表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
神J章 天才。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2440/5937

1話 癪(しゃく)。


 1話 しゃく


 ――ヨグの指パッチンによってセンの頭が吹っ飛ぶ直前。

 センは、

 心の中で、




(――頼んだぞ、ピンチヒッタァッッ! くそみそしゃくで仕方がないがぁっ! こうなったら、お前だけが頼りだぁあ! どうにか、俺を回収してくれぇえ! ……お前なら……頑張れる!!)




 そう叫んで、

 『後頭部に埋め込んでおいた銀の鍵』を発動させた。


 銀の鍵は、センの転移を拒んだ。

 ヨグの領域魔法によって、時空移動は制限されている。


 しかし、ヨグは、あくまでも、

 センエースに対しての次元ロックを張っているだけで、

 他の対象はシカトしている。


 あえてそうしたのではなく、

 そのぐらい特化しないと、封じることができなかっただけの話。


 ――結果、

 センエースの覚悟は届く。


 絶対にあきらめなかったヒーローは、

 自分の『記憶の奥』にこびりついている、

 『この世の誰よりも嫌悪している天才』に、

 『自分の回収』をたくした。


 『記憶』の『重み』は知っている。

 インフィニットクルルーは、オメガの『記憶』をインストールするだけで、異次元の質量を手に入れた。


 そして、銀の鍵のメインは、過去に『記憶』を飛ばすこと。


 タイムリープの可能性にかけたセンは、

 自分の全部を切り離し、

 『彼に関する記憶』だけを、

 過去に飛ばそうと画策。


 名前も憶えていないが、

 しかし、センは知っている。


 『才能的には凡夫極まりないセンエース』とは違い、

 『彼』は、

 『この上なく狂気的な天才』である、と。






 ★






 ――『田中トウシ』は、

 目を覚ますと、まず、眼球を高速で動かして、

 周囲の状況を確認した。


「……あん?」


 最初に抱いたのは疑問。

 そして困惑。


「ぇ……どこ……」


 だが、時間が経つにつれて、困惑の量は徐々に低下していく。



「あ、いや……ワシの部屋か……え、ワシの部屋? ……ああ、まあ、ワシの部屋か……そうやな……うん……ワシの部屋や……うん……んん?」



 違和感が止まらないのだが、

 しかし、トウシは、


「ワシは……田中トウシ……うん……時空ヶ丘に通っとる高校生……高校生? いつ、中学を卒業したっけ……あれぇ……?」


 頭の中が、グチャグチャだった。

 しかし、そのグチャグチャが、

 時間が経つにつれて、どんどん整理されていく。


 まるで記憶を植え付けられているみたいに、

 どんどん『自分』が形成されていく。



「……めちゃくちゃ、寝ぼけとるな……あかん、あかん……」



 ベッドから起きて、

 軽く体操をする。


 深呼吸と運動で、

 頭に血をまわして、

 どうにか、普段の自分を取り戻そうとする。



「普段、起きたら何してたっけ……ん、なんで、ワシ、今日は、こんなに寝ぼけとるんや? もしかして、まだ夢の中? いや、ちゃうわなぁ……」



 そこで、トウシは、逆立ちをしてみた。

 壁に足を預けるタイプの倒立。


 むりやり、頭に血を登らせると、

 そこで、


「……うるてぃま……ぎあす……」


 頭の中で、そんな言葉が浮かんだ。

 特に意味のある言葉には思えなかったが、

 しかし、なぜだか、口にせずにはいられなかった。


「……うるてぃまぎあす……って、なんや?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[一言] あれ?待てよ?センがトウシに、銀の鍵で 押し付けたのは「センが抱いている田中トウシに 関する記憶」であって、決して「第一アルファに いる田中トウシの記憶」じゃないはず。つまり、 この銀の鍵は…
[気になる点] オメガアルファ世界のセンの記憶におけるトウシくんってことですかね、、、? 姿はトウシくんでいいのかな? いまいち今どーいう状況でどーいう世界線なのかわからなくなってきた、、、 [一言]…
[一言] そういえば夢の中で、これと同じ世界が千八百億あって千八百っていったら多いように感じるけど全然無限じゃなくて学校の生徒数くらい有限。夢の中で見ている夢の中で見ている夢みたいな構造で、そう聞くと…
2021/11/09 16:57 トウシ君ファンクラブ会員
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ