表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
神D章 英雄は独り、無限地獄に立ち尽くす。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2026/5978

46話 残り物には福がある。


 46話 残り物には福がある。


「ここで死ぬのは完全な自己責任になります。というわけで、警告させていただきます。死にたくなければ、入ってはいけません。死ぬのがイヤだという方は、このままおかえりください」


 その発言に対して、踵を返すような者は、

 当然だが、ここにはいない。


 ここで帰るようなら、最初から、バロール杯という高位の武道大会に参加しようとはしていない。


「警告はさせていただきました。もはや、死んでも、文句は言えません。大事なことなので、もう一度いいます。死んでも、自己責任です。よろしいですね?」


 そう言うと、

 運営スタッフは、指をパチンとならした。


 すると、ダンジョンの入り口を封じていた扉がスゥと溶けた。


「それでは、二次予選スタートです!」


 合図に従い、30人の挑戦者が、ゾロゾロと、

 ダンジョンの中へと足を踏み入れていく。


(突破できる人数に制限がない……ということなら、カモが狙われることはないだろう。『本選での組み合わせ』まで視野にいれた場合、他の連中の視点だと、カスは絶対に残しておいた方がいい)


 運よく一回戦であたることができれば、

 それは、もはや、フリーパスも同然。

 体力温存にもなるし、手の内を隠すことも可能。

 メリットだらけで、デメリットは一切ない。



(周囲の妨害を気にすることなく、ダンジョン攻略に集中できるのは悪くない状況……問題は、今の俺のステータスで攻略できるのかどうか……)



 などと考えながら、

 他の参加者の後ろについて、

 長い道を歩いていると、

 途中で、道が30本ほど別れていた。


(ピッタリ人数分、道がわかれている……これは……)


 などと考えつつ、様子をうかがっていると、

 先頭を歩いている参加者が、

 迷いなく、『テキトーに選んだ道』を進んだ。


 すると、その道の入り口が魔法の壁で封じられる。


(……一つの道につき、通れるのは一人のみ……って感じか……)


 センは、軽くストレッチをしながら、


(おそらく、『比較的楽な道』とか『いちばん困難な道』とかもあるんだろうなぁ……全部同じ難易度って線もありえるが……まあ、どっちにしろ、俺の『運レベル』を考えれば、中道をいくだろうから、大して問題はない。あー、よかった。運がよくもわるくもなくて)


 などと心の中で呟いている途中で、

 ふと、


(あ、でも、最近の俺の『運』は、普通に考えて最悪だよなぁ……人類全滅を100回ぐらい見届けるような不運は、なかなかのもの……いや、まあ、だからこそ、仮に、ここで『もっとも楽な道という可能性』があるのであれば、それを俺が引き当てるという『運の収束』が起こる可能性は非常に高いように思わなくも……いや、どうだろうなぁ……)


 などと、『考えたところでどうにもならないこと』を、グダグダつぶやている間に、セン以外の全員が道を選び終えていた。


「――『残り物には福がある』なんて言葉があるが……コレ、誰が言い始めたんだろうねぇ。残っているものを選んで福があったこととか、これまでの人生で、特になかったけどなぁ。むしろ、世の中ってのは、『最初に突っ走ったやつが、全部をかっさらう』ってイメージなんだが……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ