57話 華、開く。
57話 華、開く。
『幻爆の剣翼』のように、
全世界に自動展開させて、
『暴漢やモンスターに襲われそうになっている者な』どが、
『誰か助けて』と叫べば、その声に反応して、『悪意ある敵』の首を刈る。
――そんな武器を創造しようとして、
『……これは……一瞬展開させるだけならともかく、今の俺の魔力量だと、さすがに、全世界規模の常時自動展開は無理だな……』
となり、一旦、凍結されたプロジェクト。
完全に凍結されたわけではなく、
実は、『リフレクション』の開発部門で、コストカットの研究そのものは進められており、コンパクト化された試作段階の『簡易ボディーガードアイテム』として貸し出されている。
リフレクションで貸し出されている『警護の剣翼』に使用されているナイフは、
実のところ、『シト』の『親戚(素材と製作工程がほぼ同じ)』なのだが、
シトの形状が、あまりに失敗しすぎているため、
両者が親戚だと気づく者はいない。
――いろいろと、複雑な背景を持つシトだが、
『込められている想い』は純粋で無垢。
神の王が願った、すべての『救いを求める声』に『応えたい』という努力の結晶。
その努力が、カティの想いと重なって。
今、凶悪すぎる火力を実現している。
基本的に、シトは『両手に携えて振り回すタイプ』の武器だが、
極限状態下による底力の解放が行われている現在、
『本来の使用方法』である、ファ〇ネル型のオールレンジ武器として、
ウムルの周囲を飛び回り、チクチクとダメージを与えている。
膨大な生命力を持つウムルが相手だから、チクチク武器になっているが、
爆裂に火力が上がっている現状だと、
そこらの壊れたモンスター程度は、一撃で爆散するレベル。
――覚悟ブーストによって底上げされているのは九華だけではない。
十席の中だと、序列三位のエキドナール・ドナと、
序列六位のゴーストライト・ソメイリマンの輝き方が顕著だった。
ドナの忠誠心は、最初からカンストしているようなものだが、
神への想いはとどまるところを知らず、
ひたすらに磨き続けてきた覚悟が、
この極限状況下で開花しはじめていた。
これまでも、ちょこちょこ覚醒してきたが、
今日という運命の日に、また、
「プラチナァァ!! スペシャルゥゥウ!!」
大きく花開く。
咲き続ける闇の薔薇。
極限状態で舞い続けた彼女に刻まれた新たなる可能性は、
プラチナスペシャル『鬼神覇気』。
ゴールドスペシャル『破格の風格』の完全上位互換。
その効果は「凶悪な覇気を纏う。相手は死ぬ」
――正確に言うと、『存在値に大きな差がある場合(相手の方が弱い場合)』に限り、相対するだけでも、相手は絶命に至る。相手が同等以上である場合、オーラ消費量を爆増させる。自身と味方のステータスが上昇する。
デバフ効果、バフ効果、ともに圧倒的。
よほどの胆力を持つ者でなければ、
鬼神覇気を持つ者を前にして平常ではいられない。
雑魚狩りとしての側面もあるが、
このスペシャルの最も特筆すべき点は、
『圧倒的に強い敵』にも、
例外なく効果が通るという点。
ラッキー・ニルヴァーナのように『上位者に対して効果がなくなる』といったようなデメリットはなく、どれだけ実力差が離れた相手にも鬼神覇気の効果は通じる。
味方への影響力もかなり大きい。
このプラチナを持つ者が存在するだけで、敵に多大なデバフをあたえ、自分を大幅に強化し、味方の底上げもはかれる。
以下詳細
敵へのデバフ「スタミナ低下速度増大」「消費魔力量増大」「ステータス低下」「集中力低下」「オーラ消費量増大」「レッドスペシャルである『ピンチに弱い』と『チャンスに弱い』が追加される」
自分と味方へのバフ「消費魔力量低下」「ステータス上昇」「オーラ量上昇」「ブルースリースペシャルである『テクニシャン』と『パワーファイター』が追加される」
今回の蝉原無双ルートでは、
実は、「タイトル」の段階から、
重大な『ネタバラシ』が存在します。
『ネタバレ』ではなく『ネタバラシ』ですw
前回、『仮タイトル』を発表した時は、
「その部分」をボカしておりました。
蝉原無双ルートの『正式タイトル』を知ることで、
第十七アルファの重大な秘密が分かる仕様となっております。
一応、イベント前日までには、
タイトルとあらすじを発表する予定です(*´ω`*)




