表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
神H章 ここからが本当の地獄だ。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2332/5947

49話 次の私はもっと強い。

本日の2話目。


 49話 次の私はもっと強い。


 他の神話生物との闘いでも、

 当然『痛み』は感じてきたわけだが、

 しかし、なぜだか、ウムルとの闘いでは、

 いつも以上の『苦痛』を感じた。

 妙な吐き気を感じる。


 重たいのだ。

 ジットリと、ベッタリと。

 苦痛と絶望が、グンと、肩にのしかかってくる。


 『しんどさ』が常識外の質量を持って、

 センの臓器に過度な負担を強いてくる。



「貴様の罪を数えろ、センエース。その重荷は、貴様が、いつも、他者に与えているものだ。貴様の敵は、いつも、その地獄を味わってから死んでいる。自身がいかに罪深い存在か、心に刻み込め」


「……そんなもんを刻み込んだところで、俺には一円の得もねぇ。つぅか、たいがいの敵は、俺を殺そうとしてきたゲス共だ。基本、自衛してきただけの俺に罪なんざねぇ。法律を勉強してから出直せ、カスが」


 言葉で切り返しつつ、

 拳でも切り返していく。


 ノーガードの殴り合いは続いている。

 別にガードしたっていいのだろうけれど、

 なぜだか、両者とも、

 『引いた方が負け』のような気がしてしまい、

 引くに引けなくなって、

 時間が経つごとに、ボロボロになっていく。



「はぁ……はぁ……はぁ……」


「はぁ……はぁ……はぁ……」



 満身創痍の両者。

 どちらもボロ雑巾のようになって、

 けれど、まだ、両者とも、相手を殴る手を止めない。


 頭のおかしい殴り合いは、


「せ……閃拳っ」

「うぼぇっ……っ」


 最終的に、

 センの方に軍配が上がることで幕を閉じた。


 倒れこんだウムルに対し、

 センは、必死に呼吸を整えてから、



「……ナメんなよ」


 最後に、そう言い捨てる。


 その言葉に対し、倒れこんでいるウムルは、


「今回は負けるが……『次周の私』は……もっと……重たいぞ……」


 と、不穏な言葉を残してから、

 粒子状になって、

 センの奥へと注がれていった。


 残されたセンは、天を仰いで、


「……ああ、そうだった……こっから、何回も、あいつの相手をしないといけないんだった……」


 殴り合いに夢中になっていたので忘れていた。

 これから、何度もタイムリープを経て、

 さっきの鬱陶しいウムルと殴り合わないといけないということ。


「……次は、さらにウザくなっているのか……で、次の次は、もっと……あぁ……しんどいぃいい……」


 泣きそうな声で、未来をうれうセン。

 どれだけ泣き叫ぼうと、どれだけ弱音を吐こうと、完全に無意味。


 誰も、センを助けてはくれない。

 いつだって、センエースは、自分で道を切り開くしかない。


「はぁあああ……」


 深いため息を吐いてから、

 センは、黒木に連絡を入れた。


 これだけ満身創痍になりながら、

 しかし、それでも、アイテム探索を続けようとする。


 それが、センエースの生きる道。

 あまりにも険しい修羅の道。


「……ヒーローなんて……なるもんじゃねぇよなぁ……」


 心の底からの本音をこぼす。

 今だけの感傷ではなく、

 ほとんど、生まれてからずっと思っている本音。


 ――けれど、それでも、

 センは、ヒーローを騙り続ける。


 そういう生き方しか知らないから?

 違う。

 そういう生き方を選択したから。


3周年記念イベント、開始。


イラスト3枚と、

新作発表、

新作+本編で10話投稿。


さあ、私は走り切れるか……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ