表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
神J章 天才。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2488/5932

49話 まだいうか。


 49話 まだいうか。


「貴様の潜在能力を考えれば、多少の抵抗はできるだろう。だが、私を殺せるほどではない。絶死で神種を解放することは出来ない。人のまま絶死を積んでも、神には届かない」


「神様って遠いなぁ……クラクラするわ」


「当たり前のことを、いまさら理解したのかね?」


「いや、もちろん、最初から分かっとったけど……でも、まあ、実際のところ、ほんの少しぐらいなら、抵抗できるかなぁ……と期待しとった部分もなくはない……から、さすがに、ちょっと落ち込むなぁ」


「それで? まだ、無意味な抵抗をするか? ほかにも策が思いついたというのなら、試してみるがいい。もう少しだけなら遊んでやる」


「……」


 まだ、出来ることはあった。

 『F‐クリエイション』を使えば、

 出来ることは無限大。

 ただ、手数だけ無限でも意味はない。

 今、求められているのは量ではなく質。


(まだ、いくつか、取れる手はあるけど……まあ、無意味やろうなぁ……)


 頭がいいからこそ分かる。

 不可能の精度が正しく理解できる。


 それでも、トウシは、鋼のメンタルで、

 どうにか、現状を打破するための策を考えた。


 考えて、考えて、考えて、


 その結果、


「あかんな……ワシでは、役者が不足しとる……」


 悲痛な面持ちで、

 天を仰いで、そうつぶやいた。


 奥歯をギリっとかみしめて、


「くそが……」


 目の前の現実と、正面から向き合うトウシ。

 そんなトウシに、


 ――薬宮トコは、まだ、懲りずに、


「最後まで……頑張ってみてくれへんか? あんたが、今、ものごっつい頑張ってくれたんは、さすがに、分かっとるんやけど……でも、どうか、最後の最後まで……」


 彼女はバカではない。

 むしろ、かなり賢い方に入る。

 だから、トウシが頑張ってくれたことは理解できている。

 彼が、絶望を飲み込んで、必死になってあがいてくれたことが重々理解できている。


 それでも、諦めきれないものがあるから、

 トコは、必死になって、リトライを懇願した。


 そんなトコに、

 ロイガーが、


「いい加減にしておけ、虫けら」


 なにやら不機嫌そうな顔で、


「他者に対して過酷な運命を強いていながら、無意味なおかわりを要求するその浅ましさ、非常に醜い。心底から不快だ」


 そう吐き捨ててから、


「私を不快にさせたことを後悔させてやる」


 そう宣言すると、

 トウシに視線を向けて、


「……田中トウシよ、今から、私は、貴様を、ジワジワとなぶり殺しにする。私の提案を断らなければよかったと、心の底から後悔するまで、徹底的に痛めつける。恨むなら、ここにいるバカ女を恨め。本来であれば、苦しむ必要はなかった。すべては、この女の責任。わかったな」


 脅しつけるように、そう宣言した直後、


「……ん」


 何かを思いついたように、

 ロイガーは、ニっと笑い、

 トウシから視線をはずして、

 トコに目を向け、


「そうだ。面白い事を考えた。薬宮トコ。貴様に一つ、選ばせてやる。『貴様の願いを聞き入れて、必死になって私に抗った男』を、貴様の手で殺せ。そうすれば、貴様だけは、苦しまずに殺してやる。心配しなくとも、田中トウシの動きは、私が止めてやる」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[一言] トコさんがそんなのに従うわけがないだよな〜 テスト終わった、また考察に参加できそう。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ