表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
神A章 ゼノ・セレナーデ。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1682/6037

11話 紅院美麗は、昔も今も変わらない。


 11話 紅院美麗は、昔も今も変わらない。


「ハタから見てる分には、完全なキチ〇イクレーマーやけど? 相手は、あの挙茂悟大先生やで? 今までの、残念教師どもみたいな、テキトーな対応はせぇへんやろ」


「あんたの、その、挙茂に対する、絶大な信頼はなんなの?」


「マジメにやってくれとんのやったら、文句を言う必要はないやろってだけの話や。テキトーされたら、あたしかて、ムカつくけど、先生はガチンコでやってくれとるやないか。信頼せぇとは言わんけど、その努力を、普通に認めるくらいはしたったれよ。そこの線引きがなかったら、ほんまに、ただの『クソ勘違いしたキチ〇イクレーマー』に成り果てるで」


「やれやれ……『妹』の立場だと、気楽でいいわね。『姉』として、一言言わせてもらうけど、あんたは、ちょっと危機感が足りないわ」


「誰が姉妹じゃい。勝手に親族にすな」


「十年以上同じ家で暮らしてきたのだから、ほとんど姉妹みたいなものじゃない。なんだかんだで、血だって、そろそろ繋がっているはずだわ」


「なに、猟奇的な事言うてんねん。見てみぃ、この鳥肌。どないしてくれんねん」


 トコは、五歳の頃に両親を亡くしており、かつ、当時の周囲にいたのは、彼女の存在を消して会社だけを奪おうとするゴミばかりだった。


 そんな絶望的状況に陥ったトコに救いの手を差し伸べたのが、薬宮家と戦前から付き合いのある紅院家だった。


 結果的には『吸収されるという形』になったし、

 現時点での経営は、紅院の上層部が行っているが、

 今でも、『薬宮製薬』の『実質的な権利』は、トコにある。


 それは、『紅院家の判断』ではなく、

 ミレーの『彼女に対する愛情』から。


 紅院家の『上層部の方針』としては、

 機に乗じて薬宮の会社を完全に奪い取る気でいたのだが、

 ミレーが、とんでもない勢いでゴネたため、

 トコの権利は、完璧に守られることになった。


『トコから全てを奪い取って得る【ちょっとした利益】と【紅院美麗の本気の怒り】……どっちを取るか、真剣に考えて決めなさい。私を子供だと思ってナメてかかるなら、それでもいい。ただし、私は、私を本気で怒らせた人間の名前を決して忘れない。私をナメたツケは必ず払ってもらう。私が大人になった時、あなたたちの居場所が、紅院家にあると決して思うな』


 正直、簡単な話ではなかった。

 かなりのゴタゴタがあった。

 上層部の連中は、どうにか、美麗を丸め込もうと、

 ありとあらゆる手段を使ったが、


『黙れ、クズども。無数の言葉を使って畳みかければ、子供の一人くらい騙せるだろう、という薄ら寒い本音がすすけて見える。それ以上、一言でも口を開けば、私は、貴様らを私の主敵だと認識する。ここから先、私が貴様らに許すのは、首を動かす権利だけだ。私の質問に対して、首を横に振るか、縦にふるか、決死の覚悟を決めて答えろ。――あくまでも、私を怒らせるか? それとも否か? どっちだ?!』


 結果的には、『最終的に紅院家の実権を握ることが確定しているミレー』の『本気の願い』を無碍むげに切って『ガチンコで怒らせる』よりも、薬宮の会社をそのまま残して内部に抱えるという形にした方が、結果的には、紅院家としても益がある。

 ――という判断が下された。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[一言] はい、もうミレー最高。アダムも、センに対する異常な信仰心とかを除いたら割とこんな感じなのかな。アダムは、弱者の気持ちを一番理解できる出自と経験を持つし。アダムの魂魄が受け継がれてるなら、ミレ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ