表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
神J章 天才。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2462/5937

23話 『どこかの誰か』の上位互換。


 23話 『どこかの誰か』の上位互換。


 時空間移動でロイガーの眼前から逃亡したトウシは、

 校舎の中を駆けずり回っていた。


(……何か……アイテム……なんでもええから、とにかく、この状況を打開できる可能性のあるアイテム……っっ!)


 魔導書は読み込んであるので、

 夜中の時空ヶ丘学園に、特別なアイテムがわくことは分かっている。


 自作の携帯ドラゴンには、アイテム探索用のサーチ機能も搭載してあるので、

 どこかの誰かのように、黒木をダウジングマシンにしなくとも、

 自力でアイテム探索は出来る。


 その点だけを取ってみても、

 田中トウシは、『どこかの誰か』の上位互換だと言えた。



「あかん! ちょっとした強化パーツなんか、この状況では、なんの意味もない!!」



 豪速で駆けずり回っている間に、

 トウシは、宝箱を二つ見つけたのだが、

 しかし、どちらにも、レアリティコモンの強化パーツしか入っていなかった。


 現状で、攻撃力が1パーセントや2パーセントアップしたところで意味はない。

 煮えたぎるマグマにスズメの涙を投下するようなもの。



「もっと、『根幹のシステム』ごと底上げするようなスーパープライマルエンシェントレジェンドアイテムやないと、ロイガーは殺せん! 頼むから見つかってくれ! アイテム運に頼るようになったら終わりなんは分かっとるけど、もう、現状、それ以外に方法がない!!」



 トウシは、必死になって、アイテムを探し続けた。

 ロイガーとの実力差をひっくり返すような一発逆転のアイテムなど、

 『存在するわけがない』とは思っているものの、

 しかし、諦めることなく、トウシはがむしゃらに、

 アイテムを探しつづけた。


「くそ! また、コモンの強化パーツかい! いらんねんっっ!!」


 宝箱を蹴り飛ばしながら、頭をかきむしるトウシ。


 ――と、そこで、






「――私に対抗する策は見つかったか?」






 背後から声をかけられて、

 トウシは、ビクっと肩を上げた。


 ソロリと、背後を確認してみると、

 そこには、

 茶柱の生首をもっているロイガーが立っていた。


 ロイガーに頭を掴まれている茶柱は、

 死んだ魚の目で、トウシに対し、


「脊髄反射で逃げたのかと思ったけど、アイテム探索をしていたとは、驚きだにゃ。この覚醒ロイガーは、強すぎるから、何をしても無駄だと思うけどにゃぁ」


 と、完全なる諦め口調でそう言った。

 首だけになっていながら、まだ生きているという、

 その奇異に対して、トウシは、


「……うーわ……えぐいぃ……」


 こみあげてくるものを感じたが、

 どうにか飲み込んで、

 ロイガーに、


「……ほ、他の……女はどうした?」


 そう尋ねると、


「貴様が逃げたから、こうなった」


 ロイガーは、茶柱の首を掴んでいない方の手で、

 パチンと指をならした。


 すると、トウシの目の前に、

 三人の死体が出現する。


 空中に出現してすぐ、ドサドサっと、雑に地面へと落ちていった。

 精気はいっさい感じない。

 紅院と黒木は首から上がない。

 トコの頭は残っているが、額が貫かれている。

 三人とも、命はもうない。

 完全に死んでいる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[一言] ☆空中に出現してすぐ、ドサドサっと、雑に地面へと落ちていった。精気はいっさい感じない。紅院と黒木は首から上がない。トコの頭は残っているが、額が貫かれている。三人とも、命はもうない。完全に死ん…
2021/11/20 12:47 トウシ君ファンクラブ会員
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ