99話 黒き豊穣の女神。
99話 黒き豊穣の女神。
「私一人では、なかなか厳しい。しかし、そこにおるゲンと合体すれば、不可能ではない。というより、まあまあ楽勝じゃろうな」
「……私は、シュブ=ニグラス。外なる神の頂点ヨグ=ソトースと同列の女神。貴様らのようなカスに支配されるほど矮小な命ではない」
そこで、シュブは、全身に、魔力とオーラをためこんでいく。
とんでもなく大きな力だった。
ゲンでは、彼女を理解することなど出来ない。
力の次元が違った。
「ちょ……いや……ぇええええ?! なに、あの力ぁああ! 異常! あの女、異常ぉおお!」
悲鳴をあげることしかできない。
それほどまでの圧倒的な力。
その力を前にして、
バンプティは、
「想定していたよりも大きいのう……」
アゴ髭をなでつつ、そうつぶやいてから、
ニィと笑みを浮かべて、
「センエースと共に、100万回分を積んできてよかった。正直、やりすぎだと思っておったが……しかし、無駄ではなかった。というより、必要な一手じゃったな」
バンプティは、そこから、さらに暴露のアリア・ギアスを積んでいく。
ゼノでの闘いで、バンプティは強くなったが、
シュブの強さは膨大。
できることはすべて積む。
「ゼノロイガーに『マリオネットゲイザー』を繋ぎ、センエースとひたすら殺し合ってきた。弱すぎるロイガーを使って、どうにか、センエースに一矢報いるという訓練を、2万年間、ひたすらに繰り返した。その結果、私はどうにか、私自身を完全に取り戻すことに成功した……私は強いぞ、シュブ=ニグラス」
積み終えてから、
バンプティは、自分の器に、すべてを注ぎ込んでいく。
膨らんでいく。
バンプティの全部が完成していく。
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「――/\**【【究極超神化7】】**/\――」
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パーフェクトコールの究極超神化7で身を包み込む。
「私の全部を見るがいぃいいいいっ!!」
覚悟を叫ぶバンプティ。
バンプティの中に刻まれた特質は無数にある。
カオス・バンプティルーレット、
ウルデバッグ・ギアス、
マフツノカガミ。
仮想・神羅萬匠‐システム。
カオスラージャン・エグゾギア-システム。
アンラッキー・ニルヴァーナ。
長い時間をかけて、丁寧に、自分の中へと落とし込んできた無数のチート。
血肉化させたチートを、すべてフル投入して、
バンプティは、シュブにくらいつく。
バンプティは強かった。
膨大な存在値。
反則級のスペシャル。
グリムアーツも全て神の領域。
ソンキーの戦闘力を持ち、
アポロギスの闇をも併せ持つ、
ほとんど完璧と言っても過言ではない化け物。
それが九華十傑の第十席序列二位バンプティ。
――けれど、
「ぬわぁあああああああっっ!!」
ボッコボコにされた。
バンプティは間違いなく強いのだが、
しかし、シュブの方が上だった。
ヨグ=ソトースと同列を名乗るだけのことはある。
シュブは、あまりにも強すぎた。
――二人の闘いを見ていたゲンは、
「……も、ものすげぇ夢だ……まったく理解がおいつかねぇ……」




