表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
神C章 バッドエンドシンドローム。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1893/6015

24話 コールサインは、

今日は朝に3話、夕方に1話投稿します。

これは、3話目です。



 24話 コールサインは、


「……わ、私は……どうすれば……」


 と、すがりついてくるカズナに、

 センは


「てめぇがどうすべきかなんて、そのぐらい、てめぇで考えろ……と言いたいところだが……」


 そこで、センは、周囲を見渡しつつ、


「まあ、さすがに酷か……」


 と、つぶやいてから、


「……『魔〇ブウが、一斉掃射をかまして人類を皆殺しにした時』の『サ〇ン』みたいに、選ばれて生き残っているヤツがいるかもしれねぇ。もしくは『テン〇ンハン』みたいに、剣を避けたやつも……いや、いるかなぁ……見えない剣をどうやって……いや、まあ、でも、現状だと『絶対にいない』とも言い切れねぇ。というわけで、生き残りを探して集めておけ」


「あつめて……どうするの?」


「人手は出来るだけあったほうがいいだろ? それに……」


「……それに?」


「俺は『一人でも生きていける』が……たいていのやつは『そうじゃない』だろ?」


「……」


「背負ってやるよ。もし、生き残っているやつがいるのなら、お前ふくめ、全員の命を、この背中で、引き受けてやる……」


「……」


「必ずどうにかしてやる。何があろうと、俺は最後まで折れねぇ。最後の最後まで、お前らの前に立ち続け、この『クソったれの運命』に抗い続けてやる」


「……」


「すべての絶望を殺してやる。すべての命の希望になってやる」


「……」


 そこで、センは、目を閉じた。

 まぶたの裏を見つめたまま、

 『ここではないどこか』を睨みつけ、






「……ヒーロー見参……」






 最後にそう宣言すると、

 センは、瞬間移動で、蓮手の元へと向かった。


 ――しばらくの間、

 カズナは、センの残影を見つめていたが、


「……っ」


 歯を食いしばって立ち上がり、


「……確か、屋上に……ドラゴンホークがあったはず……」


 ドラゴンホークは、紅院家が所有している軍用ヘリの名前。

 紅院正義は、携帯ドラゴンが敗北した時のために、

 いくつか『抵抗用の兵器』を用意してあった。


 ドラゴンホークは、その中の一つ。


 上位のGOOが相手だと、携帯ドラゴン以外の武力は無意味だと理解していたが、しかし、性分的に、何もしないわけにはいかなかった。


 カズナは、センが置いていった正義のスマホをつかむと、

 そのままの流れで、正義の懐から、『カギの束』や『USB』など、

 今後、必要となるであろうアイテムを奪い取り、


「……隕石が落ちたとかじゃない……人が全滅しただけなら、インフラが完全に死ぬまで、まだ少し時間はあるはず。まずは、各国の委員会メンバーに電話。……超・緊急事態用の回線なら、管理者不在でも、しばらくは使えるはず……そのあとは、ラジオで、世界中に呼びかける……あと、食料と水……紅院家のシェルターに、50人分が20年分はあるけど、足りないかもしれない……世界中からかき集めて保存……あとは……」


 カズナは、自分に出来ることを必死になって考える。


 今のカズナには、心に希望がある。

 だから、考えて、行動することができる。


 どれだけ絶望的な状況下でも、

 希望があれば、人は前を向くことが出来る。



(……燃料は、問題ない。いつでも飛べるように、調整もされている……当たり前の話……紅院正義は、無用の長物を置いておく人じゃない。常に準備は万全……そういう人だった……)



 ドラゴンホークのコックピットに乗り込んで、

 正義から奪ったUSBを差し込んで、

 セッティングを開始する。

 システムを起動させると、

 音声機能が作動して、


『バックドアコードのエントリーを確認。声門認証を行います。紅院家に登録されている本名とコールサインをお願いします』



「本名、久剣一那。コールサインは――」



 名前を口にしてから、

 カズナは、かみしめるように、




「――『エキドナ03』。命の王に仕える剣だ」




 覚悟を宣言した。


 最後の一言は必要なかったが、

 どうしても言いたくなったから口にした。

 それだけの話。



全てを失って、絶望の底に沈んで、

理不尽にさらされて、不条理に犯されて、

何もかもを見失って、ふさぎこみそうになって、

けれど、

「それでも」と――叫び続けてやる。



エキドナール・ドナ【死夜の薔薇】

挿絵(By みてみん)


エキドナール・ドナ【とある世界線のドナルート】

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[良い点] 面白いです、漫画読みました。 無崎くんは怖すぎる、面白いです、 田中が出てきて色々時系列が気になるますが、 田中・イス家誕生の瞬間ですかね? 田中シャインピースにブチギレてるセン(人間失格…
[気になる点] やったあああ《*≧∀≦》ウホホホオ╭(°ㅂ°)╮╰(°ㅂ°)╯滅亡っ!人類滅ぼ…いや、"やつら"は生きていたああああーっ!破裂する水道管!苔むしたビル!コンビニのレトルト食品!野生化し…
2021/02/13 15:35 退会済み
管理
[良い点] 気がつけば、総合PV24,976,041アクセス、 ユニークアクセス1,675,359人。ここまで 来ていたんですね。2500万アクセス間近で、 ユニークアクセスは160万人を超えていた、…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ