふぅう!」


 ガルムは、盛大に吐血して、

 そのまま失神してしまった。


 静かになったところで、

 センは、ガルム以外の、魔導師団の面々に視線を向けて、


「ガルムと同じ目にあいたいやつは、遠慮せずに、かかってこい。この中にも、何人か、病気にかかったヤツはいるだろう。あの時と同じ苦しみを味わう……それだけの話だ。たいしたことじゃないだろう? そう思っていなければ、ノコを殺しにくるなど出来るわけがない」


 センがそう言うと、

 魔導師団の面々は何も言えずに押し黙る。


 その中の一人副隊長の『ヒキーレ』が、


「私は……来たくなかった……けれど、殿下の命令に逆らったら……妻を殺されてしまう……」


 ポツリと、そう言った。

 そんなヒキーレに、センは言う。


「つまり、お前は、『家族の命』が保証されてさえいれば、バカ王子の命令に従う気はない、と、そういうわけか?」


「……と、当然だ! 私だって、ノコ様には感謝している! 私の命だけじゃなく、妻の命だって……ノコ様には、救っていただいたんだ……」


「じゃあ、これから俺がつくる国にこい」


「……ぇ」


「これから俺は、『カスみたいな王族』の顔色をうかがわなくても、まっとうに生きていける国をつくる。そこに移住しろ」


「……リブレイ王家に逆らった国は、ことごとく滅亡させられてきた。この西大陸では、リブレイに逆らうことはできない」


「なら、俺に逆らって死ぬか? 別に、どっちでもいいぞ。自分で選択しろよ」


「……」


「ノコに牙を向けるやつを俺は絶対に許さない。前提をハッキリさせておくが、今、お前らはノコを殺しにきている。お前らを殺すことに俺は躊躇しない。こうして、交渉してやっているのは、お前らに『力』があるのは間違いないからだ。これから、俺は、『ノコを守るための国』と『絶対にノコを守れる世界最強の軍』を作り上げていく。その一部になると誓うのであれば、『ノコを殺しにきた』という、そのありえない大罪を、一度だけ、許してやる」


「……」


 ヒキーレは、一度、押し黙ったが、

 ギリっと奥歯をかみしめてから、

 背後にいる部下たちに、


「お前たち、下がれ。絶対に手を出すな。これは副隊長としての命令だ」


 と、正式に命令をくだしてから、



「……一騎打ちの決闘を申し込みたい」



「別にいいけど、理由は?」


「私は、妻を守るために、常に最善の選択をしなければいけない。ただのギャンブルは出来ない。だから、賭けるべきは、君なのか、それとも、リブレイなのか……それを見極めさせてもらいたい。もし、君が、その大言壮語たいげんそうごに見合うだけの実力を持っているのであれば……すべての非礼を心から詫び、君の足元にかしずこう」


「かしずく相手は俺じゃない。ノコだ。大事なのは、常にノコ。俺のことは、『ノコが持っている剣』だと認識しろ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ