表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
神H章 ここからが本当の地獄だ。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2385/5963

最終話 終わった世界で。


 最終話 終わった世界で。


 天童は、


(コスモゾーンに触れた今の俺なら、少しだけ理解できる……たとえるなら、ボーナス値の振り直し……もしくは、ガチャのリセマラ……それは、すなわち、妥協を許さない最強への渇望……命の丘の向こう側を求め続けた執念)


 心の中で、


(破格の回数を積んだとはいっても、しょせんは、ポテンシャルの厳選回数でしかない。その先でどう仕上がるかは、また別の話。だが、スタートの厳選で、『それだけの地獄を積んだ』ということは、『それだけの覚悟を決めた』ということであり、かつ、『それだけの覚悟を背負えるだけの器がある』ということ。17兆を超える試行回数……もし、『それほどの覚悟』ですら『届かない』というのであれば、もはや、何をしても届かないという証明になる……)


 そうつぶやきつつ、

 しかし、センに対しては、


『……もちろん、気のせいだ』


 サラっと嘘をついた。


 天童が嘘をついていることを理解した上で、

 センは、軽くため息を一つ挟んでから、


「ああ、そうかい。……ところで、一つ聞いていいか?」


『なんだ?』


「いや、まあ、そんなことはないだろうとは思うんだが……しかし、一応、確認したくてな」


『だから、なんだ?』


「……この世界、終わってない?」


 ソルをしりぞけた後の世界は、

 とても空虚というか、

 正確な無音で、

 むしろ、逆に耳が痛い。


 『何もない』と感じてしまう無為な光景。

 焼け野原ですらない無の領域。


『……ああ、もちろん、終わっている。どうにか、トコたちだけは守りたかったんだが、結局、全部壊されてしまった。もはや、この世界には何も残っていない』


「……あ、やっぱり……えっと、それで、元に戻せるのか? ドラゴ〇ボール的なアイテムで、『全部、もとに戻して』みたいな感じのことは可能なのか?」


『不可能だ。この世界は、すでに終わっている。どうしようもない』


「……え、いや、ソルを殺さないと終わるって言ってなかった?」


『あれは嘘だ』


「……じゃあ、なんで、お前、ソルと闘っていたの?」


『家族を殺されたんだ。殺し返さないと気がすまないだろ。もはや、どうにもならないと分かっていたとしても、そんなことは知ったこっちゃない。俺は俺の復讐を果たした。それだけの話だ』


「……あ、そう……」


 呆れた感じにそうつぶやいてから、

 センは、


「おい、ヨグシャドー。俺は条件を満たしたのか? それとも、何かミスっていて、もう一回、この世界でやりなおすのか?」


 そう声をかけると、

 図虚空が召喚され、その中にいるヨグシャドーが、


「天童の性能が、思いのほか優れていたな……本来であれば、この世界で、5~60回ほどやり直す予定だったのだが……」


「なんか、とんでもないこと口走ってやがんなぁ」


「この調子だと、厨二迷宮の世界でも、一撃クリアできるかもしれないな」


「さらに、とんでもなく不穏なことを口走っていやがる……おい、ヨグシャドー。俺の質問に、いい加減、答え――」


 詰め寄ろうとしたところで、

 ヨグシャドーは、

 有無を言わさず、


「銀の鍵よ。センエースは、まだ頑張れる」



 そんなことを口にした。

 すると、センの『懐に隠されていた銀の鍵』が、

 パァアっと輝き始めた。


 その光を見たセンは、


「ちょ、おまっ……勝手に――」


「こんな、すでに終わった世界に長居しても意味はない。さっさと、次の世界で、貴様の可能性を示せ」


「おまえ、マジでいい加減――」


 とにかく文句をいわないと気がすまないセンだったが、

 しかし、意識がスゥっと途切れてしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ