最終話 ソルAは、センエースの夢を見るか。
最終話 ソルAは、センエースの夢を見るか。
ソルP「――『パーフェクトに失敗した』からこそ発生した『特別な可能性』を持つのがセンエース・ヌルの特徴なのにゃ♪」
ソルA「なるほど……ただ、『そこまで出来が悪い個体』を、『虚数アルファの十七』に送り込んだ場合、簡単にロストしてしまうのでは?」
ソルD「ああ、その可能性は高い。だから、死ぬほど介護していく予定だ。ヌルの役割は、あくまでも、蝉原のおぜん立て。ヌルが『本当』の成長をする必要はない」
ソルA「……三種のプラチナも持っていない上、死ぬほど介護されるセンエース……『センエースのセンエース性』を愛している私からすると、そんなものをセンエースとは呼びたくないですね」
ソルP「じゃあ、ヌルって呼べばいいんじゃないかにゃ♪ 私は、すでに、『ヌル』としてしか認識していないにゃ♪」
ソルD「オレもだ。ヌルをセンエースとは思ってねぇよ。今回の蝉原無双ルートで大事なことは、あくまでも、蝉原をセンエースの対抗馬に押し上げること。そこさえ果たせれば、他はどうでもいい。使い終わったら、即廃棄だ」
ソルA「……まあ、蝉原は、あなたの管轄なので、好きにしてくれていいのですが……ちなみに、今回の酒神シリーズはどうする予定ですか?」
ソルD「今回は『クズニートの佐々波』をベースにした上で、酒神シリーズ特有の『強すぎる自我』を限界まで抑え込み、かつ、『ヌルに対する母性』を底上げするタイプの調整をほどこす予定だ」
ソルP「ま、ようするに、なろうでよく見るようなチョロインになるってことだにゃ♪」
ソルA「……それは……酒神シリーズとは呼べないような……」
ソルD「別に問題ねぇだろ。どうせ、そっちも、出番が終わったら即廃棄する予定だし」
ソルA「……」
ソルD「なんだよ? 何か気にいらねぇのか?」
ソルA「いえ……ただ、一つお願いがあるのですが」
ソルD「あん?」
ソルA「私は、本当に、心から、『センエースのセンエース性』を愛しているので……ヌルとはいえ、さすがに、『たんなるオモチャ』のような扱いは我慢ができません。なので、少しでいいので、調整に参加させていただけませんか?」
ソルD「蝉原無双ルートは、オレの管轄だ。お互いの管轄には手をださないのが、オレたちのルールじゃねぇの?」
ソルA「分かっています。けれど、そこをなんとか。この通りです」
ソルD「……頭を上げろよ、鬱陶しい。わかった、わかった。じゃあ、ヌルの方はお前が管理しろよ。ルートから外れないなら、何をしてくれてもいい。オレは蝉原だけを担当する」
ソルA「ありがとうございます」
ソルD「ただし、『最初の流れ』は決まっているから、『序盤の管理』はオレがする。それはゆずれない」
ソルA「最初の流れとは、どこら辺までですか?」
ソルD「ユズが、プラチナを獲得して、ヌルにボコられるところまでだ。そこから先は、好きにすればいい」
ソルA「なるほど。わかりました。本当に感謝します」
ソルⅮ「念のため、聞いておきたいんだが、お前、ヌルをどうするつもりだ?」
ソルA「ヌルではなく、オメガの因子を使います。ちょうど、どこかのタイミングで使おうと思っていた『虚数アルファの24』の調整が終わっているので、オメガの因子を投入して、ヌルの対抗馬にさせていただきます」
ソルⅮ「ヌルの対抗馬……それって、もしかして、あわよくば合体させて、特殊タイプに格上げさせようって算段か?」
ソルA「うまくいくか分かりませんが、成功したら、面白いことになりそうじゃないですか?」
ソルⅮ「……まあ、少なくとも、つまんなくはねぇ提案だな……」
ソルP「話がまとまって良かったにゃ♪ ソル同士でギスギスするとか、そんな不毛なことは、勘弁してほしいからにゃ♪」
ソルD「それじゃあ、とっとと、最終調整をほどこして、蝉原無双ルートをはじめるとしようか」
「セレナーデ・アンサーソング」、連載開始です(*´ω`)
いつもどおり、下から飛べます。
オメガを色濃く受け継いだA型センが、
「婚約破棄モノ」に真っ向から挑む!
かなり面白く仕上がったので、
ぜひ、読んでいただきたいです!!




