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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
神D章 英雄は独り、無限地獄に立ち尽くす。

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2006/5983

26話 正しく進化した命の循環。


 26話 正しく進化した命の循環。


「――『ラピッドなんとか』って兄ちゃんは、どのぐらいだった?」


「D級ぐらいでした」


「ふむ……なるほど。フェイクオーラを使っていたのか」


「おそらく」


 ――と、そこで、

 黒木が、携帯ドラゴンの液晶をタップしながら、


「この世界は、星の核エネルギーも非常に潤沢ですね……嫌味なほど活気に満ちていて、驚くほど、『生命エネルギーの流れ』にとどこおりが見られない……まるで、生命と星が、手を取り合っているかのよう」


 心底から感心した顔で、


「これは、あくまでも私の推測ですが……おそらく、この第二アルファにおいて、人間は、免疫機能や、活性酵素かっせいこうそのような役割を果たしているのではないかと考えます。星が人を支え、人も星を支えている。命と世界の理想的な相互関係……」


「第一アルファとは真逆だな、あっちだと、人間は、ガン細胞のようなものだ」


「確かに、現時点での、私たちは、悪性腫瘍やヒドロキシラジカルのようなものでしょうね。星の資源を食いつぶし、海や大気を汚染しているだけの異物……」


 そう言いながら、

 黒木は、この世界の人々を見渡して、


「けれど、もしかしたら、私たちも、いつかは、この世界の人々のように、正しく進化できるかもしれない……星を喰らうガン細胞ではなく……世界と相互に支え合える理想の命に……」


「正しく進化したいのか?」


「正しく進化できる『かもしれない』と言っただけです。可能性を示唆しさするのと、願望を口にするのは同じですか?」


「時にはな」


「……まあ、正直なところ、私は『醜い』のが嫌いなので、出来れば正しく進化したいと思っていますよ。すべての命が正しく進化してくれたら、色々な『歪み』に対して常にイライラせずにすむと思うので」


「そんなに、いつもイライラしていたのか?」


「あら? 気付きませんでした?」


「お前の精神状態に興味がないからな」


「興味がないのではなく、観察力が死んでいるだけでは?」


「まあ、それもある」


 などと話しながら、センたちは、中心部へと向かって歩みをすすめる。


 目に写る全てが新鮮で、センは、たびたび足を止めて、

 街並みに見惚れたり、行き交う人々を観察したりする。


 そんな中で、


(……たまぁに、『えげつない存在感を放っているやつ』とすれ違うな……)


 優れた武を持つ者だけが察することができる独特の気配。

 カズナも相当の気配を纏っているが、この世界を練り歩いている連中は格が違う。


(図虚空がある状態だと、いくらでも対応できそうだが、素の俺だと、だいぶ厳しいであろうヤツも、それなりにいる……えぐい世界だな……)


 初見殺しの投げ飛ばしで決められなければ終わりだろう、

 と考えた直後に、センは、


(そもそも投げ飛ばしが通じるかどうか……)


 『存在感が薄い連中』には通じるだろうが、

 たまにすれ違う『エグい気配をまとったやつ』には、

 なかなか通すのが難しいだろうと、

 センは心の中でつぶやきながら、軽く冷や汗を流した。



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― 新着の感想 ―
[一言] そういえば…ダメイドがいたらゼノリカの偉いひととケンカになったとおもうんですよね。口の聞き方に気をつけるのは貴様だ頭バァンとか高圧がえしして。 ダメイドが閃一番教VSゼノリカ教の対立を勝手…
2021/04/10 07:45 トウシ君ファンクラブ会員
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